雑談力本おすすめ5選!38歳管理職が実践した部下との距離を縮める会話術
「部下と何を話せばいいかわからない」
管理職になって3年目、私はこの悩みを抱え続けていました。外資系コンサルティング会社時代はロジカルに話すことには自信がありましたが、部下との「雑談」となると途端に言葉が出てこない。1on1ミーティングの冒頭5分が気まずい沈黙で終わることも珍しくありませんでした。
エン・ジャパンが2024年に実施した調査によると、上司・部下のコミュニケーションに「課題がある」と感じる人は**70%に達しています。さらに衝撃的なのは、パーソル総合研究所の調査で明らかになった、上司との面談で「全く本音で話していない」と回答した人が41.6%**に上るという現実です。
私はこの状況を変えたいと思い、雑談力に関する本を10冊以上読み込みました。今回は、その中から実際に効果を実感できた5冊を厳選してご紹介します。
なぜ雑談力が管理職の必須スキルなのか
「雑談なんて仕事に関係ない」と思っていた時期が私にもありました。効率を重視するあまり、部下との会話は業務連絡だけ。しかし、チームの生産性は上がるどころか、離職者が相次ぐ事態になりました。
雑談が生産性を1.3倍にする科学的根拠
日立製作所と情報処理学会の共同研究では、休憩時間の雑談が活発に行われた日は受注率が最大1.34倍になることが明らかになっています。また、プラス株式会社の調査によれば、オフィスで働く人の80%以上が「雑談が仕事に効果がある」と回答しています。
この効果の背景には、Googleの有名な「プロジェクト・アリストテレス」があります。Googleが4年をかけて行った研究では、チームの生産性を左右する最大の要因は「心理的安全性」だと結論づけられました。心理的安全性の高いチームは離職率が低く、「効果的に働く」とマネジャーから評価される機会が2倍も多いのです。
雑談は、この心理的安全性を高めるための最も手軽で効果的なツールなのです。
管理職が抱える雑談力コミュニケーションの課題
HR総研の2024年調査によると、大企業の70%、中堅企業の67%、中小企業の**60%が社内コミュニケーションに「課題がある」と認識しています。興味深いのは、「課題がない」と答えた企業は従業員エンゲージメントが「高い」割合が50%に達する一方、「課題がある」企業では22%**にとどまるという点です。
つまり、雑談力を含むコミュニケーション課題を解決することは、チーム全体のエンゲージメント向上に直結するのです。
雑談力本おすすめ5選:管理職が実践して効果を実感した厳選書
1. 超雑談力 人づきあいがラクになる 誰とでも信頼関係が築ける
五百田達成氏の『超雑談力』は、私の雑談に対する考え方を根本から変えた一冊です。著者は、雑談を「情報交換」でも「議論」でもない**「第3の会話」**と定義しています。
実際に私が実践して効果を感じたのは、「相手の話に『で、どうなったの?』と続きを促す」というテクニックです。部下が週末の出来事を話し始めたとき、以前の私なら「へえ、そうなんだ」で終わらせていました。しかし、続きを聞く姿勢を見せることで、部下は「この人は自分に興味を持ってくれている」と感じるようになります。
シリーズ100万部を突破した実績が示すとおり、雑談力入門として最適の一冊です。
2. 雑談の一流、二流、三流
桐生稔氏の『雑談の一流、二流、三流』は、同じ場面でも「一流」「二流」「三流」の対応がどう違うかを具体的に示してくれます。13万部を超えるベストセラーとなった本書の特徴は、すぐに使える実践例の豊富さです。
たとえば、「久しぶりに会った相手への対応」という場面。三流は「お久しぶりです」で終わり、二流は「お久しぶりです、お元気でしたか?」と聞き、一流は「お久しぶりです。前回お会いしたのは○○の件でしたよね」と具体的な記憶を示します。
私はこの本を読んでから、部下との会話の前に「前回話した内容」をメモで確認する習慣をつけました。「この前言ってたプロジェクト、どうなった?」と具体的に聞けるようになったことで、部下からの信頼度が明らかに上がりました。
3. 雑談が上手い人が話す前にやっていること
ひきたよしあき氏の本書は、雑談が上手い人の「事前準備」にフォーカスした独自の切り口が特徴です。360ページという充実した内容で、雑談力を体系的に学べます。
「雑談は即興芸ではない」という著者の主張は、私にとって目からウロコでした。上手い人は、話す前に相手のことを観察し、話題のストックを持ち、場の空気を読んでいる。準備があるからこそ、自然な雑談ができるのです。
私は本書を参考に、部下一人ひとりの「話題メモ」を作成しています。趣味、家族構成、最近の関心事。これを1on1の前に見返すだけで、会話の糸口がスムーズに見つかるようになりました。
4. 雑談力が上がる話し方――30秒でうちとける会話のルール
50万部突破のロングセラー。25万人の雑談力を高めた著者の実績
