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レビュー

概要

「なぜ、伝え方で結果が変わるのか?」を、技術として解きほぐしてくれる本です。うまく話す・気の利いたことを言う、というより、同じ内容でも“伝え方”で「イエス」「ノー」が変わるという前提からスタートします。

構成は大きく3章で、1章は「伝え方にも技術がある」、2章は「ノーをイエスに変える(頼みごとの)技術」、3章は「強いコトバをつくる技術」。コピーライターの視点で、言葉を“思いつく”のではなく“つくる”ものとして扱うのが特徴です。

発売は2013年2月で、ページ数は208ページ。サクッと読めるのに、「言葉を作り直す」ための視点が残るタイプの本だと思いました。

読みどころ

  • 第1章で「伝え方にも技術があった!」と明言し、再現できる形に落としているところ。コツやセンスではなく、鍛えられるスキルとして扱われます。
  • 第2章は「ノー」を「イエス」に変える技術で、頼みごとを通すための“お願いコトバ”のつくり方や、「イエス」に変える3つのステップが示されます。
  • 第3章は「強いコトバ」をつくる技術。感動スピーチや映画の名セリフも、「こうやればつくれる」という切り口で、強い言葉/弱い言葉の差を言語化します。
  • 「世の中の情報量は、10年で約530倍になった」という問題意識があり、感動のないコトバが無視されやすい時代に、言葉を磨く意味が腹落ちしやすいです。

類書との比較

話し方(声・表情・間)を磨く本は多いですが、本書は“言葉そのもの”の設計に寄っています。テンションやキャラで押し切るのではなく、頼みごとや提案の場面で、相手の反応が変わる言い方を組み立てるイメージ。

「とにかく自信を持って話せ」みたいな精神論ではなく、言葉を“作業”として扱えるのが合う人には、かなり使いやすいと思います。

本の具体的な内容(章立てで)

第1章 伝え方にも技術があった!

なぜ同じ内容なのに、伝え方で「イエス」「ノー」が変わるのかを解説する章です。「確率0%を、アリに変える」という言い方で、伝え方が変われば可能性が増え、人生が変わる、というメッセージにつなげています。

また「大切だとわかっているのに、誰も鍛えていない『伝え方』」という問題意識があり、学校では教えてくれなかったけれど、身につけると“決めどころでスマッシュを打てる”技術として描かれます。著者自身が「伝えることが苦手だった」ところから突破する流れも、この章の要素として挙がっています。

第2章 「ノー」を「イエス」に変える技術

頼みごとに「イエス!」をもらうための具体的な技術を扱います。印象的なのは、「コトバは『思いつく』のではなく『つくる』ことができる」という前提。センス頼みではなく、誰でも作れる方法がある、とされます。

章内では「結果を変える『お願い』コトバのつくり方」や、「イエス」に変える3つのステップが目次に明記されています。お願いが通らないときに、気持ちや根性を上げる前に、言い方を“設計し直す”発想が手に入ります。

第3章 「強いコトバ」をつくる技術

感動スピーチや映画の名セリフも、作れるのか?という問いから始まる章です。「世の中の情報量は、10年で約530倍になった」など、言葉が埋もれやすい状況が示されていて、だからこそ“強いコトバ”が必要になる、という流れが作られています。

同じ内容でも、強いコトバと弱いコトバがある。その差を意識できるようになると、SNS投稿やプレゼン資料、仕事の依頼文など、日常のあらゆる文章の精度が上がっていく感覚があります。

こんな人におすすめ

  • 仕事でお願いごと・提案を通したいのに、いつも断られがちな人
  • プレゼンや企画書の言葉が弱く、伝わっていない感覚がある人
  • 「言葉はセンス」と思い込んでいて、改善の手がかりがほしい人

感想

伝え方って、「相手の性格が悪い」とか「自分に自信がない」とか、人格の問題にしてしまいがちなんですよね。でもこの本を読むと、まずは“言葉の設計”でできることが意外と多い、と気づかされます。

個人的には、第2章の「お願いコトバ」と、第3章の「強いコトバ」がセットになっているのが良かったです。お願いの場面はもちろん、日常の文章(メール、チャット、SNS)でも、言葉が弱いと読み飛ばされるし、強すぎると反発される。そのバランスを「技術」として学べるのが、今っぽい実用性だと思いました。

読み方としては、いきなり全部を覚えようとせず、「今週いちばん通したい頼みごと」を1つ用意して、第2章の考え方で言い方を作り直すのがおすすめです。やってみると、相手の反応が変わる/変わらないの差分が見えるので、そこから自分の“伝え方のクセ”も分かってきます。

最初に試したい3つ(迷ったとき用)

この本は「読んで終わり」にすると効果が薄いので、迷ったらまず次の3つだけやってみるのが良いと思います。

  1. 頼みごとを1つ用意する:第2章の「お願いコトバ」の対象を決める
  2. 同じ内容で言い方を3パターン作る:コトバは“思いつく”のではなく“つくる”前提で試す
  3. 強い/弱いの差を比べる:第3章の観点で、読み飛ばされない言葉に整える

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