哲学漫画おすすめ10選!難解な思想が直感的にわかる入門ガイド【2026年版】

哲学漫画おすすめ10選!難解な思想が直感的にわかる入門ガイド【2026年版】

「哲学って難しそう」「何から読めばいいかわからない」そんな声をよく聞きます。しかし実は、哲学こそ漫画で学ぶべき分野かもしれません。なぜなら、抽象的な概念を視覚化することで、文字だけでは伝わりにくい思想の本質が直感的に理解できるからです。

私は年間200冊以上の本を読む中で、哲学書にも数多く触れてきました。正直に言えば、原典は難解で挫折することも。しかし漫画版との出会いが、哲学への入り口を大きく広げてくれたのです。今回は、西洋哲学から東洋思想まで、初心者でも楽しめる哲学漫画10選をご紹介します。

哲学を漫画で学ぶ3つのメリット

哲学漫画には、活字の入門書にはない強みがあります。

まず「抽象概念の視覚化」。ニーチェの「永劫回帰」やプラトンの「イデア論」といった抽象的な概念も、漫画なら比喩やシーンで表現されるため、頭にスッと入ってきます。

次に「ストーリーによる文脈理解」。哲学者がなぜその思想に至ったのか、時代背景や人生と絡めて描かれることで、単なる知識ではなく「生きた思想」として理解できます。

そして「短時間での概観把握」。原典を読む前に漫画で全体像を掴んでおくと、その後の学習効率が格段に上がります。私自身、漫画を入り口にして原典に挑戦するという流れで、多くの哲学書を読破してきました。

西洋哲学・倫理学を学べる漫画5選

1. ここは今から倫理です。

高校の倫理教師・高柳が、様々な悩みを抱える生徒たちに哲学の視点から向き合う物語です。「なぜ人を殺してはいけないのか」「幸福とは何か」といった根源的な問いが、高校生の日常を通じて描かれます。

この作品の魅力は、哲学が「遠い昔の学問」ではなく「今を生きるための道具」として提示されていること。倫理の授業シーンでは、カント、ベンサム、アリストテレスなど様々な思想家の考えが紹介され、教科書的な知識も自然と身につきます。

2. ニーチェが京都にやってきて17歳の私に哲学のこと教えてくれた。

「もしニーチェやキルケゴールが現代に蘇ったら」という設定で、哲学者たちが女子高生に人生の悩みを哲学で解決してくれる物語。突飛な設定ながら、各哲学者の思想の核心が驚くほど正確に描かれています。

私が特に感銘を受けたのは、ニーチェの「運命愛」やショーペンハウアーの「意志と表象」が、日常の悩みと結びついて説明される点。4歳の息子にはまだ早いですが、将来哲学に興味を持ったら最初に勧めたい作品です。

3. 方法序説(まんがで読破)

「我思う、ゆえに我あり」で有名なデカルトの代表作。近代哲学の出発点となったこの著作を、漫画でコンパクトに理解できます。

「まんがで読破」シリーズは哲学の古典を多数漫画化していますが、方法序説は特に完成度が高い。デカルトが「すべてを疑う」ところから「疑っている自分だけは疑えない」という結論に至る論理展開が、視覚的に追体験できます。

4. 君主論(まんがで読破)

マキャベリの「君主論」は、政治哲学の古典であると同時に、リーダーシップ論としても現代に通じる内容です。「愛されるより恐れられよ」「目的は手段を正当化する」といったフレーズの真意が、漫画を通じて理解できます。

出版社での編集者時代、上司との関係で悩んだときにこの作品を読み返したことがあります。道徳と政治の緊張関係を描いたマキャベリの洞察は、組織で働く現代人にも示唆に富んでいます。

東洋思想・実践哲学を学べる漫画5選

6. まんがで身につくアドラー 明日を変える心理学

ベストセラー『嫌われる勇気』で注目を集めたアドラー心理学を、漫画で分かりやすく解説した一冊。アドラー心理学の核心である「課題の分離」「目的論」「共同体感覚」が、日常のエピソードを通じて描かれます。

