コミュニケーション本おすすめ2025!人間関係が劇的に改善する心理学的アプローチ10選

コミュニケーション本おすすめ2025!人間関係が劇的に改善する心理学的アプローチ10選

「会議で自分の意見をうまく伝えられない」「上司との1on1で何を話せばいいかわからない」「雑談が苦手で職場の人間関係がギクシャクする」——こんな悩みを抱えていないだろうか。

実は、コミュニケーション能力は生まれつきの才能ではない。ハーバード大学のGrant研究によると、80年にわたる追跡調査の結果、人生の幸福度を最も左右するのは「良好な人間関係」であり、そのスキルは後天的に身につけられることが明らかになっている。

編集長として年間200冊以上の本を読む中で、私自身も「話すのが苦手」というコンプレックスを抱えていた。出版社時代、プレゼンで頭が真っ白になり、上司から「お前の話は何を言いたいのかわからない」と言われた経験がある。しかし、コミュニケーションの本を読み漁り、実践を重ねることで、今では講演の依頼を受けるまでになった。

この記事では、コミュニケーション能力を向上させたい方に向けて、累計1000万部を超えるベストセラーから心理学の名著まで、本当に効果のあったおすすめ本10冊を紹介する。話し方、聞き方、雑談力、そして人間関係の本質まで——あなたの悩みに合った一冊が必ず見つかるはずだ。

人は話し方が9割

令和No.1ベストセラー。140万部突破の話し方の決定版

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コミュニケーション本の選び方3つのポイント

コミュニケーション本は数多く出版されているが、自分に合った本を選ばないと「読んだだけで終わり」になりがちだ。以下の3つのポイントを意識して選ぶことで、実践につなげやすくなる。

ポイント1:自分の弱点を明確にする

「コミュニケーションが苦手」と一言で言っても、その内容は人によって大きく異なる。話すことが苦手なのか、聞くことが苦手なのか、それとも雑談が苦手なのか。まずは自分の弱点を明確にしよう。話すのが苦手なら「伝え方」の本を、聞くのが苦手なら「傾聴」の本を選ぶことで、効率的にスキルを伸ばせる。

ポイント2:理論と実践のバランスを確認する

コミュニケーション本には大きく分けて「理論型」と「実践型」がある。理論型は「なぜそうするべきか」を深く理解できるが、具体的な行動に移しにくい。実践型はすぐに使えるテクニックが多いが、応用が効きにくい。理想は両方をバランスよく読むことだ。本記事では、それぞれのタイプを明記しているので参考にしてほしい。

ポイント3:著者の経験と実績を確認する

コミュニケーションは「できる人」から学ぶのが最も効果的だ。著者がどのような経験を持ち、どのような実績を上げているかを確認しよう。インタビュアー、経営者、心理学者など、それぞれの専門性から得られる知見は異なる。複数の視点を取り入れることで、自分なりのコミュニケーションスタイルを構築できる。

【話し方・伝え方】おすすめコミュニケーション本3選

まずは「話すこと」「伝えること」に特化した本から紹介する。会議やプレゼン、日常会話で「自分の意見をうまく伝えられない」と感じている方におすすめだ。

1. 人は話し方が9割(永松茂久)

人は話し方が9割

令和No.1ベストセラー。140万部突破の話し方の決定版

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令和最大のベストセラーとなった一冊。著者の永松茂久氏は、年間300回以上の講演を行う人気講師だ。『人は話し方が9割』の特徴は、「うまく話すこと」ではなく「相手を主役にすること」の重要性を説いている点にある。

具体的には「拡張話法」というテクニックが紹介されている。相手の話に「感嘆→反復→共感→称賛→質問」の順で反応することで、自然と会話が盛り上がるという手法だ。私も実践してみたが、特に「称賛」のステップを意識することで、相手の表情が明らかに変わるのを感じた。

「話し方」というタイトルだが、実は「聞き方」の要素も多く含まれている。コミュニケーションの基本を学びたい人に最適な入門書だ。

2. 伝え方が9割(佐々木圭一)

伝え方が9割

累計256万部突破。ビジネス書大賞総合1位獲得

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コピーライター出身の佐々木圭一氏による『伝え方が9割』は、「言葉の選び方」で結果が変わることを具体的に示した一冊だ。256万部を突破し、ビジネス書大賞総合1位を獲得した実績が、その内容の価値を証明している。

「デートに誘う」という場面を例に考えてみよう。「デートしてください」と言うより、「驚くほど美味しいパスタの店があるんですけど、行きませんか?」と言う方が成功率は高い。『伝え方が9割』では、このような「イエス」を引き出す技術を体系的に学べる。

特に印象的だったのは「サプライズ法」「ギャップ法」「赤裸々法」など、強い言葉を作る技術だ。「今日は暑い」を「今日は暑すぎて溶けそう」と言い換えるだけで、印象は大きく変わる。ビジネスメールから日常会話まで、すぐに使えるテクニックが満載だ。

3. 1分で話せ(伊藤羊一)

