上司とうまくいかない時に読む本おすすめ5選!中間管理職が実践したボスマネジメント術
退職理由1位「上司との関係」という現実
「上司とうまくいかない」「指示に一貫性がなくて振り回される」「評価が不公平に感じる」。こうした悩みを抱えている人は、決して少数派ではない。リクナビNEXTの調査によると、退職理由の本音ランキング1位は「上司・経営者の仕事の仕方が気に入らなかった」で23%を占めている。
38歳、2児の父である私も、中間管理職として上司と部下の板挟みに悩んだ経験がある。上からは成果を求められ、下からは相談を受け、自分の仕事も山積み。そんな状況で上司との関係まで悪化すると、精神的に追い詰められていく。
エン転職の1万人調査では、職場で人間関係に難しさを感じたことがある人は84%にのぼる。さらにエン・ジャパンの2024年調査では、本当の退職理由として「人間関係が悪い」が46%で最多だった。上司との関係は、キャリアと人生に直結する重大な問題なのだ。
この記事では、上司とうまくいかない時に読むべき本を5冊厳選して紹介する。外資系コンサルで培った合理的思考と、経済学のバックグラウンドを活かして、データに基づいた視点で各書籍を評価した。
なぜ上司との関係改善が重要なのか
上司との関係がストレスの最大要因
厚生労働省の調査によると、仕事や職業生活でストレスを感じている人は全体の74.3%に達する。そのストレス原因の1位は「職場の人間関係」で30.9%を占めている。仕事量や待遇よりも、人間関係の方がストレスの原因として大きいのだ。
特に上司との関係で感じる難しさの理由は明確だ。エン転職の調査では「威圧的に感じる」が50%、「気分に浮き沈みがある」が48%、「指示に一貫性がない」が44%という結果が出ている。私も過去に、朝と夕方で言うことが変わる上司の下で働いた経験があり、この数字には深く共感する。
年齢が上がるほど満足度が下がる現実
日本労働調査組合の調査によると、職場の人間関係が良好と感じている割合は20代で38.6%、30代で29.8%、40代で27.7%と、年齢が上がるにつれて低下している。中間管理職になると、上司と部下の両方との関係構築が求められ、難易度が上がるためだろう。
私のような38歳の中間管理職にとって、上司との関係改善は避けて通れない課題だ。転職という選択肢もあるが、家族を養う責任を考えると、まずは現職で関係を改善する方法を模索したい。そのためには、体系的な知識が必要だ。
上司とうまくいかない時に読む本おすすめ5選
1. ボスマネジメントの教科書『上司に「仕事させる」技術』
著者の大久保幸夫氏は、リクルートワークス研究所の所長を務めた人物。欧米のMBAでは当たり前に教えられている「ボス・マネジメント」という概念を、日本のビジネスパーソン向けにわかりやすく解説している。
私が特に評価するのは、上司を「活用すべきリソース」として捉え直す視点だ。上司には情報提供、意思決定、リソース配分など「7つの機能」があり、それを理解した上で最大限に活用するという発想は目から鱗だった。受け身で上司の指示を待つのではなく、能動的に上司を動かすという逆転の発想が、この本の核心だ。
2. 評価を上げる具体的戦術『雑用は上司の隣でやりなさい』
著者のたこす氏は、年収1400万円の現役メガバンク行員。本部公認で副業としてブログを運営するという異色の経歴を持つ。2024年8月発売の本書は、「頑張った自分を”適切に”評価させる技術」に特化している。
印象的だったのは「仕事は成果だけでなく、見せ方で評価が変わる」という視点だ。同じ成果を出していても、上司の視界に入っているかどうかで評価が大きく変わる。私自身、リモートワーク時代に評価が下がった経験があり、この本の主張には強く共感した。2児の父として効率的に評価を上げたい私のような読者に最適だ。
3. タイプ別攻略法『上司へのすごい伝え方』
10万人のデータから導き出した上司タイプ別対応法
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著者の斉藤由美子氏は、アメリカの産業心理学者が1960年代に提唱した「ソーシャルスタイル理論」を活用して、上司を4タイプに分類している。ドライバー型、エクスプレッシブ型、エミアブル型、アナリティカル型のそれぞれに合った伝え方が解説されている。
