FIRE本おすすめ2025!年間200冊読む編集長が厳選した経済的自立への必読7冊
「あと何年、この働き方を続ければいいのだろう」——そんな思いが頭をよぎったことはないだろうか。
私は編集長として年間200冊以上の本を読んでいるが、ここ数年で最も相談が増えたテーマが「FIRE」だ。Financial Independence, Retire Early(経済的自立・早期リタイア)の略で、2010年代にアメリカで生まれたムーブメントが、日本でも急速に広まっている。
ただし、FIRE本は玉石混交だ。「誰でも簡単に」「3年でFIRE達成」といった煽り文句の本も少なくない。そこで今回は、私が実際に読んで「これは本物だ」と感じたFIRE本を7冊厳選して紹介する。
FIREとは?まず押さえるべき基本知識
FIRE本を読み始める前に、基本的な概念を整理しておこう。
FIREの4つのタイプ
FIREには複数のスタイルがある。自分に合ったタイプを知ることで、読むべき本も明確になる。
| タイプ | 特徴 | 目安資産 |
|---|---|---|
| Fat FIRE | 贅沢な生活も維持 | 1億円以上 |
| Lean FIRE | 生活費を極限まで抑制 | 3,000万円程度 |
| サイドFIRE | 資産収入+パート労働 | 2,000〜5,000万円 |
| Coast FIRE | 老後資金確保済み | 状況による |
4%ルールとは
FIRE達成の目安として知られる「4%ルール」。これはトリニティ大学の研究(1998年)に基づくもので、年間生活費の25倍の資産があれば、毎年4%を取り崩しても30年は資産が枯渇しないという考え方だ。
例えば年間生活費が300万円なら、必要資産は7,500万円となる。ただし、この数値はアメリカの株式市場を前提としており、日本で適用する際には注意が必要だ。
FIRE本を選ぶ3つのポイント
膨大なFIRE本の中から良書を見つけるコツを紹介しよう。
1. 著者が実際にFIREを達成しているか
理論だけの本と、実践者が書いた本では説得力が違う。著者のバックグラウンドを確認し、実際にFIREを達成した人の本を優先的に選ぼう。
2. 日本の税制・社会保障を考慮しているか
アメリカのFIRE本をそのまま日本に適用すると、思わぬ落とし穴がある。iDeCo、NISA、退職金制度など、日本独自の制度を活用した戦略が書かれているかをチェックしよう。
3. 具体的な数字とロードマップがあるか
「節約しよう」「投資しよう」だけでは行動に移せない。具体的な目標金額、達成までの期間、月々の投資額など、数字で示されている本を選ぼう。
FIRE本おすすめ:海外ベストセラー編
まずは、FIREムーブメントの原点ともいえる海外の名著を2冊紹介する。
『FIRE 最強の早期リタイア術』——FIREの教科書
クリスティー・シェン、ブライス・リャン著。10万部を突破したFIRE本の決定版だ。著者は中国からカナダに移民した女性で、31歳で100万ドル(約1億円)を貯めてFIREを達成した。
『FIRE 最強の早期リタイア術』の最大の特徴は、著者自身が「貧困」から這い上がった経験を持つこと。裕福な家庭で育った人のアドバイスとは異なり、ゼロからのスタートでも実現可能な方法論が詰まっている。特に「4%ルール」の詳細な解説と、ポートフォリオの具体的な組み方は、他のFIRE本では得られない深さがある。
『FIRE 最速で経済的自立を実現する方法』——実践的なロードマップ
グラント・サバティエ著。貯金わずか2.26ドルの状態から、5年で純資産125万ドルを超え、30歳で経済的自立を達成した著者による一冊だ。ビジネス書グランプリ2021「政治・経済部門」で第3位を獲得している。
『FIRE 最速で経済的自立を実現する方法』の強みは、収入を増やすことにフォーカスしている点。節約だけでFIREを目指すのではなく、副業や起業による収入増加の具体的な方法が詳しく解説されている。「時間」と「お金」の関係を数値化する独自のフレームワークは、日々の意思決定に役立つ。
FIRE本おすすめ:日本版FIRE実践編
海外の理論を学んだら、次は日本の実情に合わせた実践本を読もう。
『本気でFIREをめざす人のための資産形成入門』——日本版FIREの先駆者
9万部突破、日本版FIREムーブメントのさきがけ
¥1,540(記事作成時の価格です)
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穂高唯希著。「三菱サラリーマン」のブログ名で知られる著者が、30歳でセミリタイアを達成するまでの軌跡と方法論をまとめた一冊だ。9万部を突破し、日本版FIREムーブメントの火付け役となった。