ソフトバンクアカデミアで孫正義氏から「伝え方」を直接学んだ伊藤羊一氏による『1分で話せ』。65万部を突破した本書は、「話が長い」「結論がわからない」と言われがちなビジネスパーソンに最適だ。

本書の核心は「ピラミッドストラクチャー」の活用にある。結論→根拠→具体例の順で話すことで、聞き手は「何が言いたいのか」を最初に理解できる。私も会議での発言にこの構造を取り入れたところ、「わかりやすくなった」と言われるようになった。

「1分で話せないことは、何時間かけても話せない」という言葉が印象的だ。長く話すことが丁寧なのではなく、短く的確に伝えることが相手への配慮なのだと気づかせてくれる。

【聞く力】おすすめコミュニケーション本2選

コミュニケーションの半分は「聞くこと」だ。話すことばかりに意識が向きがちだが、実は聞く力を磨くことで人間関係は劇的に改善する。ここでは、聞く力を高めるための名著を紹介する。

4. 聞く力―心をひらく35のヒント(阿川佐和子)

聞く力―心をひらく35のヒント

170万部突破。2012年年間ベストセラー1位

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「週刊文春」の名物対談「阿川佐和子のこの人に会いたい」で1000人以上にインタビューしてきた阿川佐和子氏。その経験から生まれた『聞く力』は、170万部を突破した聞き方の決定版だ。

「相槌をケチらない」「『分かります』は禁句」「楽しそうに聞く」——本書で紹介される35のヒントは、どれも明日から実践できるものばかり。特に印象的だったのは「事前に用意する質問は3つまで」というアドバイスだ。準備しすぎると、相手の話を聞くよりも「次の質問は何だっけ」と考えてしまう。

プロのインタビュアーの技術を学ぶことで、日常の会話がより深く、より楽しくなる。「聞き上手」を目指す人に必読の一冊だ。

5. 人は聞き方が9割(永松茂久)

人は聞き方が9割

『人は話し方が9割』著者による聞き方の決定版

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『人は話し方が9割』の著者・永松茂久氏による続編。前作で「話し方」のポイントが「相手を主役にすること」だと説いた著者が、さらに踏み込んで「聞き方」に特化した一冊だ。

本書では「魔法の傾聴」として、相手の話を最後まで聞く、否定しない、アドバイスしないという3つの原則を提唱している。特に「アドバイスしない」は意外に難しい。相手が悩みを話しているとき、つい「こうしたらいいよ」と言いたくなるが、実は相手は解決策ではなく「聞いてほしい」だけの場合が多い。

私も息子の話を聞くときに「アドバイスしない」を意識したところ、以前より多くのことを話してくれるようになった。家庭でも職場でも使える、実践的な聞き方の技術が学べる。

【雑談・会話術】おすすめコミュニケーション本2選

「業務の話はできるけど、雑談が苦手」という人は多い。しかし、人間関係の8割は雑談で決まるとも言われる。ここでは、雑談力を高めるための本を紹介する。

6. 雑談の一流、二流、三流(桐生稔)

雑談の一流、二流、三流

13万部突破。雑談力を段階的に学べる実践書

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「一流」「二流」「三流」の対比で雑談のコツを解説した『雑談の一流、二流、三流』。著者の桐生稀氏は、10万人以上のビジネスパーソンに「話し方」を教えてきたプロフェッショナルだ。

たとえば「今日は暑いですね」という話題。三流は「そうですね」で終わり、二流は「本当に暑いですね、今日は何度あるんでしょう」と広げ、一流は「夏といえば、学生時代に海に行ったことを思い出します」と話題を変える。この「横に広げる」テクニックは、すぐに実践できて効果も実感しやすい。

雑談が苦手な人の多くは「何を話せばいいかわからない」と言うが、本書を読むと「雑談は内容より態度」だと気づく。相手に興味を持ち、楽しそうに会話すること。それだけで雑談の質は大きく変わる。

7. 超雑談力(五百田達成)

心理カウンセラーの五百田達成氏による『超雑談力』は、「雑談が苦手な理由」をタイプ別に分析し、それぞれに合った対策を提示する。100万部を突破したシリーズの人気作だ。

本書の特徴は、読者の弱点に合わせて読む場所がわかる「特設ページ」がある点。「初対面が苦手」「話題が続かない」「沈黙が怖い」など、自分の悩みに合った章から読み始められる。

私が特に参考になったのは「雑談は中身より”やりとり”が大切」という考え方だ。何を話すかより、どう話すか。「へえ」「そうなんですか」「それでどうなったんですか?」という相槌のバリエーションを増やすだけで、雑談の質は向上する。

【心理学・理論】おすすめコミュニケーション本3選

コミュニケーションの「なぜ」を深く理解したい人には、心理学や理論に基づいた本がおすすめだ。テクニックだけでなく、人間関係の本質を学ぶことで、応用力が身につく。

8. 嫌われる勇気(岸見一郎・古賀史健)

国内200万部、世界460万部を突破した『嫌われる勇気』。アドラー心理学を対話形式でわかりやすく解説した本書は、コミュニケーションの根本的な考え方を変えてくれる。

