『会社でいちいち傷つかない』要約|認知行動療法で職場ストレスを解消する方法
出版社で20年以上ビジネス書の編集に携わってきた高橋です。
「会社がつらいけど辞められない」「上司の一言でモチベーションが下がる」
そんな悩みを持つ方に、今回は『会社でいちいち傷つかない 認知行動療法が教える、心を守り成果を出すための考え方と行動』中島美鈴著を紹介します。
臨床心理士が教える、職場ストレスを自分で解決するための実践メソッド
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本書の結論は明快です。「考え方のクセ」を知り、行動を変えれば、職場のストレスは自分でコントロールできるというもの。
著者プロフィール|認知行動療法の専門家
著者の中島美鈴氏は、心理学博士・臨床心理士。九州大学大学院人間環境学府博士後期課程修了。
肥前精神医療センター、東京大学大学院総合文化研究科、福岡大学人文学部などを経て、現在は九州大学大学院人間環境学府にて学術協力研究員を務めています。
専門は認知行動療法。科学的エビデンスに基づいたメンタルヘルスの改善方法を、一般向けにわかりやすく発信している実践派の心理学者です。
本書のポイント1|「考え方のクセ」が苦しみを生む
本書の核心は、職場で傷つくのは「出来事」そのものではなく、「考え方のクセ」が原因という指摘です。
認知行動療法とは
認知行動療法は、「認知(考え方)」と「行動」の両面からアプローチする心理療法です。うつ病や不安障害の治療で効果が実証されており、科学的エビデンスに基づいた方法です。
代表的な「考え方のクセ」
本書では、よくある考え方のクセを紹介しています。
- 全か無か思考: 少しのミスで「自分はダメだ」と考える
- 心の読みすぎ: 「上司は私を嫌っている」と根拠なく思い込む
- べき思考: 「完璧にやるべき」と自分を追い込む
- 拡大解釈: 一度の失敗を「いつも失敗する」と一般化する
これらのクセに気づくことが、ストレス軽減の第一歩です。
本書のポイント2|10のケーススタディ
本書の特徴は、具体的な職場シーンを10のケーススタディで解説している点です。
対人関係の悩み
- 上司への報告・相談ができない
- 断定的な返答ができず、曖昧になってしまう
- 同僚との関係がギクシャクする
タスク管理の問題
- 締め切り直前になってパニックになる
- 曖昧な指示を受けると、何をすればいいかわからなくなる
- 優先順位がつけられない
心理的な不安
- プレゼンの前日に眠れない
- 一度の失敗から立ち直れない
- 「自分には向いていない」と感じてしまう
各ケースに対して、認知行動療法の具体的なワークが紹介されています。
本書のポイント3|行動を変える実践メソッド
考え方のクセに気づいたら、次は行動を変えるステップです。
ステップ1:状況を客観的に記録する
「何が起きたか」「どう感じたか」「どう考えたか」を書き出します。これだけで、自分の考え方のクセが見えてきます。
ステップ2:別の解釈を考える
「上司が素っ気ない」→「忙しかったのかもしれない」「体調が悪かったのかもしれない」など、別の解釈の可能性を検討します。
ステップ3:小さな行動実験をする
「挨拶を自分からしてみる」「わからないことを質問してみる」など、小さな行動から始めます。その結果を観察し、考え方を修正していきます。
実践のコツ|「認知の歪み」チェックリスト
本書を読む前に、自分の「認知の歪み」をチェックしてみましょう。
以下に当てはまる項目が多いほど、本書から得られるものが大きいはずです。
- 些細なことで深く傷ついてしまう
- 他人の言動を悪い方に解釈しがち
- 「こうあるべき」という思いが強い
- 一度失敗すると、ずっと引きずる
- 自分に自信が持てない
- 人前で話すのが極端に苦手
- 断ることができず、仕事を抱え込む
こんな人におすすめ
- 職場の人間関係に悩んでいる
- 上司や同僚の言葉で傷つきやすい
- 仕事のストレスで心身が疲弊している
- 転職を考えているが、今の職場で頑張りたい気持ちもある
- 科学的根拠のあるメンタルケア方法を知りたい
まとめ|「傷つきやすさ」は変えられる
『会社でいちいち傷つかない』の核心は、傷つきやすさは性格ではなく、「考え方のクセ」であるという点です。
クセは、気づいて修正すれば変えられます。
認知行動療法という科学的手法を使えば、自分自身でストレスをコントロールする力が身につきます。
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「会社がつらい」と感じている方は、ぜひ本書を手に取ってみてください。心を守りながら成果を出す方法が見つかるはずです。
