お金の勉強本おすすめ16選!金融リテラシーを高める必読書を完全網羅
「お金の勉強を始めたいけど、何から読めばいいかわからない」
金融広報中央委員会の調査によると、日本人の金融リテラシーは先進国の中で最下位レベルだという。しかし、問題はそこではない。本当の問題は、多くの人が「お金の勉強」を始めることすらできていないことだ。
私自身、20代後半までお金の知識はほぼゼロだった。貯金はしていたが、それ以上のことは何もしていなかった。転機は30歳のとき。独立を考え始めたことで、初めてお金と真剣に向き合うことになった。そこから10年以上、年間200冊以上の読書を続ける中で、お金に関する本も数百冊読んできた。
今回は、その中から厳選した16冊を紹介する。「入門書から始めて、徐々にレベルアップしていく」という構成にしたので、自分のレベルに合わせて選んでほしい。
お金の基礎を学ぶ入門書4冊
まずは、お金の勉強をこれから始める人向けの入門書だ。どれも図解やイラストが多く、読みやすい。
『本当の自由を手に入れる お金の大学』両学長
YouTube登録者数260万人超の両学長による、お金の勉強の決定版。「貯める」「稼ぐ」「増やす」「守る」「使う」という5つの力に分けて、お金の知識を体系的に学べる構成になっている。
『お金の大学』の最大の特徴は、網羅性だ。固定費の見直しから副業、投資、保険、税金まで、お金に関するあらゆるテーマが1冊にまとまっている。しかも、2024年にスタートした新NISAにも完全対応した改訂版が出ている。
お金の勉強を始めるなら、まずこの1冊から。これを読んで全体像を把握してから、興味のある分野を深掘りしていくのがおすすめだ。
『今さら聞けないお金の超基本』泉美智子・坂本綾子
「お金って何?」という根本的な問いから始まる、本当の意味での入門書。60万部を突破したベストセラーで、オールカラーの図解が特徴だ。
『お金の超基本』が優れているのは、お金を「稼ぐ」「納める」「貯める」「使う」「備える」「増やす」という6つのステージで捉えている点だ。給与明細の見方から確定申告、年金制度まで、社会人として知っておくべきお金の基礎知識が網羅されている。
お金の勉強というと投資のイメージが強いが、実は給与明細を正しく読めない人も多い。この本は、そういった「当たり前」から教えてくれる。
『難しいことはわかりませんが、お金の増やし方を教えてください!』山崎元・大橋弘祐
故・山崎元氏と編集者の大橋弘祐氏による対話形式の入門書。「難しいことはわかりません」という読者の立場に寄り添いながら、投資の基本を教えてくれる。
『難しいことはわかりませんが』の核心は、シンプルさだ。山崎氏の投資哲学は「インデックスファンドを買って長期保有する」というもので、余計な複雑さを徹底的に排除している。新NISA対応の超改訂版では、つみたて投資枠と成長投資枠の使い分けも解説されている。
2024年に惜しくも他界された山崎元氏の遺作とも言える一冊。投資を始める前に、必ず読んでおきたい。
『ジェイソン流お金の増やし方』厚切りジェイソン
「Why Japanese people!?」でおなじみの厚切りジェイソン氏による、お金の増やし方。IT企業の役員でもある彼が、実際に実践している資産形成の方法を惜しみなく公開している。
『ジェイソン流』の特徴は、徹底した節約と米国インデックス投資の組み合わせだ。ジェイソン氏自身、このシンプルな方法でFIRE(経済的自立・早期リタイア)を達成している。「お金を増やすのは難しくない、複雑にしているのは自分だ」というメッセージが一貫している。
改訂版では新NISAにも対応。外国人の視点から日本人のお金の使い方を見つめ直すきっかけにもなる。
お金の哲学・マインドセットを学ぶ5冊
次は、お金に対する考え方を学ぶ本だ。テクニックよりも、まずマインドセットを整えることが大切だ。
