『自己肯定感を上げるOUTPUT読書術』で20代の自信不足を解消!SNS時代の読書法

『自己肯定感を上げるOUTPUT読書術』で20代の自信不足を解消!SNS時代の読書法

SNSで書評を始めた時の小さな変化

実は私、この本に出会ったのは完全に偶然だったんですよね。去年の秋頃、いつものようにカフェで読書をしていた時に、隣のテーブルにいた女性がこの本を読んでいて、表紙のタイトルが気になって仕方なかったんです。「自己肯定感を上げる」って文字に、正直ドキッとしました。

当時の私は、SNSでの書評投稿を始めたばかりで、「本当にこんな投稿して意味あるのかな?」って自信がなかったんですよね。月30冊読んでるとはいえ、それを人に伝える能力があるかは別問題で。でも、この本を読んでから、読書に対する向き合い方が180度変わりました。

個人的に、この本は「読んだけど何も変わらない」という読書の悩みを根本から解決してくれる一冊だと思います。特に、私たち20代が抱えがちな自信のなさを、読書という身近なツールで改善できる方法が具体的に書かれているんです。

この本の詳しい内容について、以下で解説していきますね。

自己肯定感を上げる OUTPUT読書術

アバタローが提案する読書を通じた自己成長法。SNS時代のアウトプット術で自己肯定感を高める実践的な一冊。

¥1,540(記事作成時の価格です)

amazon.co.jp

Amazonで見る

アバタローが提唱する「OUTPUT読書術」とは

『自己肯定感を上げるOUTPUT読書術』は、2021年にクロスメディア・パブリッシングから出版された、比較的新しい読書術の本です。著者のアバタローさんは、自身も自己肯定感の低さに悩んでいた経験から、読書を通じた自己改善法を体系化されました。

この本の最大の特徴は、タイトル通り「アウトプット」に重点を置いていることなんですよね。従来の読書術の本って、どうやって速く読むか、どうやって内容を理解するかに焦点が当てられがちですが、この本は違います。

本書の核となる主張は以下の4点です:

  1. 読書はインプットで終わらせてはいけない - アウトプットがあって初めて自分の血肉となる
  2. 小さなアウトプットの積み重ねが自己肯定感を高める - 成功体験の積み上げが自信につながる
  3. SNSを活用したアウトプットが現代的で効果的 - フィードバックによる成長サイクルの形成
  4. 読書を問題解決のツールとして位置づける - 悩みを解決する手段としての読書活用

実際に読んでみて感じたのは、これってまさに私たちZ世代が求めていた読書論だなということです。SNSが当たり前にある環境で育った世代にとって、アウトプットと他者からのフィードバックは自然な成長プロセスなんですよね。

各章で学べる具体的なアウトプット方法

第1章:なぜ自己肯定感が低い人ほど読書すべきなのか

この章では、読書が自己肯定感に与える心理的なメカニズムが解説されています。アバタローさんは、読書によって「疑似体験」を積めることを強調していて、これが自己効力感(「自分にもできそう」という感覚)を高めると説明しています。

特に印象的だったのは、「読書は失敗リスクゼロの成功体験製造機」という表現です。本の中で主人公や成功者の体験を疑似的に経験することで、現実世界での挑戦への心理的ハードルが下がるんですよね。

第2章:人生の血肉になる「本の選び方」

ここでは、自己肯定感を高めるために効果的な本の選び方が紹介されています。アバタローさんが提案する「3段階選書法」は、今の私の本選びにも活用しています。

3段階選書法:

  • 現在の悩み解決本(30%):今抱えている具体的な問題を解決する本
  • 将来の目標達成本(50%):理想の自分に近づくための本
  • 興味関心拡張本(20%):新しい世界を知るための本

この比率、実際に試してみるとバランスが良くて、読書のモチベーションも維持しやすいんです。

第3章:読書効率を最大化する「本の読み方」

従来の速読術とは異なり、「アウトプット前提の読み方」が提案されています。特に参考になったのは「3ポイント要約読み」という手法です。

読みながら「これは人に話したい」「これはSNSに投稿したい」「これは実践してみたい」の3つのポイントを意識的に探すんですよね。これを始めてから、読書中の集中力が明らかに上がりました。

第4章:自己肯定感を高める「OUTPUT読書術」(本書のメイン)

ここが本書の核心部分です。具体的なアウトプット方法が7つのパターンで紹介されています:

