交渉術本おすすめ5選!28歳女性が年収200万円アップした実践メソッド
「年収交渉?そんなの私には無理」
28歳、出版社を辞めてフリーライターになったばかりの頃、私はそう思っていました。お金の話をするのが恥ずかしい。図々しいと思われたくない。でも今は違います。フリーランスとして報酬交渉を重ね、年収は出版社時代より200万円アップしました。
アジア経済研究所の研究によると、賃金交渉をしたことがない女性は男性より22%多いそうです。さらに「交渉が好きでない」と答えた女性は男性より83%も多かった。この数字を見た時、私だけじゃないんだと少しホッとしたのを覚えています。
でも、交渉は才能じゃなくてスキル。学べば誰でもできるようになります。今回は、私が実際に読んで年収アップに役立った交渉術の本を5冊ご紹介します。
なぜ女性は交渉を避けてしまうのか
数字で見る男女の賃金格差
厚生労働省の2024年賃金構造基本統計調査によると、男性の賃金を100とした場合、女性は75.8。これは1976年以降で最小の格差ですが、まだ約25%の差があるんです。
興味深いのは、若い世代ほど格差が小さいこと。大卒の20〜24歳では男性25万1,500円に対し、女性は25万200円とほぼ同水準。でも年齢が上がるにつれて差が開いていく。これって、スタート時点ではなく、キャリアの中での「交渉」に差があるってことじゃないでしょうか。
「交渉しない」が格差を生む
先ほどのアジア経済研究所の研究では、アメリカ・ウィスコンシン州の公立校教員を対象にした調査も紹介されています。賃金交渉が自由化された後、男女の年収格差は5年で0.8%に拡大したそう。
面白いのは、女性教員の方が生徒の成績から見た能力が高い傾向にあったこと。つまり、能力の差ではなく「交渉するかしないか」の差だったんです。
交渉術本おすすめ5選
1. 転職・キャリア交渉の基本を学ぶ:『武器としての交渉思考』
瀧本哲史さんの『武器としての交渉思考』は、私が交渉に対する考え方を180度変えてくれた一冊です。京都大学での人気講義「交渉の授業」を書籍化したもので、若い世代向けに書かれているのでとても読みやすい。
この本で一番刺さったのは「BATNA(バトナ)」という概念。Best Alternative To Negotiated Agreementの略で、「交渉が決裂した時の最善の代替案」のこと。
例えば転職交渉で言えば、他社からの内定を持っていれば、それがBATNA。「この会社がダメでも他がある」という状態を作っておくと、交渉に自信が持てるようになるんです。
私がフリーランスになった時も、複数のクライアントを確保してから報酬交渉に臨みました。「断られても困らない」という安心感があると、意外と強気になれるんですよね。
2. 実践的なテクニックを身につける:『交渉力』
橋下徹さんの『交渉力』は、タイトル通り「結果を出す」ための実践的な本です。弁護士として、政治家として、数々の修羅場をくぐってきた著者だからこその具体的なテクニックが満載。
特に参考になったのは「相手を動かす3つの方法」。利益で動かす、損失回避で動かす、感情で動かす。この3つを状況に応じて使い分けるという考え方は、日常のあらゆる場面で役立っています。
報酬交渉で言えば、「私の仕事で御社の売上が〇%上がりました」(利益)、「今の単価だと他の仕事を優先せざるを得なくなります」(損失回避)、「この仕事にやりがいを感じているので、長く続けたいんです」(感情)という感じ。
最初は「こんなこと言っていいのかな」と思ったけど、実際に使ってみると、相手も「そうですよね」と納得してくれることが多いんです。
3. 控えめな人のための交渉術:『気弱さん・口下手さんの交渉術』
控えめな人向けの実践的アドバイス
¥1,650(記事作成時の価格です)
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保坂康介さんの『気弱さん・口下手さんの交渉術』は、まさに私のような人のために書かれた本。著者は心理カウンセラーの資格を持つ弁護士で、しかも自身も口下手だったそう。
この本の素晴らしいところは、「強くなれ」とは言わないこと。むしろ「相手に花を持たせる」交渉術を提案しています。
例えば、自分の要求を通す時も「〇〇さんのおかげで私もここまで成長できました。だからこそ、次のステップに挑戦したいんです」という形で、相手の功績を認めながら伝える。これなら私にもできる、と思えました。
準備段階から、話の聴き方、自分の意見の伝え方まで、ステップバイステップで解説されているので、交渉が苦手な人でも取り組みやすいです。