『本気でFIREをめざす人のための資産形成入門』の特徴は、給与の8割を投資に回すという徹底した実践。高配当・増配株投資を中心に、月平均20万円超の配当収入を得る仕組みを作り上げた具体的な方法が学べる。日本の会社員として働きながらFIREを目指す人にとって、最も参考になる一冊といえる。
『普通の会社員でもできる 日本版FIRE超入門』——日本の制度を最大活用
山崎俊輔著。ファイナンシャルプランナーとして活躍する著者が、日本の社会保障制度、税制優遇制度、退職金制度などと照らし合わせて「日本版FIRE」を再構築した入門書だ。
『普通の会社員でもできる 日本版FIRE超入門』が優れているのは、堅実さにある。「仕事を辞めてFIREしたいけど本当に大丈夫かな?」という不安を持つ人に、現実的なリスクと対策を示してくれる。iDeCoやNISAの具体的な活用法から、年金との組み合わせ方まで、日本で働く人ならではの戦略が学べる。
『年収300万円FIRE』——低年収からのFIRE達成法
山口貴大(ライオン兄さん)著。「年収が低いからFIREは無理」と諦めている人に読んでほしい一冊だ。著者自身がサラリーマン時代の経験を経て、独立・起業・売却を経験し、経済的自由を獲得した。
『年収300万円FIRE』のメッセージは明確だ。年収が低くても、正しい方法で資産形成を続ければFIREは実現可能だという事実を、具体的な数字とともに示してくれる。特に、米国株投資を中心とした資産運用の方法は、投資初心者にもわかりやすく解説されている。
FIRE本おすすめ:サイドFIRE・ゆるFIRE編
完全リタイアではなく、好きな仕事を続けながら経済的自由を得たい人向けの本を紹介する。
『ゆるFIRE』——完全リタイアじゃなくていい
年収300万円OLが30代で達成したサイドFIRE
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アラサーdeリタイア管理人 ちー著。年収300万円未満のOLとして働きながら、ミニマルライフと資産運用を駆使して30代で3,000万円の資産を築き、サイドFIREを実現した著者による一冊だ。
『ゆるFIRE』の魅力は、「億万長者にならなくてもいい」という現実的なメッセージにある。生活費の半分を投資収益で、もう半分を好きな仕事でまかなう「ゆるFIRE」は、多くの人にとって最も実現可能性の高い選択肢だろう。特に女性の視点から書かれた家計管理や生活設計は、他のFIRE本では得られない実践的な知恵が詰まっている。
『#シンFIRE論』——FIRE達成後の生き方
FIRE達成者が語る、お金だけではない本当の自由
¥1,760(記事作成時の価格です)
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穂高唯希著。『本気でFIREをめざす人のための資産形成入門』の著者による第2弾。FIRE達成後の3年間で得た気づきと、経済的自立だけでなく「精神的自由」を手に入れるための思考法がまとめられている。
『#シンFIRE論』が重要なのは、FIREの「その後」を描いている点だ。多くのFIRE本は「いかに資産を築くか」に焦点を当てるが、本書は「経済的自由を得た後、どう生きるか」という本質的な問いに向き合っている。FIRE達成を目指す過程でも、達成した後でも、繰り返し読み返したい一冊だ。
FIRE本を読む順番の提案
最後に、これからFIREを目指す人に向けて、おすすめの読書順を提案しよう。
Step 1: まず全体像を把握する
- 『FIRE 最強の早期リタイア術』で基本概念を理解
Step 2: 日本での実践方法を学ぶ
- 『普通の会社員でもできる 日本版FIRE超入門』で制度を理解
- 『本気でFIREをめざす人のための資産形成入門』で具体的な投資法を学ぶ
Step 3: 自分に合ったスタイルを見つける
- 完全リタイア派:『FIRE 最速で経済的自立を実現する方法』
- サイドFIRE派:『ゆるFIRE』『年収300万円FIRE』
Step 4: FIRE後の人生を考える
- 『#シンFIRE論』でFIRE達成後の生き方を考える
まとめ——経済的自立への第一歩を踏み出そう
FIREは決して「働くのが嫌だから逃げる」ためのものではない。経済的な不安から解放され、本当にやりたいことに時間を使えるようになるための手段だ。
今回紹介した7冊は、いずれも私が実際に読んで「これは価値がある」と感じた本ばかり。まずは気になる1冊から手に取ってみてほしい。そして、読んで終わりにせず、小さな一歩から行動を始めることが大切だ。
私自身、37歳で子育てをしながら、FIREとまではいかないまでも「経済的な選択肢を広げる」ことを意識している。その道のりで、これらの本から得た知識は確実に役立っている。






