起業漫画おすすめ10選!ゼロから会社を作る熱い物語【2026年版】
「起業したい」「自分のビジネスを持ちたい」——そう思ったとき、最初に手を伸ばすのはビジネス書だろうか。
私は年間200冊以上の本を読む編集長だが、起業のリアルを学ぶなら漫画ほど優れた教材はないと断言できる。理論書では伝わりにくい「起業家の孤独」「資金繰りの恐怖」「仲間との衝突」——こうした生々しい感情を、漫画は圧倒的な説得力で描き出す。
中小企業庁の調査によると、創業後5年以内に約40%の企業が廃業するという厳しい現実がある。しかし、成功する起業家には共通点がある。それは「先人の失敗から学ぶ姿勢」と「困難を乗り越える精神力」だ。
今回は、起業を志す人に読んでほしい漫画を「ゼロから起業する物語」と「会社経営・事業成長の物語」の2カテゴリ、全10作品で厳選した。37歳、4歳の息子を持つ父親として、次世代に伝えたい起業家精神も込めて紹介する。
ゼロから起業する漫画5選
まずは、何もないところからビジネスを立ち上げる「ゼロイチ」の物語を紹介する。起業の原点である「アイデアを形にする情熱」を学べる作品ばかりだ。
『スティーブズ』——Apple創業の真実を描くIT起業の原点
スティーブ・ジョブズとスティーブ・ウォズニアック——Apple創業者の2人のスティーブの物語。ガレージでコンピュータを組み立て、世界を変える企業を生み出すまでの軌跡を描く。
『スティーブズ』が秀逸なのは、ジョブズの「現実歪曲空間」と呼ばれるカリスマ性だけでなく、ウォズニアックの技術者としての純粋さも丁寧に描いている点だ。起業には「ビジョンを語る人」と「それを実現する人」の両方が必要——この真理を、2人の友情と衝突を通じて学べる。
IT起業を目指す人には必読の一冊。シリコンバレーの原点がここにある。
『ラーメン発見伝』——飲食起業の教科書
普通のサラリーマン・藤本浩平が、ラーメン店開業という夢に挑む物語。原作・久部緑郎、作画・河合単のコンビが、飲食業界のリアルを徹底取材して描き上げた傑作だ。
『ラーメン発見伝』の魅力は、飲食起業の「現実」を容赦なく描く点にある。仕入れ、原価計算、立地選び、人材確保——ラーメン一杯の向こうにある経営の本質が見える。「好きなことで起業したい」という人が陥りがちな落とし穴も、主人公の失敗を通じて学べる。
飲食店経営者の知人も「この漫画は教科書」と絶賛していた。
『重版出来!』——出版ビジネスの創造性
新人編集者・黒沢心が、漫画雑誌編集部で奮闘する物語。「重版出来」とは、本が売れて増刷されること——出版業界で最高の評価を意味する。
起業漫画として『重版出来!』を挙げる理由は、「コンテンツビジネスの本質」が学べるからだ。作家と編集者の関係、マーケティング、ブランディング——クリエイティブな事業を起こしたい人には示唆に富む内容が詰まっている。
元出版社勤務の私としては、業界のリアルが正確に描かれていることにも感心した。
『弁護士のくず』——独立開業の光と影
大手事務所を辞めて独立開業した弁護士・九頭元人の物語。「くず」と呼ばれながらも、型破りな方法で依頼人を救う姿を描く。
独立開業の醍醐味と苦労が凝縮された作品だ。大きな組織の看板がなくなったとき、自分の実力だけが頼りになる——その厳しさと自由さの両面を、九頭の活躍を通じて実感できる。
士業での独立を考えている人には特におすすめ。
『甘い生活』——逆境からの再起
下着メーカーを舞台に、新商品開発と企業再建に挑む物語。弘兼憲史による、『課長島耕作』とは一味違うビジネス漫画だ。
『甘い生活』のテーマは「再起」。一度失敗した事業を立て直す困難さ、既存の組織を変革する苦しさが描かれる。起業だけでなく、事業承継や社内起業を考えている人にも響く内容だ。
会社経営・事業成長の漫画5選
