ヨガ本おすすめ上級編7選!38歳筋トレ好きが実証した柔軟性と筋力を両立させる実践ガイド

ヨガ本おすすめ上級編7選!38歳筋トレ好きが実証した柔軟性と筋力を両立させる実践ガイド

「筋トレだけでは、体が硬くなる一方だ」

筋トレ歴10年、38歳の私が気づいた残酷な現実です。デッドリフトは順調に伸びている。ベンチプレスも悪くない。でも、前屈すると床まで20cm以上の隙間がある。肩の可動域は年々狭くなっている。

ヨガジャーナルの2022年調査によると、日本のヨガ人口は過去5年間で413%も増加し、現在約1,100万人が月1回以上実践しています。国民の10人に1人がヨガをしている計算です。しかし、上級者向けの本格的な情報となると、なかなか見つかりません。

今回は、筋トレ好きの上級者目線で選んだヨガ本7冊を、科学的エビデンスとともにご紹介します。

ハタヨガの真髄 増補新版

600枚の写真でアーサナとプラーナーヤーマを詳解した上級者の必読書

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ヨガ上級者が直面する3つの壁

柔軟性向上の停滞

初心者のころはみるみる柔らかくなった体も、3年目を過ぎると進歩が見えなくなります。Journal of Clinical Medicineに掲載された2023年の研究によると、ヨガは柔軟性改善において他の運動療法と同等またはそれ以上の効果を持ちますが、上級者になるほど「正しい知識」がないと伸び悩むことが示されています。

私自身、ヨガ歴3年目で完全に停滞しました。週3回の練習を1年続けても、前屈の深さは1cmも変わりませんでした。原因は明らかでした。「なんとなく」やっていただけで、解剖学的な理解がなかったのです。

筋トレとの両立の難しさ

筋トレとヨガ、両方やりたい人は多いはずです。しかし、筋肥大のための高強度トレーニングと、柔軟性のためのヨガは、一見すると相反する目標に思えます。

Hindawi社が発行するEvidence-Based Complementary and Alternative Medicineの2022年の研究では、ハタヨガが筋力、心肺機能、柔軟性など複数の身体機能を同時に向上させることが示されています。つまり、正しいアプローチなら両立は可能なのです。

呼吸法・瞑想への移行

ポーズ(アーサナ)はある程度できるようになった。でも、呼吸法(プラーナーヤーマ)や瞑想となると、急に何をすればいいかわからなくなる。これも上級者あるあるです。

Journal of Integrated Pharmaceutical Researchに掲載された2023年の研究では、ブラーマリー呼吸法が反応時間を短縮し、心拍変動を改善することが実証されています。呼吸法には明確な効果があるのに、日本語で学べる本格的な情報が少ないのが現状です。

ヨガ本おすすめ上級編7選

1. ハタヨガの真髄 増補新版(B.K.S.アイアンガー)

上級者なら一度は手に取るべき世界的名著です。600枚の写真でアーサナとプラーナーヤーマを詳細に解説しています。

この本の特徴

  • 200以上のアーサナを段階的に解説
  • 各ポーズの効果と注意点が明確
  • プラーナーヤーマの実践法も収録

私はこの本で、「なぜそのポーズが効くのか」を初めて理解しました。たとえば、前屈で腰を丸めてはいけない理由が、骨盤の傾きと脊柱の関係から説明されています。知識があると、練習の質が劇的に変わります。

ハタヨガの真髄 増補新版

世界的ベストセラー。上級者の必読書として定評がある

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2. 最新版 いちばんよくわかるYOGAポーズ全集(今津貴美/スタジオ・ヨギー)

解剖学的なアプローチでポーズを学びたい方におすすめです。70種のレッスンが収録されており、アライメントのルールが徹底的に解説されています。

この本の特徴

  • 筋肉と骨格の動きを図解
  • 軽減法と上級バリエーションを両方掲載
  • レッスン形式で実践しやすい

特に評価したいのは「なぜこの配置が正しいのか」を解剖学的に説明している点です。肩甲骨の位置、骨盤の角度など、上級者が知りたい細部が明確になります。

最新版 いちばんよくわかるYOGAポーズ全集

70種のレッスン収録。解剖学的アライメントを徹底解説

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3. アシュタンガ ヨガ〜初級・中級・上級(A&B)〜(リノ・ミエール/ケン・ハラクマ監修)