『サイコロジー・オブ・マネー』モーガン・ハウセル
お金に関する心理学を解説した、近年最も話題になった一冊。「お金の問題は、数学ではなく心理学だ」という視点が新鮮だ。
『サイコロジー・オブ・マネー』で最も印象的なのは、「十分」という概念だ。いくらあれば十分なのか? その答えは人によって違う。そして、「十分」を知らない人は、いくら稼いでも満足できない。
本書では、ウォーレン・バフェットの成功の秘訣から、宝くじ当選者の破滅まで、様々な事例を通じてお金と人間心理の関係を解き明かしている。投資テクニックよりも先に読むべき本だ。
『金持ち父さん貧乏父さん』ロバート・キヨサキ
全世界で4000万部を超えるベストセラー。「資産と負債の違い」「ラットレースからの脱出」など、お金に関する考え方を根本から変えてくれる一冊だ。
『金持ち父さん貧乏父さん』の核心は、「資産はあなたのポケットにお金を入れてくれるもの、負債はあなたのポケットからお金を取っていくもの」という定義だ。この視点で見ると、多くの人が「資産」だと思っているものが、実は「負債」であることに気づく。
賛否両論ある本だが、お金について考えるきっかけとしては最適だ。批判的に読む姿勢を持ちつつ、エッセンスを吸収してほしい。
『バビロンの大富豪』ジョージ・S・クレイソン
1926年に出版されて以来、100年近く読み継がれている古典中の古典。古代バビロンを舞台に、富を築くための原則を物語形式で学べる。
『バビロンの大富豪』で説かれる「収入の10分の1を貯蓄する」「欲望に優先順位をつける」「蓄えた金に働かせる」といった原則は、100年経った今でも色あせない。むしろ、新NISAやネット証券が普及した現代こそ、実践しやすくなっている。
活字が苦手な人には、漫画版『漫画 バビロン大富豪の教え』(ASIN: 4866511249)もおすすめだ。
『私の財産告白』本多静六
明治から昭和にかけて活躍した林学博士・本多静六の自伝的著作。「4分の1天引き貯金」という方法で、大学教授の給料から巨万の富を築いた実話だ。
『私の財産告白』のすごさは、その再現性だ。本多静六は特別な才能や運に恵まれたわけではない。給料の4分の1を天引きし、残りで生活するという「当たり前のこと」を40年以上続けただけだ。
「バビロンの大富豪」と同じく、時代を超えて読み継がれる理由がわかる一冊。日本人によるお金の名著として、ぜひ読んでほしい。
『となりの億万長者』トマス・スタンリー
アメリカの億万長者1万人以上を調査した研究者による、富を築く人の特徴を明らかにした本。派手な暮らしをしている人が金持ちとは限らない——という発見は衝撃的だ。
『となりの億万長者』で明らかになったのは、本当の富裕層は質素な生活をしているという事実だ。高級車に乗り、ブランド品を身につけている人の多くは、実は借金まみれだったりする。一方、本当の富裕層は中古車に乗り、クーポンを使い、収入の20%以上を貯蓄・投資に回している。
見せかけの豊かさと本当の豊かさの違いを教えてくれる一冊だ。
投資の基礎を学ぶ4冊
マインドセットが整ったら、次は投資の基礎を学ぼう。長期投資の王道を教えてくれる名著を紹介する。
『敗者のゲーム』チャールズ・エリス
長期投資のバイブルとして世界中で読まれている名著。タイトルの「敗者のゲーム」とは、プロテニスではなくアマテニスのように、「ミスをしないことで勝つ」ゲームのことだ。
『敗者のゲーム』の結論はシンプルだ。市場平均に勝とうとするな、インデックスファンドに投資して長期保有しろ、というものだ。この考え方は「パッシブ投資」と呼ばれ、今や世界の主流になっている。
なぜアクティブ運用が市場平均に勝てないのか? その理論的背景から実証データまで、説得力のある説明がなされている。
『ウォール街のランダム・ウォーカー』バートン・マルキール