次に紹介するのは、会社を成長させ、経営者として成熟していく物語だ。起業後の「育てる」フェーズを学べる作品を厳選した。
『会長島耕作』——経営者の視座
弘兼憲史の代表作『島耕作』シリーズの最新章。課長から社長、そして会長へ——日本を代表するサラリーマン漫画の主人公が、ついに経営トップの視座で語る。
『会長島耕作』では、グローバル経営、M&A、事業承継といった経営者ならではの課題が描かれる。起業家が目指すべき「経営者としての成長」の道筋を、島耕作の半生を通じて追体験できる。
経営者を目指す人には、シリーズ通読を強くおすすめする。
『監査役野崎修平』——ガバナンスと経営倫理
銀行の監査役として、組織の不正と闘う野崎修平の物語。『課長島耕作』の弘兼憲史と能田茂によるコラボ作品だ。
起業漫画として注目すべきは、「コーポレートガバナンス」の重要性を描いている点。会社が大きくなるほど、経営の透明性や倫理が問われる。スタートアップが成長企業になる過程で直面する課題を、銀行という舞台で学べる。
『築地魚河岸三代目』——事業承継のリアル
銀行員だった主人公が、妻の実家である築地の仲卸を継ぐ物語。はしもとみつお作画、鍋島雅治原作による、事業承継漫画の傑作だ。
『築地魚河岸三代目』のテーマは「伝統と革新の両立」。先代から受け継いだ事業を、どう守り、どう発展させるか——この普遍的な経営課題が、築地という魅力的な舞台で描かれる。
家業を継ぐ人、ベンチャーのバトンを受け取る人、どちらにも響く内容だ。
『ANGEL BANK』——キャリアと起業の交差点
『ドラゴン桜』の三田紀房による転職エージェント漫画。転職市場を舞台に、「働くとは何か」「キャリアとは何か」を問いかける。
起業との関連で言えば、「人材の重要性」を学べる点が価値だ。優秀な人材をどう見つけ、どう採用し、どう定着させるか——スタートアップの成否を分ける人事の本質が描かれている。
起業前に、まず転職市場の実態を知っておくのも戦略の一つ。
『ナニワトモアレ』——若さとビジネスの衝突
大阪・環状線を舞台にした走り屋漫画。一見、起業とは関係なさそうだが、主人公たちが「チームを組織し、目標に向かって突き進む」姿は、スタートアップの原型そのものだ。
『ナニワトモアレ』の魅力は、大阪の泥臭いバイタリティ。きれいごとだけでは起業は成功しない——その真実を、関西ノリで描き切る。東京中心のビジネス漫画に飽きた人にもおすすめしたい。
起業漫画から得られる3つの力
10作品を紹介してきたが、起業漫画を読むことで得られる力を3つに整理しよう。
1. ビジョンを描く力
『スティーブズ』のジョブズ、『重版出来!』の黒沢心——成功する起業家は、明確なビジョンを持っている。漫画を通じて、「自分は何を実現したいのか」を言語化するヒントが得られる。
2. 困難を乗り越える力
起業には挫折がつきもの。『ラーメン発見伝』の藤本、『弁護士のくず』の九頭——彼らの失敗と再起の物語は、困難に直面したときの心の支えになる。
3. 人を動かす力
ひとりでは起業は成功しない。『会長島耕作』『築地魚河岸三代目』——経営者として人を動かし、組織を成長させる術を、漫画から学ぶことができる。
まとめ
起業漫画は、ビジネス書では伝わりにくい「起業のリアル」を体感させてくれる最高の教材だ。成功も失敗も、喜びも苦しみも——すべてを疑似体験できる。
37歳の編集長として、4歳の息子にもいつかこれらの漫画を読ませたいと思っている。起業家精神は、日本の未来を担う次世代に伝えるべき財産だからだ。
今回紹介した10作品から、まずは興味を持った1冊を手に取ってほしい。その1冊が、あなたの起業への第一歩になるかもしれない。
Kindle Unlimited
200万冊以上が読み放題。30日間無料体験できます。









