ADHD本おすすめ20選!当事者も家族も読むべき実践ガイド【2026年版】

ADHD本おすすめ20選!当事者も家族も読むべき実践ガイド【2026年版】

「自分はADHDかもしれない」「ADHDと診断されたけど、どうすればいい?」「子どもがADHDと言われて、何を読めばいいかわからない」

そんな悩みを抱えている方は、決して少なくありません。

厚生労働省の調査によると、成人の約3%がADHD(注意欠如・多動症)の特性を持つとされています。これは30人に1人という計算になり、どの職場にも、どの家庭にも、ADHDの特性を持つ人がいる可能性があるということです。

私自身、年間200冊以上の本を読む中で、ADHD関連の書籍も数多く手に取ってきました。息子の発達に関心を持つ父親として、また編集者として科学的な情報を重視する立場から、「本当に役立つADHD本」を厳選してご紹介します。

今回は、当事者向け・家族向け・仕事に悩む人向けなど、目的別に20冊を選びました。自分の状況に合った1冊を見つけていただければ幸いです。

ADHD本を選ぶ前に知っておきたい3つのポイント

本を選ぶ前に、押さえておきたいポイントがあります。

1. 自分の「知りたいこと」を明確にする

ADHDの本は大きく分けて以下のタイプがあります。

  • 基礎理解型: ADHDとは何かを知りたい人向け
  • 実践・対策型: 具体的な対処法を知りたい人向け
  • 体験談型: 同じ悩みを持つ人の経験を知りたい人向け
  • 子ども向け: お子さんのADHDについて学びたい保護者向け

まずは自分が何を求めているのかを考えてから本を選ぶと、満足度が高くなります。

2. 著者の専門性を確認する

ADHD本の著者には、精神科医、臨床心理士、当事者、ジャーナリストなど様々な立場の人がいます。科学的な知識を求めるなら専門医の本を、実体験に基づくアドバイスを求めるなら当事者の本を選ぶと良いでしょう。

3. 出版年に注意する

ADHDの研究は日々進んでいます。特に診断基準や治療法に関しては、できるだけ新しい本を選ぶことをおすすめします。

それでは、カテゴリー別におすすめの本を紹介していきます。

大人のADHD基礎理解編:まずはここから読みたい4冊

ADHDについて基本から理解したい方におすすめの4冊です。

『大人のADHD』岩波明

大人のADHD: もっとも身近な発達障害

ちくま新書。精神科医が大人のADHDの症状、診断、治療を解説した入門書の決定版。

¥946(記事作成時の価格です)

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精神科医・岩波明氏による新書で、大人のADHDについて体系的に学べる一冊です。ADHDの定義から診断基準、ASD(自閉スペクトラム症)との違い、治療法まで、専門医ならではの正確な情報が得られます。

「自分はADHDなのだろうか」と疑問を持っている方が最初に手に取る本として最適です。新書サイズで読みやすく、通勤時間などでも気軽に読めます。

『発達障害の人が見ている世界』岩瀬利郎

発達障害の人が見ている世界

著者: 岩瀬利郎

15万部突破のベストセラー。発達障害の人の視点から世界がどう見えているかを解説。

¥1,540(記事作成時の価格です)

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15万部を突破したベストセラーで、発達障害の人が「どのように世界を見ているか」を当事者視点で解説しています。ADHDの人が「なぜ約束を忘れてしまうのか」「なぜ片付けられないのか」といった疑問に、脳の仕組みから答えてくれます。

当事者だけでなく、家族や職場の人がADHDの人を理解するためにも非常に役立つ一冊です。

『ADHDの正体 その診断は正しいのか』岡田尊司

ADHDの正体 その診断は正しいのか

ADHDと愛着障害の関連を指摘した話題作。診断への疑問を投げかける一冊。

¥1,485(記事作成時の価格です)

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精神科医・岡田尊司氏による、ADHDの診断に一石を投じる話題作です。「ADHDと診断された人の90%は愛着障害である」という衝撃的な主張を展開しています。