「承認欲求を否定せよ」「他者の課題を切り捨てよ」——アドラーの教えは一見厳しく聞こえるが、その本質は「自分と他者の境界線を明確にする」ことにある。相手にどう思われるかではなく、自分がどう生きたいかを軸にする。この考え方を身につけると、人間関係のストレスが大きく軽減される。

私も「嫌われたくない」という気持ちから、言いたいことを言えずにいた時期があった。しかし本書を読んでからは、「相手がどう感じるかは相手の課題」と割り切れるようになり、結果的にコミュニケーションが楽になった。

9. アサーション入門(平木典子)

「アサーション」とは、自分も相手も大切にする自己表現法のこと。日本のアサーション研究の第一人者である平木典子氏による『アサーション入門』は、コミュニケーションのスタイルを見直すきっかけを与えてくれる。

本書では、人のコミュニケーションスタイルを「攻撃的」「非主張的」「アサーティブ」の3タイプに分類する。攻撃的は自分の意見を押し通すタイプ、非主張的は相手に合わせて自分を抑えるタイプ、アサーティブは両者のバランスを取るタイプだ。

多くの人は「非主張的」か「攻撃的」のどちらかに偏りがちだ。「言いたいことが言えない」と悩んでいる人には本書が、「言いすぎて後悔する」と悩んでいる人にも本書が役立つ。自分のコミュニケーションスタイルを客観視できる一冊だ。

10. わかりあえないことから(平田オリザ)

劇作家・平田オリザ氏による『わかりあえないことから』は、「コミュニケーション能力とは何か」を根本から問い直す一冊だ。他の本とは一線を画す、深い洞察が得られる。

本書の核心は「人はわかりあえないことを前提にコミュニケーションすべき」という主張にある。「わかりあえる」ことを目標にすると、わかりあえなかったときに挫折感を感じる。しかし「わかりあえない」ことを前提にすると、少しでも理解が進んだときに喜びを感じられる。

この逆転の発想は、私のコミュニケーション観を大きく変えた。完璧に伝わることを目指すのではなく、「伝わらない」ことを前提に工夫を重ねる。そのプロセス自体がコミュニケーションなのだと気づかせてくれる名著だ。

古典的名著として外せない一冊

最後に、コミュニケーションを学ぶ上で外せない古典的名著を紹介する。80年以上読み継がれてきた本には、時代を超えた普遍的な知恵が詰まっている。

番外編:人を動かす(デール・カーネギー)

人を動かす 新装版

世界1500万部、邦訳500万部の不朽の名著

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1936年に出版されて以来、世界で1500万部以上、日本だけで500万部以上を売り上げた『人を動かす』。コミュニケーションの本を語る上で、この古典は外せない。

「人を動かす三原則」として知られる「批判しない」「誠実な評価を与える」「強い欲求を起こさせる」は、現代のビジネスシーンでも十分に通用する。特に「批判しない」は、フィードバックの仕方を学ぶ上で非常に参考になる。

80年以上前の本だが、内容はまったく古びていない。むしろ、SNS時代の今こそ読む価値がある。「人を動かす」のではなく「人に動いてもらう」ための原則を、丁寧に学べる一冊だ。

コミュニケーション力を高める3つの実践ステップ

本を読むだけでは、コミュニケーション力は向上しない。以下の3つのステップで実践に移そう。

ステップ1:1つだけ実践する

10冊の本を紹介したが、すべてを一度に実践しようとすると挫折する。まずは1冊を選び、その中の1つのテクニックだけを意識して実践しよう。たとえば「相槌のバリエーションを増やす」「結論から話す」など、シンプルなものから始めるのがおすすめだ。

ステップ2:フィードバックを得る

自分のコミュニケーションが改善しているかどうかは、自分ではわかりにくい。信頼できる同僚や家族に「最近、話し方で変わったところある?」と聞いてみよう。客観的なフィードバックを得ることで、改善の方向性が明確になる。

ステップ3:継続的に学ぶ

コミュニケーション力は一朝一夕には身につかない。定期的に本を読み返し、新しい本にも挑戦し続けることで、少しずつスキルが向上する。今回紹介した本の中から、まずは1冊を手に取ってみてほしい。

コミュニケーションは、人生のあらゆる場面で必要になるスキルだ。仕事での成功、家族との関係、友人との絆——すべてはコミュニケーションの質にかかっている。今日から、一歩を踏み出そう。

人は話し方が9割

まずはこの1冊から。令和No.1ベストセラー

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高橋 啓介

大手出版社で書籍編集を10年経験後、独立してブロガーとして活動。科学論文と書籍を融合させた知識発信で注目を集める。

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    出版社勤務を経てフリーライターに。小説からビジネス書、漫画まで幅広く読む雑食系読書家。Z世代の視点から現代的な読書の楽しみ方を発信。
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    西村 陸
    京都大学大学院で認知科学を研究する博士課程学生。理系でありながら文学への造詣も深く、科学と文学の交差点で新たな知の可能性を探求。
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    佐々木 健太
    元外資系コンサルタントから転身したライター。経済学の知識を活かしながら、健康・お金・人間関係の最適化を追求。エビデンスベースの実践的な知識発信を心がける。
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