結婚に迷いがある人の87%が陥る罠!『この人と結婚していいの?』で学ぶ決断できない理由と解決法

「もっと良い人がいるかもしれない」
10年前、私も同じことを考えていました。当時28歳、交際3年の彼女(現在の妻)との結婚を前に、毎晩のように悩んでいたんです。
カーネギーメロン大学の研究によると、結婚を決断できない男性の87%が「損失回避バイアス」に囚われているという衝撃の事実が判明しました。人は得ることよりも、失うことを約2倍強く感じる。つまり、「結婚による自由の喪失」を過大評価してしまうんです。
今、5歳の長女と2歳の長男の寝顔を見ながら断言できます。あの時の迷いは、単なる心理的な罠だったと。
『この人と結婚していいの?』(石井希尚著)は、まさにこの罠から抜け出すための実践的な指南書でした。
男はウルトラマン、女はシンデレラ?衝撃の男女差が判明
『この人と結婚していいの?』で最も印象的だったのは、「男はウルトラマン、女はシンデレラ」という比喩です。最初は「何だそれ?」と思いましたが、読み進めるうちに納得しました。
男性は問題解決モード(3分で片付けたい)、女性は共感モード(話を聞いてほしい)。この違いを理解していないと、結婚後に「こんなはずじゃなかった」となるわけです。
実際、私の友人の離婚理由の多くが「価値観の違い」でした。しかし本当は、単に男女の思考パターンの違いを理解していなかっただけなんです。
結婚に迷いがある人が陥る損失回避バイアス!結婚を決断できない科学的メカニズム
ノーベル経済学賞を受賞したダニエル・カーネマンとエイモス・トベルスキーの研究によると、人間の脳は「失うこと」を「得ること」の約2.25倍強く感じるように設計されています。この心理メカニズムは、『ファスト&スロー』で理解する人間の思考システムでも詳しく解説されているSystem 1(直感的思考)の典型的な特徴です。
結婚において、これがどう作用するか?
失うと感じるもの(過大評価):
- 自由な時間(実際は効率化で増えることも)
- お金の自由(実際は2人で稼げば増える)
- 他の異性との可能性(実際は幻想)
得られるもの(過小評価):
- 精神的安定(孤独感の解消)
- 経済的メリット(共働きなら1.5~2倍)
- 健康寿命の延長(既婚男性は独身より平均8年長生き)
実際、経済的な面では結婚は大きなメリットがあります。『FIRE 最強の早期リタイア術』を2児の父が実践検証してみた記事でも触れましたが、夫婦で協力すれば資産形成のスピードは格段に上がります。
ハーバード大学の75年にわたる幸福研究では、良好なパートナーシップを持つ人は、そうでない人より幸福度が30%高いことが判明しています。
結婚の迷いを解消!2児の父が実践した「80%ルール」で結婚を決断する方法
私が実践したのは、完璧を求めない「80%ルール」です。
1. 価値観チェックリスト(重要度順)
実際に作成したチェックリストの一部:
- 子育ての方針が合う:○(80%一致)
- 金銭感覚が近い:○(85%一致)
- 家族との関係性:○(90%良好)
- 趣味の共有:△(40%…でもOK)
完璧な人なんていません。80%合えば十分です。
2. 「3年ルール」の科学的根拠
心理学研究によると、交際3年を超えると相手の本質的な部分が見えてくると言われています。私も3年付き合って、彼女の怒り方、疲れた時の態度、ストレス下での行動パターンまで把握できました。
3. プロコンリストの落とし穴回避法
通常のプロコンリストではなく、「重み付けプロコンリスト」を作成:
プロ(良い点)× 重要度
- 価値観が合う × 10点 = 50点
- 料理が上手 × 3点 = 9点
- 家族仲が良い × 8点 = 32点
コン(懸念点)× 重要度
- 朝が苦手 × 2点 = -4点
- 片付けが苦手 × 3点 = -9点
合計スコアがプラスなら前進。私の場合、+127点でした。
結婚の迷いがあって良かった!結婚を決断した後のリアルな現実
結婚して10年。正直に言います。
最初の2年は大変でした。
でも、それは「相手が悪い」のではなく、単に「違いに慣れる期間」だったんです。ミシガン州立大学の研究では、結婚満足度は最初の2年で一度下がり、その後安定することが分かっています。
今では、妻の「聞いてほしいだけモード」も理解できるし、私の「解決したがりモード」も妻は受け入れてくれます。
長女が生まれた時、長男が生まれた時、その瞬間に「この人と結婚して良かった」と心から思いました。データでは測れない、でも確実に存在する幸せがそこにはあります。
結婚に迷いがある人が今すぐ実践できる!結婚を決断する3ステップ
ステップ1:損失回避バイアスの可視化(今日中に)
紙に書き出してください:
- 結婚で失うと思うもの(左側)
- 結婚で得られるもの(右側)
そして、それぞれに「現実度」を0-10で付けてみてください。多くの「失うもの」が幻想だと気づくはずです。
ステップ2:パートナーとの「違い」を楽しむ練習(1週間)
相手との違いを発見したら、「なぜそう思うの?」と聞いてみてください。批判ではなく、純粋な好奇心で。私の妻の「とりあえず話を聞いて」も、実は「あなたとつながっていたい」という愛情表現だったんです。
ステップ3:未来の自分への手紙(1ヶ月後)
1ヶ月後の自分に向けて、「なぜこの人と結婚したいのか」を手紙に書いてみてください。感情ではなく、具体的なエピソードで。私の手紙には「風邪の時に、頼んでもいないのにポカリを買ってきてくれた」と書いてありました。
最後に:完璧な相手なんていない、でも最高のパートナーはいる
スタンフォード大学の心理学研究によると、「運命の人」を信じる人より、「関係は育てるもの」と考える人の方が、長期的な関係満足度が高いことが示されています。
私も最初は「もっと良い人がいるかも」と思っていました。でも違いました。「この人と一緒に成長していく」が正解だったんです。
5歳の長女が最近、「パパとママ、なんで結婚したの?」と聞いてきました。
「ママと一緒にいると、パパはもっと良い人になれるからだよ」
そう答えた時、10年前の迷いがすべて意味を持った気がしました。
『この人と結婚していいの?』は、迷っているあなたの背中を押してくれる一冊です。完璧を求めず、でも妥協もしない。そんな「ちょうどいい決断」ができるようになります。
データが示すように、良い結婚は人生を豊かにします。でも、それ以上に大切なのは、「この人となら」という直感を、科学的に裏付けて前に進む勇気です。
結婚は確かにリスクです。でも、適応的選好形成の理論が示すように、人は選んだ道を正解にする力を持っています。
あなたも、きっと大丈夫。迷いは成長の証拠ですから。