  1. SNS投稿アウトプット:感想を140字で要約し、ハッシュタグをつけて投稿
  2. ブログ記事アウトプット:章ごとの要点と実践計画を記事化
  3. 人への説明アウトプット:家族や友人に本の内容を3分で説明
  4. 実践行動アウトプット:本で学んだことを24時間以内に行動に移す
  5. 引用収集アウトプット:心に響いた文章をノートやアプリに記録
  6. 質問作成アウトプット:本の内容から自分への質問を5つ作成
  7. 教材化アウトプット:本の内容を他人に教えるための教材として再構成

個人的に一番効果を感じているのは、SNS投稿アウトプットです。140字という制限があることで、本のエッセンスを抽出する力がつきますし、他の人からのコメントやいいねが小さな成功体験になるんですよね。

第5章:あなたの人生を激変させる「読書体験」

最終章では、アウトプット読書術を習慣化するためのコツと、長期的な成果を得るための心構えが書かれています。アバタローさんは「読書貯金」という概念を提唱していて、小さなアウトプットの積み重ねが大きな自信に変わるプロセスを詳しく解説しています。

エビデンスから見るアウトプット学習の効果

正直に言うと、最初は「本当にアウトプットするだけで自己肯定感が上がるの?」って疑問に思っていました。でも、調べてみると、この本の主張を裏付ける研究結果がたくさんあるんですよね。

Freeman et al. (2014)のメタ分析研究では、225の研究を統合した結果、能動的学習(アウトプット学習)が受動的学習より大幅に効果的だということが実証されています。具体的には、成績が6%向上し、落第率も大幅に低下したそうです。

また、内閣府の「令和元年版 子供・若者白書」によると、日本の若者の自己肯定感(「自分自身に満足している」と回答した割合)は45.1%で、アメリカの86.9%、スウェーデンの74.1%と比較して著しく低いことが明らかになっています。これって、私たち20代が感じている「なんとなく自信がない」という感覚と一致しているなと思いました。以前に『82年生まれ、キム・ジヨン』を読んで感じた現代女性の生き方でも触れましたが、構造的な問題の中で自信を持って生きることの難しさを感じることがあります。

興味深いのは、Liu & Baumeister (2024)の最新研究で、SNSの利用方法によって自己肯定感への影響が大きく変わることが分かったことです。受動的な利用(ただ見るだけ)は自己肯定感を低下させますが、能動的な利用(投稿やコメント)は向上させる可能性があるんですよね。

これらの研究結果を見ると、アバタローさんが提唱する「SNSを活用したアウトプット読書術」は、科学的にも理にかなった方法だと言えそうです。自己肯定感を高める心理学的なアプローチについては、『嫌われる勇気』のアドラー心理学入門で詳しく解説されている「課題の分離」や「共同体感覚」といった概念も参考になります。

私が実践してみた結果と気づき

この本を読んでから、実際に3ヶ月間アウトプット読書術を実践してみました。主に取り組んだのは以下の3つです:

SNS書評投稿の習慣化

読み終えた本について、必ず24時間以内にTwitter(X)とInstagramに投稿するようになりました。最初は「誰が見るんだろう」って不安でしたが、徐々にいいねやコメントがもらえるようになって、それが小さな達成感につながっているのを実感しています。

特に効果を感じたのは、「なぜこの本を選んだのか」「どの部分が印象的だったか」「明日からどう活用するか」の3点を必ず含めるようにしたことです。この構造を意識することで、読書がより目的意識を持った行為になりました。

カフェでの「3分説明練習」

これは本書で推奨されている方法なんですが、カフェで読書をしている時に、頭の中で「この本の内容を友達に3分で説明するとしたら」というシミュレーションをするようになりました。最初は全然まとまらなかったんですが、慣れてくると本の構造を理解する力がついてきたように感じます。

読書ノートのデジタル化

今までは紙のノートに適当にメモを取っていたんですが、Notionを使って「本のタイトル」「読了日」「3つのキーポイント」「実践したいこと」「5段階評価」を記録するようになりました。データが蓄積されていくのを見ると、「こんなに読んでるんだ」という自己効力感が高まります。

3ヶ月後の変化

正直、劇的な変化があったわけではないんですが、確実に変わったなと思うことがあります。それは、「読書が無駄になることがなくなった」ということです。

以前は「面白かった」で終わっていた読書が、必ず何かしらのアウトプットにつながるようになったため、読んだ時間が無駄に感じることがほとんどなくなりました。これって、小さなことだけど、積み重なると自信につながるんですよね。

また、SNSでの反応を通じて「私の書評を楽しみにしてくれている人がいる」という感覚が生まれたことも大きいです。ペットのぽんずの写真に本を添えて投稿すると、意外と反応が良くて(笑)、それも含めて楽しく続けられています。

