絵本おすすめ20選!姪っ子へのプレゼント探しで出会った大人も泣ける名作
「28歳にもなって、絵本売り場で号泣するとは思わなかった」
これ、私の実話なんです。
妹に子供が生まれて、姪っ子へのプレゼントを探しに書店の絵本コーナーへ。「とりあえず定番を買えばいいか」くらいの軽い気持ちで手に取った絵本に、まさか涙腺を崩壊させられるとは。
実は、絵本って子供だけのものじゃないんですよね。
日本で最も売れている絵本『いないいないばあ』は累計700万部を超え、『はらぺこあおむし』は795万部以上。これらの数字が示すのは、何世代にもわたって読み継がれている普遍的な魅力があるということ。
そして最近の研究では、絵本の読み聞かせが子供の言語発達や感情理解に大きく貢献することが明らかになっています。東京大学CEDEPとポプラ社の共同研究(2024年12月発表)では、読み聞かせの「量」が文字を読む能力に、「質」が他者の感情を理解する能力に関連することが示されました。
今回は、姪っ子へのプレゼント探しがきっかけで絵本の魅力に目覚めた私が、大人も感動する絵本20選を紹介します。プレゼント用にも、疲れた自分への癒しにも、ぜひ参考にしてください。
絵本が大人の心にも響く理由
研究が示す絵本の効果
「絵本なんて子供向けでしょ?」
正直、私もそう思っていました。でも、調べてみると絵本には大人にも効果があることがわかったんです。
まず、ストレス軽減効果。シンプルな言葉と美しい絵の組み合わせは、情報過多な現代人の脳を休ませてくれます。寝る前の5分間、絵本を開くだけで、SNSを見続けるより格段に心が落ち着くんですよね。
次に、感情理解力の維持。大人になると「泣くこと」「感動すること」が減りがちですが、絵本は忘れかけていた純粋な感情を呼び覚ましてくれます。
そして何より、大切な人との絆を深めるツールになります。姪っ子に絵本を読み聞かせる時間は、私にとっても癒しの時間になっています。
ロングセラー絵本の秘密
面白いデータがあります。日本の絵本売上ランキングの上位10作品中、9作品が2000年以前に発行されたもの。つまり、本当に良い絵本は何十年も読み継がれるということ。
- いないいないばあ:701万部(日本初の700万部超え)
- はらぺこあおむし:795万部(通常版+ボードブック版)
- ぐりとぐら:569万部
これらの数字を見ると、「間違いない定番」を選ぶことの価値がわかりますよね。プレゼントで失敗したくないなら、まずはロングセラーから選ぶのが鉄則です。
【0-3歳向け】赤ちゃんが喜ぶ絵本おすすめ5選
姪っ子が0歳の時に贈った絵本たち。赤ちゃんの反応を見るのが楽しくて、私も何度も読み返しました。
1. いないいないばあ
日本で最も売れた絵本。1967年の発行以来、700万部を超えています。
シンプルな「いないいない…ばあ!」の繰り返しが、赤ちゃんの笑顔を引き出す魔法の言葉。姪っ子に初めて読んだ時、キャッキャと笑う姿を見て「これが絵本の力か」と実感しました。
プレゼントポイント:出産祝いの定番中の定番。「これを持っていない家庭はない」と言われるほどの名作です。
2. だるまさんが
「だ・る・ま・さ・ん・が…」のリズムに合わせて、だるまさんが転んだり、伸びたり。累計376万部のベストセラーには理由があります。
個人的に、この絵本を読む大人の方が楽しそうにしているのが面白い。読み聞かせしている妹が、いつも笑っています。
プレゼントポイント:シリーズで3冊あるので、まとめてプレゼントするのもあり。
3. しましまぐるぐる
赤・黒・白のコントラストが強い色彩は、まだ視力が発達途中の赤ちゃんの目を引きつけます。科学的にも理にかなった絵本なんですよね。
厚紙で作られているので、赤ちゃんが舐めても破れにくいのもポイント高い。
4. じゃあじゃあびりびり
「じどうしゃ ぶーぶーぶー」「いぬ わんわんわん」。オノマトペ(擬音語・擬態語)だけで構成された絵本です。
言葉を覚え始めた赤ちゃんが、真似をして声を出す姿がたまらなく可愛い。
5. くっついた
金魚さんと金魚さんが…くっついた!最後はお母さんと赤ちゃんもくっつく、スキンシップを促す温かい絵本。