ADHDの診断を受けた方、あるいは診断に疑問を感じている方にとって、別の視点を得られる貴重な一冊です。ただし、この主張は論争的でもあるため、複数の本を読み比べることをおすすめします。

『発達障害グレーゾーン』姫野桂

発達障害グレーゾーン

診断には至らないが困っている「グレーゾーン」の人に向けた、当事者取材に基づく一冊。

¥913(記事作成時の価格です)

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「ADHDの傾向はあるが、正式な診断には至らない」というグレーゾーンの人に焦点を当てた本です。著者の姫野桂氏自身もグレーゾーンの当事者であり、多くの当事者への取材に基づいた実践的なライフハックが紹介されています。

「病院に行くほどではないけど、生きづらさを感じている」という方に特におすすめです。

大人のADHD実践・仕事術編:今日から使える4冊

ADHDの特性と付き合いながら、仕事や生活を改善したい方向けの実践書です。

『ADHDタイプの大人のための時間管理ワークブック』中島美鈴

ADHDタイプの大人のための時間管理ワークブック

臨床心理士による実践的なワークブック。時間管理の具体的な方法を学べる。

¥1,980(記事作成時の価格です)

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臨床心理士・中島美鈴氏による、時間管理に特化したワークブックです。「いつも締切に間に合わない」「約束を忘れてしまう」といった悩みに対して、書き込みながら実践できる形式になっています。

朝・昼・夕方と場面別にスケジュール帳の使い方を学べるので、すぐに改善効果を実感できます。個人でもグループでも使えるよう設計されています。

『ちょっとしたことでうまくいく 発達障害の人が上手に働くための本』對馬陽一郎

就労支援の現場で働く著者による、仕事に特化した実践書です。「先延ばし癖」「段取りができない」「ケアレスミス」「物忘れ」「片づけられない」「人付き合い」という6つの章に分けて、具体的な解決策を提示しています。

特にデジタルツール(Excel、スマホアプリなど)を活用した方法が充実しており、すぐに仕事に取り入れられる点が魅力です。631件のレビューで星4.1という高評価を得ています。

『仕事&生活の「困った!」がなくなる マンガでわかる 私って、ADHD脳!?』司馬理英子

マンガ形式でADHDの特性と対処法を学べる一冊です。活字を読むのが苦手な方でも、ストーリーを追いながら自然と理解が深まります。

不注意、衝動性、多動、ワーキングメモリーの低さなど、ADHDの主な特性について、イラストを交えてわかりやすく解説。473件のレビューで星4.5という高評価で、ADHDの人の良い面を伝えてくれる点が読者から支持されています。

『ADHDコンプレックスのための脳番地トレーニング』加藤俊徳

脳内科医・加藤俊徳氏による、脳科学的なアプローチでADHDの困りごとを改善する本です。「忘れっぽい」「すぐ怒る」「他人の影響を受けやすい」といった症状に対して、脳の特定の部位(脳番地)を鍛えるトレーニングを提案しています。

薬に頼らない改善方法を探している方、脳の仕組みから理解したい方におすすめです。

女性のADHD編:見過ごされやすい女性特有の悩みに

ADHDは男性に多いと思われがちですが、女性のADHDは症状が異なるため見過ごされやすいという問題があります。

『わたし、ADHDガール。恋と仕事で困ってます。』司馬理英子

わたし、ADHDガール。恋と仕事で困ってます。

ADHDの女性に特化した一冊。恋愛や人間関係の悩みにも対応。

¥1,540(記事作成時の価格です)

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ADHDの女性に特化した数少ない本です。著者の司馬理英子氏自身もADHDの当事者であり、女性ならではの悩みに寄り添った内容になっています。