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齋藤孝氏の『雑談力が上がる話し方』は、2010年の発売以来50万部を超えるロングセラーです。25万人以上の雑談力を高めてきた著者の知見が凝縮されています。
本書で紹介される「30秒ルール」は特に実践的です。出会いの30秒で印象が決まり、雑談は30秒で切り上げるのがベスト。長すぎる雑談は相手の時間を奪い、短すぎると冷たい印象を与える。この絶妙なバランス感覚を本書で学びました。
管理職として特に参考になったのは、「相手を褒める雑談」の技術です。「今日のプレゼン、資料の構成が分かりやすかったね」のように、具体的なポイントを褒めることで、部下のモチベーションが上がります。
5. 世界の一流は「雑談」で何を話しているのか
元Google人材開発担当が語るグローバル視点の雑談術
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元Google人材開発担当のピョートル・フェリクス・グジバチ氏による本書は、グローバルな視点から雑談の価値を再定義しています。
著者によれば、世界の一流は雑談を「関係構築のための投資」と捉えています。日本では雑談を「時間の無駄」と考える風潮がありますが、海外のビジネスシーンでは雑談力こそがキャリアを左右する重要スキルなのです。
私は外資系コンサルティング会社出身ですが、本書を読んで「なぜ外国人の同僚は雑談を大切にしていたのか」がようやく腑に落ちました。彼らは雑談を通じて相手の価値観を理解し、信頼関係を構築していたのです。
雑談力を高める実践ステップ:管理職のための具体的アクション
1on1ミーティングで使える雑談テクニック
1on1の冒頭5分を雑談に充てることで、部下の本音を引き出しやすくなります。パーソル総合研究所の研究では、1on1は「実施頻度」よりも「メンバーの発言量」や「個人的な深い内容を語れている程度」が信頼関係に強く影響することが明らかになっています。
私が実践している具体的なステップは以下のとおりです。
開始時の3つの質問パターン
- 「週末どうだった?」(プライベート系)
- 「最近気になるニュースある?」(時事系)
- 「この前話してた○○、その後どう?」(継続系)
重要なのは、相手が7割話すことです。上司が話しすぎると、部下は萎縮してしまいます。
朝の挨拶を変える3つのポイント
雑談力向上の第一歩は、朝の挨拶を変えることです。
- 名前を呼ぶ:「おはようございます、田中さん」
- 質問で終わる:「週末どうだった?」
- 前回の話題に触れる:「この前言ってた映画、見た?」
この3つを意識するだけで、部下との距離が縮まります。
話題のストックを作る習慣
雑談が苦手な人は、話題のストックがないことが多いです。私は毎朝5分で以下をチェックしています。
- ニュースアプリで話題のトピック
- 部下の趣味に関するSNS投稿
- 前日の1on1メモ
この習慣を続けることで、「何を話せばいいかわからない」という悩みは解消されました。
心理的安全性を高める雑談のコツ
心理的安全性とは、「不安や恐れを感じることなく、発言や質問ができる環境」のことです。雑談は、この心理的安全性を高める最も効果的な方法の一つです。
私が『超雑談力』から学んだ、心理的安全性を高める雑談のポイントを3つ紹介します。
1. 自己開示から始める
「実は私も最初は苦手だったんだ」のように、自分の弱みを先に見せることで、相手も話しやすくなります。完璧な上司を演じる必要はありません。
2. 失敗談を積極的に話す
「この前こんな失敗しちゃってさ」という話は、部下に「失敗してもいいんだ」というメッセージを伝えます。
3. 相手の話に「いいね」を添える
「それ面白いね」「その発想はなかったな」のように、相手の発言を肯定することで、安心して話せる雰囲気が生まれます。
心理学的なアプローチについては、『嫌われる勇気』のアドラー心理学入門で詳しく解説しています。対人関係における「課題の分離」は、雑談力を高める上でも参考になります。
おわりに:雑談力は管理職の最強スキル
管理職になって気づいたのは、「仕事ができる」だけでは部下はついてこないということです。部下との信頼関係がなければ、どんなに正しい指示も空回りします。
パーソル総合研究所の調査では、上司との面談で「全く本音で話していない」人が**41.6%**に達しています。この数字を変えるのは、難しいスキルではありません。毎日の何気ない雑談の積み重ねです。
今回紹介した5冊の中から、まずは1冊を手に取ってみてください。明日の朝、部下に「週末どうだった?」と声をかけることから始めましょう。
雑談力は、測定できるスキルであり、練習すれば必ず向上します。「測定できるものは改善できる」という私のモットーは、雑談力にも当てはまるのです。
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