読み終わった後、自然とほっぺたをくっつけたくなります。
【4-6歳向け】想像力を育てる絵本おすすめ5選
このくらいの年齢になると、ストーリーを理解して楽しめるようになります。名作が多いカテゴリーです。
6. はらぺこあおむし
言わずと知れた世界的名作。累計795万部以上という数字が、その人気を物語っています。
月曜日にりんごを1つ、火曜日に梨を2つ…と数や曜日も学べる教育的な要素もありながら、最後に美しい蝶になる展開が感動的。
実は私、この絵本を大人になってから改めて読んで、色彩の美しさに驚きました。エリック・カールのコラージュ技法は、アート作品としても価値があります。
7. ぐりとぐら
野ねずみのぐりとぐらが、森で見つけた大きな卵でカステラを作るお話。累計569万部を誇る定番中の定番です。
「このよで いちばん すきなのは おりょうりすること たべること」という歌が印象的。
協力することの楽しさ、分かち合うことの喜びが自然と伝わってきます。あの大きなカステラのシーンは、何度見てもワクワクしますよね。
8. おおきなかぶ
「うんとこしょ、どっこいしょ」の繰り返しが心地よいロシア民話。
おじいさん、おばあさん、孫、犬、猫、そしてねずみ…と次々に助っ人が増えていく展開に、子供は大喜び。一緒に「うんとこしょ!」と声を出すと盛り上がります。
9. どうぞのいす
うさぎが作った「どうぞのいす」に、動物たちが次々と食べ物を置いては持っていく。でも、必ず「次の人のために」何かを残していく…。
思いやりの心を、押しつけがましくなく伝えてくれる名作。大人が読んでも「あ、私もこういう気持ちを忘れちゃいけないな」と思わせてくれます。
10. そらまめくんのベッド
そらまめくんの自慢のベッドがなくなって…?友情と思いやりを描いた人気シリーズの第1作。
なかやみわさんの描く、豆たちのキャラクターが愛らしい。シリーズで揃えたくなる絵本です。
【小学生向け】深い感動を与える絵本おすすめ5選
このカテゴリーは、大人が読んでも心に響く作品ばかり。むしろ大人の方が泣くかもしれません。
11. 100万回生きたねこ
冒頭で「書店で号泣した」と書きましたが、それがこの絵本。
100万回死んで、100万回生き返ったねこ。でも一度も泣いたことがなかった。そんなねこが、ある白いねこに出会って…。
「愛する」ということ、「失う」ということ、その意味を深く考えさせられます。読むたびに解釈が変わる、何度でも読み返したくなる一冊。
プレゼントポイント:小学校高学年以上、または大人へのプレゼントに最適。結婚祝いに贈る人も多いそうです。
12. スイミー
小さな黒い魚スイミーが、赤い魚の仲間たちと力を合わせて大きな魚を追い払う物語。
「ぼくが めになろう」というスイミーの言葉に、個性を活かすことの大切さが凝縮されています。レオ・レオニの美しいコラージュも見どころ。
13. エルマーのぼうけん
りゅうの子を助けるために冒険に出かけるエルマー。持っていくのは、みかん、チューインガム、輪ゴム…一見役に立たなそうなアイテムが、次々と問題解決に使われていく痛快さ。
「知恵を使えば、どんな困難も乗り越えられる」というメッセージが、子供の自己肯定感を高めてくれます。
14. 葉っぱのフレディ
一枚の葉っぱの一生を通して、命の循環を描いた作品。
「死」というテーマを扱っていますが、決して暗くない。むしろ、限りある命だからこそ今を大切にしようと思える一冊です。
大切な人を亡くした時、この絵本に救われたという声をよく聞きます。
15. ずーっとずっとだいすきだよ
少年と犬のエルフィーの物語。毎晩「ずーっと、ずっと、だいすきだよ」と伝え続けた少年。エルフィーが死んでしまった時、少年は後悔しませんでした。
「愛している」と伝えることの大切さを、シンプルな言葉で教えてくれます。ペットを飼っている人は、間違いなく泣きます。
【大人も感動】プレゼントに最適な絵本おすすめ5選
友人へのプレゼントや、自分へのご褒美に。大人だからこそ心に響く絵本を厳選しました。
16. 星の王子さま
「大切なものは、目に見えないんだよ」
このセリフを知らない人はいないかもしれませんが、実際に読んだことがある人は意外と少ないのでは?