4. 世界標準の交渉理論を学ぶ:『ハーバード流交渉術』
世界的名著「Getting to YES」の日本語版
¥1,540(記事作成時の価格です)
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ロジャー・フィッシャーとウィリアム・ユーリーの『ハーバード流交渉術』は、世界中で読み継がれている交渉学の古典です。原題は「Getting to YES」。
この本のキーワードは「原則立脚型交渉」。立場ではなく利害に焦点を当て、人と問題を分離し、双方にとって有利な選択肢を考える。これが基本原則です。
最初に読んだ時は「理論的すぎるかな」と思ったけど、実践してみると納得。例えば年収交渉で「私は〇〇万円欲しい」(立場)ではなく「生活費と将来への貯蓄を考えると、このくらい必要なんです」(利害)と伝えると、相手も一緒に解決策を考えてくれるようになります。
翻訳は岩瀬大輔さん。ライフネット生命の創業者で、自身も交渉の達人。読みやすい日本語になっているので安心です。
5. 心理学で交渉を深く理解する:『交渉の達人』
ディーパック・マルホトラの『交渉の達人』は、ハーバードビジネススクールで交渉学を教える教授が書いた本。理論だけでなく、心理学的なアプローチも詳しく解説されています。
特に印象に残っているのは「アンカリング」の章。最初に提示された数字が、その後の交渉の基準点になるという心理効果です。
これを知ってから、私は報酬交渉で自分から先に希望額を言うようになりました。「いくらくらいを希望されますか?」と聞かれたら、少し高めの金額を最初に提示する。そうすると、そこを基準に話が進むので、結果的に希望に近い金額に落ち着きやすいんです。
本書は分厚いですが、具体的なケーススタディが豊富で、「こういう場面ではこうする」という実践的な知識が身につきます。
女性の年収交渉成功の3つの心得
5冊の本を読んで、私なりに見えてきた成功法則をまとめます。
心得1:「選択肢」を持つ
マイナビ転職の調査によると、年収交渉を行った人の約85%は給与アップに成功しているそうです。でも大事なのは、交渉する前に「選択肢」を用意しておくこと。
私が実践しているのは:
- 転職サイトに登録してスカウトを確認する
- 同業他社の年収相場を調べる
- 複数のクライアントを確保してから交渉に臨む
「この交渉がダメでも他がある」という状態を作っておくと、心に余裕が生まれます。交渉で一番大切なのは、実はこの「余裕」なのかもしれません。
心得2:数字で語る
「頑張っています」「貢献していると思います」では、相手も判断しにくい。具体的な数字を用意することで、説得力が格段に上がります。
私の場合は:
- 「この記事で月間PV〇万を達成しました」
- 「担当したプロジェクトで売上〇%アップに貢献しました」
- 「同業他社では〇〇万円が相場です」
数字を出すのは最初は勇気がいるけど、相手も「それなら」と納得しやすくなります。自分の価値を客観的に示すことは、図々しいことじゃないんです。
心得3:Win-Winを目指す
交渉というと「勝ち負け」のイメージがあるかもしれません。でも本当に上手な交渉は、お互いが得をする形で終わるもの。
報酬交渉で言えば、単に「上げてください」ではなく「こういう貢献をするので、それに見合った報酬をいただきたい」という形。相手にとってもメリットがある提案をすることで、長期的な関係が築けます。
私がフリーランスで継続的にお仕事をいただけているのも、この「Win-Win」を意識しているからだと思います。
まとめ:交渉は「自分を大切にする」こと
内閣府の調査によると、日本の男女賃金格差はOECD諸国の中でも大きい方。でも、一人ひとりが交渉スキルを身につけることで、少しずつ変わっていくはずです。
交渉は「図々しい」ことじゃありません。自分の価値を正当に評価してもらうための、大切なコミュニケーション。私も最初は苦手でしたが、今では「交渉できる自分」に少し自信が持てるようになりました。
今回紹介した5冊の中で、まず1冊選ぶなら『武器としての交渉思考』をおすすめします。若い世代向けに書かれていて読みやすく、「BATNA」という概念を知るだけで交渉への姿勢が変わります。
「私には無理」と思っている人ほど、ぜひ手に取ってみてください。交渉は才能じゃなくて、スキルです。
キャリアアップを目指す方は、女性リーダー本おすすめ5選もあわせてチェックしてみてください。リーダーシップと交渉力は、セットで身につけるとより効果的です。