Z世代におすすめしたい実践的アレンジ

この本の内容を、私たち20代、特にZ世代の感覚に合わせてアレンジした方法を紹介しますね。

Instagram Stories活用法

本書では主にTwitterでの投稿が推奨されていますが、Instagram Storiesも効果的です。読書中の写真にスタンプやテキストで感想を添えて投稿すると、フォロワーからの反応も良いし、24時間で消えるので気軽に投稿できます。

Storiesの「質問」機能を使って「この本について何か聞きたいことある?」って投稿すると、意外と質問が来るんですよね。それに答えることで、更にアウトプットの機会が増えます。

TikTok風「30秒書評」

TikTokやYouTube Shortsの文化に慣れ親しんだ私たちにとって、短時間での情報発信は得意分野です。本の内容を30秒で紹介する動画を作る(実際にアップしなくても、頭の中で構成を考えるだけでも効果的)練習をすると、要約力が格段に向上します。

Discord読書部の活用

友達数人でDiscordに読書専用のサーバーを作って、読了報告や感想共有をするのもおすすめです。リアルタイムでコメントし合えるので、モチベーション維持にもつながります。

Notion読書データベース

デジタルネイティブの私たちにとって、アナログなノート管理は継続が難しい場合があります。Notionでテンプレートを作成して、読書記録をデータ化すると、後から検索もしやすいし、進捗の可視化も簡単です。

この本をおすすめしたい人・注意点

こんな人におすすめ

  • 読書はするけど内容を忘れてしまう人:アウトプット前提の読み方で記憶の定着率が上がります
  • 自己肯定感の低さに悩む20代:小さな成功体験の積み重ね方が具体的に学べます
  • SNSを有効活用したい人:読書とSNSの良い関係性が築けます
  • 読書習慣を身につけたい人:目的意識を持った読書の方法が分かります

注意が必要なケース

本書は読書初心者から中級者に特に効果的ですが、すでに読書習慣が確立していて、アウトプットも日常的に行っている人には、物足りない内容かもしれません。また、SNSでの発信に抵抗がある人には、代替手段の提案が少し少ないと感じました。

読書で自分を変えていく小さな一歩

『自己肯定感を上げるOUTPUT読書術』を読んで一番感じたのは、「変化は意外と身近なところから始まる」ということでした。特別なことをする必要はなくて、普段の読書にちょっとしたアウトプットを加えるだけで、読書体験が全く違うものになるんです。

私たち20代って、情報には慣れ親しんでいるけど、それを自分なりに発信する経験は意外と少ないんですよね。この本は、その「発信する力」を読書を通じて身につける具体的な方法を教えてくれます。

個人的には、この本との出会いが、私の書評活動をより意義のあるものに変えてくれたと思っています。SNSでの小さな反応一つ一つが、「私の感想にも価値がある」という自信につながっているんです。

もしあなたが「読書をもっと活用したい」「自分に自信を持ちたい」と思っているなら、この本はきっと良いきっかけになると思います。Netflixを見る時間を少し削って、読書とアウトプットの時間に変えてみませんか?きっと、思いがけない変化が待っているはずです。

自己肯定感を上げる OUTPUT読書術

アバタローが提案する読書を通じた自己成長法。SNS時代のアウトプット術で自己肯定感を高める実践的な一冊。

¥1,540(記事作成時の価格です)

amazon.co.jp

Amazonで見る

この記事のライター

森田 美優の写真

森田 美優

出版社勤務を経てフリーライターに。小説からビジネス書、漫画まで幅広く読む雑食系読書家。Z世代の視点から現代的な読書の楽しみ方を発信。

森田 美優の他の記事を見る
要約・書評・レビューから学術的考察まで、今話題の本から知識を深めるための情報メディア

検索

ライター一覧
  • 高橋 啓介
    高橋 啓介
    大手出版社で書籍編集を10年経験後、独立してブロガーとして活動。科学論文と書籍を融合させた知識発信で注目を集める。
  • 森田 美優
    森田 美優
    出版社勤務を経てフリーライターに。小説からビジネス書、漫画まで幅広く読む雑食系読書家。Z世代の視点から現代的な読書の楽しみ方を発信。
  • 西村 陸
    西村 陸
    京都大学大学院で認知科学を研究する博士課程学生。理系でありながら文学への造詣も深く、科学と文学の交差点で新たな知の可能性を探求。
  • 佐々木 健太
    佐々木 健太
    元外資系コンサルタントから転身したライター。経済学の知識を活かしながら、健康・お金・人間関係の最適化を追求。エビデンスベースの実践的な知識発信を心がける。
Social Links
このサイトについて

※ 当サイトはアフィリエイトプログラムに参加しています。