仕事のミスへの対処法だけでなく、恋愛や人間関係のトラブル、締切に間に合わせるための工夫など、女性が直面しやすい場面での具体的なアドバイスが満載です。

ADHD当事者の体験談編:同じ悩みを持つ人の声を聞く3冊

実際にADHDと診断された当事者の体験談は、「自分だけじゃない」と勇気をもらえます。

『発達障害の僕が輝ける場所をみつけられた理由』栗原類

発達障害の僕が 輝ける場所を みつけられた理由

モデル・俳優の栗原類氏による体験談。15万部突破のベストセラー。

¥1,430(記事作成時の価格です)

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モデル・俳優として活躍する栗原類氏が、8歳でNYで発達障害と診断された経験から現在に至るまでを綴ったエッセイです。15万部を突破したベストセラーで、母親の手記、主治医の解説、友人・又吉直樹氏のインタビューも収録されています。

発達障害があっても自分の居場所を見つけられることを示してくれる、希望を与えてくれる一冊です。

『ADHDを「才能」に換える生き方』武田双雲

ADHDを「才能」に換える生き方

著者: 武田双雲

書道家・武田双雲氏の体験談。過集中を武器に変える方法を解説。

¥1,650(記事作成時の価格です)

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書道家・武田双雲氏と精神科医・岩波明氏の対談形式で、ADHDの特性を才能として活かす方法を探る一冊です。過集中という特性が、なぜ書道の道で成功につながったのかが具体的に語られています。

ADHDを「欠点」ではなく「個性」として捉え直したい方におすすめです。過去にADHD特性を強みに変える方法でも紹介しましたが、本書はその実践例として非常に参考になります。

『多動脳:ADHDの真実』アンデシュ・ハンセン

多動脳:ADHDの真実

『スマホ脳』著者が語るADHDの進化的意味。なぜ人類はADHD特性を必要としたのか。

¥1,034(記事作成時の価格です)

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世界的ベストセラー『スマホ脳』の著者アンデシュ・ハンセン氏が、ADHDの進化的な意味を解き明かした一冊です。「なぜ人類の進化の過程でADHDの特性が残ったのか」という疑問に、最新の脳科学と進化心理学から答えます。

ADHDの特性が狩猟採集時代には有利だったという視点は、自己肯定感を高めるのに役立ちます。

子どものADHD編:保護者・教育者必読の3冊

お子さんのADHDについて学びたい保護者や教育者向けの本です。

『ADHDの子の育て方のコツがわかる本』本田秀夫

ADHDの子の育て方のコツがわかる本

信州大学の専門医による監修。ADHDの子どもとの関わり方を具体的に解説。

¥1,540(記事作成時の価格です)

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信州大学医学部の本田秀夫教授による監修で、ADHDの子どもとの関わり方を具体的に学べる一冊です。184件のレビューで星4.4という高評価を得ています。

本書では「こまかいことを気にしない」ことの重要性が強調されています。ADHDの子どもの特性を理解し、前向きに育てていくための具体的なコツが満載です。

『発達障害の子どもを伸ばす脳番地トレーニング』加藤俊徳

発達障害の子どもを伸ばす 脳番地トレーニング

脳内科医による子ども向け脳番地トレーニング。家庭でできる具体的な方法を紹介。

¥1,650(記事作成時の価格です)

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先に紹介した『ADHDコンプレックスのための脳番地トレーニング』の子ども版です。脳内科医・加藤俊徳氏が、発達障害の子どもの脳を伸ばすための家庭でできるトレーニング方法を紹介しています。

薬を使わずに子どもの特性を伸ばしたいと考えている保護者におすすめです。

『マンガでわかる大人のADHDコントロールガイド』福西勇夫

マンガでわかる大人のADHDコントロールガイド

日米の医療機関での研究に基づく実践的なコントロール方法をマンガで解説。

¥1,430(記事作成時の価格です)

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日米の医療機関での研究や、実際のADHD患者が行って効果のあった取り組みを、マンガ形式でわかりやすく紹介しています。タイトルは「大人の」となっていますが、子どもの特性を理解するためにも役立つ内容です。