私が共感したのは、「上司のタイプを理解すれば、同じ内容でも伝え方を変えるだけで受け入れられやすくなる」という発想だ。経済学を学んだ私としては、10万人のデータに基づく分析というエビデンスベースのアプローチにも好感が持てた。
4. ストレス回避の思考法『頭に来てもアホとは戦うな!』
著者の田村耕太郎氏は、元参議院議員でシンガポール国立大学の教授も務める人物。70万部を突破したベストセラーである本書は、「アホ」と戦っても消耗するだけで何も得られないという明快なメッセージを発している。
本書を読んで救われたのは、「理不尽な上司と戦う必要はない」という視点だ。感情的に反発するのではなく、戦略的に対処する。あるいは距離を置く。この割り切りが、メンタルヘルスを守る上で重要だと実感した。ストレスで家族に当たってしまう前に、この思考法を身につけておきたい。
5. 50の具体スキル『できる人がやっている上司を操る仕事術』
著者の近藤悦康氏は、上司を「操る」という表現を使っているが、その本質は上司の力を最大限に活用して成果を出すことにある。50のスキルが具体的に解説されており、すぐに実践できる内容が多い。
私が評価するのは、理論だけでなく具体的なアクションが明示されている点だ。「報告は結論から」「上司の忙しい時間帯を避ける」といった基本から、「上司の成功体験を引き出す質問をする」といった高度なテクニックまで網羅されている。忙しい中間管理職が、必要な部分だけ拾い読みできる構成も実用的だ。
上司のタイプ別対処法
ドライバー型上司への対処法
結果重視で決断が早いドライバー型の上司には、回りくどい説明は逆効果だ。結論を先に述べ、根拠は簡潔にまとめる。「売上が10%増加しました。理由は3点あります」のように、数字と構造を意識した報告が効果的だ。
エクスプレッシブ型上司への対処法
感情表現が豊かで人との交流を重視するエクスプレッシブ型には、成果だけでなくプロセスの共有が重要だ。「チーム一丸となって取り組んだ結果」のように、人間関係やチームワークを強調すると響きやすい。
エミアブル型上司への対処法
協調性を重視し、対立を避けるエミアブル型には、急かさず丁寧に説明することが大切だ。「ご意見をいただけますか」と相談する形で巻き込むと、味方になってもらいやすい。
アナリティカル型上司への対処法
論理的で慎重なアナリティカル型には、データと根拠が必須だ。「○○研究所の調査によると」「過去3年のデータでは」のように、エビデンスを示しながら提案すると説得力が増す。私自身がこのタイプに近いため、このアプローチの有効性は実感している。
ボスマネジメントを成功させる3つの原則
原則1:上司も「人間」であることを忘れない
上司も完璧ではない。家庭の問題を抱えているかもしれないし、その上の上司からプレッシャーを受けているかもしれない。上司を「敵」ではなく「味方にすべき人間」として捉え直すことが、関係改善の第一歩だ。
原則2:期待値のすり合わせを怠らない
上司とうまくいかない原因の多くは、期待値のズレにある。「何を」「いつまでに」「どのレベルで」求められているのかを明確に確認する。曖昧なまま進めて後から修正を求められるより、最初に認識を合わせる方が効率的だ。
原則3:小さな成功体験を積み重ねる
いきなり大きな関係改善を目指すのではなく、小さな成功体験を積み重ねることが重要だ。上司の好む報告スタイルを一つ試してみる。上司の機嫌が良い時間帯を観察する。こうした小さな実践が、やがて大きな変化につながる。
まとめ:まずは1冊から始めよう
上司とうまくいかない悩みを解決するには、まず以下の順序で読み進めることをおすすめする。
理論から入りたい人は『上司に「仕事させる」技術』でボスマネジメントの全体像を把握し、次に『上司へのすごい伝え方』でタイプ別の対処法を学ぶ。すぐに実践したい人は『雑用は上司の隣でやりなさい』から始めるのも良いだろう。
退職理由の本音1位が「上司との関係」という現実は、裏を返せば、この課題を解決できれば大きなアドバンテージになるということだ。2児の父として、転職のリスクを取る前に、まずは現職で関係改善を図りたいと考えている。
コミュニケーションスキル全般を学びたい方は、職場のコミュニケーション改善ガイドも参考にしてほしい。