子供の頃に読むのと、大人になってから読むのでは、まったく違う印象を受ける作品。人間関係に疲れた時、自分を見失いそうな時に読み返すと、大切なことを思い出させてくれます。
17. おおきな木
少年が成長するにつれて、木はりんごを、枝を、幹を、すべてを与え続ける…。
「無償の愛」なのか「自己犠牲」なのか。読む人によって、読む時期によって解釈が変わる不思議な作品。
私は最初「なんて美しい愛の物語」と思いましたが、友人は「これは共依存では?」と言っていて、そういう見方もあるのかと驚きました。
18. ラブ・ユー・フォーエバー
母親が息子を抱いて「いつまでも あなたを愛してる いつでも あなたを愛してる」と歌い続ける物語。
これ、本当に泣きます。特に親になった人は。
出産祝いの定番ですが、母の日や、自分の母親へのプレゼントにもおすすめ。読み終わった後、実家に電話したくなります。
19. かないくん
谷川俊太郎さんの詩と、松本大洋さんの絵。夢のタッグが実現した絵本です。
クラスメイトの「かないくん」が死んでしまった。死ぬってどういうこと?
MOE絵本屋さん大賞で総合部門、美術賞、文学賞の三冠を達成した作品。静かに心に染み込んでくる、忘れられない一冊です。
20. ちいさなあなたへ
「あのひ、わたしは あなたの ちいさな ゆびを かぞえ、 その いっぽん いっぽんに キスを した」
母親から子供へ、世代を超えて受け継がれていく愛を描いた作品。
出産祝いの定番ですが、実は自分の母親へ贈る人も多いそう。私も、いつか母に贈りたいと思っている一冊です。
絵本おすすめの選び方3つのポイント
1. 年齢に合った絵本を選ぶ
0-2歳:色のコントラストが強い、オノマトペが多い絵本 3-5歳:ストーリーが理解できる、繰り返しのある絵本 6歳以上:テーマ性のある、考えさせられる絵本
迷ったら、まずロングセラーから選ぶのが間違いありません。
2. プレゼント相手との関係性を考える
姪っ子や甥っ子へは、定番の絵本が安心。親が「これは持っている」と思うくらいの名作でも、意外と持っていなかったりします。
大人へのプレゼントは、メッセージ性の強さに注意。「これ、私に何か言いたいの?」と思われないよう、ハッピーなテーマや、癒し系を選ぶのがおすすめです。
3. 自分用なら「今の気分」で選ぶ
- 疲れている時 → 癒し系(『ちいさなあなたへ』など)
- モヤモヤしている時 → 哲学的なもの(『星の王子さま』など)
- 泣きたい時 → 感動系(『100万回生きたねこ』など)
まとめ:絵本は大人の心も豊かにしてくれる
姪っ子へのプレゼント探しがきっかけで、私は絵本の魅力に改めて気づきました。
シンプルな言葉と美しい絵の中に、人生の大切なことがギュッと詰まっている。忙しい毎日の中で忘れていた「純粋に感動する心」を、絵本は思い出させてくれます。
今回紹介した20冊は、どれも自信を持っておすすめできる名作ばかり。
プレゼントを探している方は、ぜひ参考にしてください。そして、贈る前に自分でも読んでみてください。きっと、「これを選んでよかった」と思えるはずです。
そして、もし私のように絵本売り場で泣いてしまっても、気にしないでくださいね。それくらい、良い絵本は心に響くものなんです。
森田 美優



