マンガなので短時間で読め、忙しい保護者にもおすすめです。

家族・職場サポート編:周囲の人が読むべき2冊

ADHDの人を理解し、サポートしたい家族や職場の同僚向けの本です。

『よくわかる大人のADHD』司馬理英子

よくわかる大人のADHD(注意欠如/多動性障害)

セレクトBOOKS。片づけられない、間に合わない等の悩みへの対処法を解説。

¥1,430(記事作成時の価格です)

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ADHDの入門書として定番の一冊です。「片づけられない」「間に合わない」「途中で投げ出す」といった具体的な悩みに対して、その原因と対処法をわかりやすく解説しています。

当事者だけでなく、ADHDの人を理解したい家族や同僚にも最適な一冊です。

『最新版 大人の発達障害[ASD・ADHD]シーン別解決ブック』司馬理英子

ADHDだけでなくASD(自閉スペクトラム症)も含めて、大人の発達障害について「シーン別」に解決策を提示した実用書です。仕事、家庭、人間関係など、具体的な場面ごとに「こういう時はこうする」というアドバイスが得られます。

発達障害のある人と一緒に働いている方、家族にいる方が、具体的な対応を学ぶのに最適です。

ADHD本を読む際の注意点

最後に、ADHD本を読む際の注意点をお伝えします。

1. 自己診断は禁物

本を読んで「自分はADHDだ」と決めつけるのは危険です。ADHDの診断は専門医が行うものであり、似たような症状でも別の原因(睡眠不足、ストレス、うつ病など)である可能性もあります。気になる場合は、必ず専門医に相談しましょう。

2. 複数の本を読み比べる

ADHDに対する見解は専門家によっても異なります。一冊の本だけを鵜呑みにせず、複数の本を読み比べて、自分に合った考え方や対処法を見つけることをおすすめします。

3. 実践できることから始める

本を読んで知識を得ることは大切ですが、それだけでは状況は変わりません。本の中で「これならできそう」と思った方法を一つでも実践してみることが、改善への第一歩です。

まとめ:自分に合った一冊を見つけよう

ADHDに関する本は数多く出版されていますが、自分の状況や目的に合った本を選ぶことが大切です。

まずはここから読みたい方へ

  • 基礎から学びたい → 『大人のADHD』岩波明
  • 当事者視点を知りたい → 『発達障害の人が見ている世界』岩瀬利郎

すぐに実践したい方へ

  • 時間管理を改善したい → 『ADHDタイプの大人のための時間管理ワークブック』
  • 仕事の困りごとを解決したい → 『ちょっとしたことでうまくいく 発達障害の人が上手に働くための本』

お子さんのことで悩んでいる方へ

  • 『ADHDの子の育て方のコツがわかる本』本田秀夫

ADHDは「治す」ものではなく、「付き合っていく」ものです。自分の特性を理解し、それに合った環境や方法を見つけることで、生きやすさは必ず改善します。この記事で紹介した本が、その一助となれば幸いです。

発達障害の人が見ている世界

著者: 岩瀬利郎

15万部突破のベストセラー。発達障害の人の視点から世界がどう見えているかを解説。まずはこの一冊から。

¥1,540(記事作成時の価格です)

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この記事のライター

高橋 啓介の写真

高橋 啓介

大手出版社で書籍編集を10年経験後、独立してブロガーとして活動。科学論文と書籍を融合させた知識発信で注目を集める。

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    森田 美優

    出版社勤務を経てフリーライターに。小説からビジネス書、漫画まで幅広く読む雑食系読書家。Z世代の視点から現代的な読書の楽しみ方を発信。
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    西村 陸

    京都大学大学院で認知科学を研究する博士課程学生。理系でありながら文学への造詣も深く、科学と文学の交差点で新たな知の可能性を探求。
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    佐々木 健太

    元外資系コンサルタントから転身したライター。経済学の知識を活かしながら、健康・お金・人間関係の最適化を追求。エビデンスベースの実践的な知識発信を心がける。

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