1973年の初版以来、50年以上読み継がれている投資の教科書。「株価の動きはランダムウォーク(酔っ払いの千鳥足)であり、予測不可能」という理論を軸に、投資の本質を解説している。
『ウォール街のランダム・ウォーカー』は、やや専門的な内容も含むが、投資を本気で学びたい人には避けて通れない一冊だ。バブルの歴史から行動ファイナンスまで、投資に関する幅広い知識が得られる。
原著第13版は2023年に出版されており、暗号資産やESG投資など最新のテーマも扱っている。
『投資の大原則』マルキール&エリス
『ウォール街のランダム・ウォーカー』のマルキールと『敗者のゲーム』のエリス、2人の巨匠がタッグを組んで書いた長期投資の入門書。上記2冊のエッセンスを、より読みやすくコンパクトにまとめている。
『投資の大原則』は「お金を貯めて、投資して、時間をかける」という基本中の基本を教えてくれる。難しい理論は最小限に抑えられているので、投資初心者にも読みやすい。
『敗者のゲーム』や『ランダム・ウォーカー』は少し敷居が高いと感じる人は、まずこの本から始めるといい。
『FACTFULNESS(ファクトフルネス)』ハンス・ロスリング
直接的な投資本ではないが、投資家として持つべき視点を教えてくれる一冊。「世界は良くなっているのか、悪くなっているのか?」という問いに、データで答えている。
『FACTFULNESS』で重要なのは、人間には様々な認知バイアスがあり、それが現実を歪めて見せているという発見だ。ネガティブ本能、恐怖本能、直線本能——これらのバイアスは、投資判断にも大きな影響を与える。
暴落時にパニック売りをしてしまう、上昇相場で強気になりすぎる——そういった失敗を避けるためにも、自分のバイアスを知っておくことは重要だ。
少額から始める投資入門
最後に、実際に投資を始めるための実践本を紹介する。
『3000円投資生活 新NISA対応版』横山光昭
「毎月3000円から始める」という、ハードルを極限まで下げた投資入門書。シリーズ累計70万部を突破した人気作で、新NISA対応版も出版されている。
『3000円投資生活』の良さは、心理的ハードルの低さだ。「毎月3000円なら、失敗しても大丈夫」という安心感が、投資への第一歩を踏み出させてくれる。実際、この本をきっかけに投資を始めた人は多い。
もちろん、月3000円では大きな資産は作れない。しかし、「投資に慣れる」という意味では、小さく始めることに価値がある。
『父が娘に語る 美しく、深く、壮大で、とんでもなくわかりやすい経済の話』ヤニス・バルファキス
ギリシャ経済危機の際に財務大臣を務めたヤニス・バルファキス氏が、10代の娘に向けて書いた経済の入門書。「経済とは何か?」という根本的な問いに、歴史と哲学を交えながら答えている。
『父が娘に語る経済の話』が優れているのは、経済を「物語」として捉えている点だ。農業革命から産業革命、金融システムの発展まで、人類の歴史の中で経済がどう形成されてきたかを追体験できる。
お金や投資の本を読む前に、そもそも経済とは何かを理解しておきたい。そんな知的好奇心に応えてくれる一冊だ。
まとめ:お金の勉強は「自分への投資」
16冊の本を紹介してきた。最後に、どこから始めればいいかをまとめておこう。
完全な初心者なら まず『お金の大学』で全体像を把握し、『お金の超基本』で基礎知識を固める。
お金の考え方を学びたいなら 『サイコロジー・オブ・マネー』と『バビロンの大富豪』で、お金に対するマインドセットを整える。
投資を始めたいなら 『3000円投資生活』で小さく始め、『投資の大原則』で理論を学ぶ。
お金の勉強は、最も確実なリターンを生む「自分への投資」だ。本を1冊読むのに1,500円、3時間程度。それで得られる知識が、今後何十年にもわたって役立つと考えれば、こんなに効率のいい投資はない。
ぜひ、今日から1冊、手に取ってみてほしい。