カフェを舞台に、人間関係に悩む7人の登場人物が、名物マスターからアドラー心理学のヒントを得て変わっていく物語。実践的な場面が多く、「明日から使える」感覚が強いのが特徴。特に人間関係に悩む方におすすめの入門書です。

7. まんがでわかる孫子の兵法

2500年前に書かれた兵法書が、現代のビジネスシーンを舞台に漫画化されています。「戦わずして勝つ」「彼を知り己を知れば百戦危うからず」といった名言の真意が、PR会社を舞台にした物語で理解できます。

私がフリーランスとして独立した際、競合との差別化戦略を考える上でこの作品が大いに参考になりました。東洋思想の実践性を体感できる一冊です。

8. 資本論(まんがで読破)

マルクスの『資本論』は、全3巻・数千ページに及ぶ大著。原典に挑戦するのは相当な覚悟が必要ですが、漫画版ならエッセンスを短時間で把握できます。

「商品」「貨幣」「資本」といった概念の定義から、「剰余価値」の仕組みまで、経済学の基礎が物語形式で学べます。資本主義社会で生きる以上、マルクスの分析は賛否を問わず知っておくべき知識です。

9. マンガでわかる世界の名著

一冊で複数の哲学書・思想書のエッセンスを概観できるアンソロジー形式の作品。デカルト、ルソー、ニーチェなど、哲学史を彩る思想家たちの代表作がコンパクトにまとまっています。

「どの哲学者から始めればいいかわからない」という方には、まずこの一冊で全体像を掴むことをお勧めします。気になった思想家がいれば、その原典や個別の漫画に進むという読み方が効率的です。

10. 100分de名著ブックス サルトル 実存主義とは何か

NHKの人気番組「100分de名著」のサルトル回をベースにした書籍。「実存は本質に先立つ」という有名なテーゼの意味が、豊富な図解と共に解説されています。

厳密には漫画ではありませんが、イラストや図解が多用されており、視覚的に理解しやすい構成。「人間は自由の刑に処せられている」というサルトルの言葉の重みが、読後にずっしりと響きます。

哲学漫画から得られる3つの思考力

これらの哲学漫画を読むことで、以下の3つの力が養われます。

1. 問いを立てる力 哲学の本質は「答え」よりも「問い」にあります。「幸福とは何か」「正義とは何か」という根源的な問いに触れることで、日常の事象に対しても「なぜ」と問う習慣が身につきます。

2. 多角的に考える力 西洋と東洋、古代と現代、理論と実践—異なる視点から同じテーマを考察する経験は、思考の柔軟性を高めます。一つの正解に固執せず、複数の視点を持てるようになります。

3. 言語化する力 哲学者たちは、抽象的な概念を言葉で精緻に定義してきました。その思考のプロセスに触れることで、自分の考えを言葉にする力が磨かれます。

まとめ

哲学は決して象牙の塔の学問ではありません。「どう生きるべきか」「何が正しいのか」という問いは、私たちの日常に直結しています。漫画という入り口から、2500年に及ぶ人類の知恵に触れてみてはいかがでしょうか。

最初の一冊としては、現代の高校を舞台にした『ここは今から倫理です。』か、アドラー心理学を実践的に学べる『まんがで身につくアドラー 明日を変える心理学』がお勧めです。気になった作品があれば、ぜひ手に取ってみてください。

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高橋 啓介

大手出版社で書籍編集を10年経験後、独立してブロガーとして活動。科学論文と書籍を融合させた知識発信で注目を集める。

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    出版社勤務を経てフリーライターに。小説からビジネス書、漫画まで幅広く読む雑食系読書家。Z世代の視点から現代的な読書の楽しみ方を発信。
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    京都大学大学院で認知科学を研究する博士課程学生。理系でありながら文学への造詣も深く、科学と文学の交差点で新たな知の可能性を探求。
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    佐々木 健太

    元外資系コンサルタントから転身したライター。経済学の知識を活かしながら、健康・お金・人間関係の最適化を追求。エビデンスベースの実践的な知識発信を心がける。

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