日本初のアドバンスA・B収録書です。本格的にアシュタンガを学びたい上級者向けの決定版といえます。

この本の特徴

  • プライマリーからアドバンスBまで完全収録
  • 各ポーズのドリシュティ(視線)も明記
  • ケン・ハラクマ氏の監修で信頼性が高い

アシュタンガの上級シリーズは、インドでマイソールスタイルで学ばない限り、なかなか情報が得られません。この本は貴重な資料として、手元に置いておく価値があります。

アシュタンガ ヨガ〜初級・中級・上級(A&B)〜

日本初のアドバンスA・B収録。本格派上級者向け

¥3,300(記事作成時の価格です)

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4. アシュタンガ・ヨーガ(ジョン・スコット)

プライマリーシリーズを50のポーズで詳しく解説した一冊です。カラー写真が豊富で、独学でも実践しやすい構成になっています。

この本の特徴

  • プライマリーシリーズに特化した詳細解説
  • ヴィンヤサの呼吸カウントを明記
  • 段階的なアプローチで挫折しにくい

私は最初、アシュタンガのダイナミックな動きに惹かれてこの本を手に取りました。筋トレで培った筋力を活かしながら、柔軟性も高められる。両立を目指す人には最適なスタイルだと実感しています。

アシュタンガ・ヨーガ

プライマリーシリーズ50ポーズをカラー写真で詳解

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5. ヨガ呼吸・瞑想百科(B.K.S.アイアンガー)

プラーナーヤーマを本格的に学びたい方の決定版です。200枚の写真で呼吸法の極意を解説しています。

この本の特徴

  • 呼吸法の種類と効果を体系的に解説
  • 段階的な練習プログラム
  • 瞑想への移行も含めた統合的アプローチ

Frontiers in Psychologyの2020年の研究では、横隔膜呼吸が注意力向上とストレス減少に効果的であることが示されています。この本で学んだ呼吸法を毎朝5分実践するようになって、仕事中の集中力が明らかに変わりました。

ヨガ呼吸・瞑想百科

200枚の写真でプラーナーヤーマの極意を解説

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6. YOGAポーズの教科書(綿本彰)

日本ヨーガ瞑想協会会長による本格解説書です。アライメントや身体の使い方が詳細に記されています。

この本の特徴

  • 日本人指導者による日本語での詳細解説
  • 身体感覚の言語化が丁寧
  • 瞑想的側面も重視

海外の翻訳書は素晴らしいものが多いですが、微妙なニュアンスが伝わりにくいこともあります。この本は日本語ネイティブによる解説なので、感覚的な部分も理解しやすいのが強みです。

YOGAポーズの教科書

日本ヨーガ瞑想協会会長による本格解説書

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7. 解剖学でわかるヨガ(レイ・ロング)

整形外科医による解剖学的アプローチの教科書です。筋肉と骨格の関係から、各ポーズの効果を理解できます。

この本の特徴

  • 医師による科学的な解説
  • 3Dイラストで筋肉の動きを可視化
  • 怪我予防の観点も充実

BMC Geriatricsの2022年の研究では、ヨガがバランス能力を改善し、転倒リスクを低減することが示されています。この本で解剖学を学ぶことで、なぜヨガが怪我予防に効果的なのかが腑に落ちます。

筋トレとヨガを両立する週間スケジュール

実際に私が2年間続けているスケジュールをご紹介します。

月曜日: 筋トレ(上半身プッシュ)+ ヨガ15分(肩・胸のストレッチ重視)

火曜日: ヨガ45分(アシュタンガ・ハーフプライマリー)

水曜日: 筋トレ(下半身)+ ヨガ15分(股関節・ハムストリングス重視)

木曜日: 休息 または 軽いウォーキング

金曜日: 筋トレ(上半身プル)+ ヨガ15分(背中・肩甲骨周り重視)

土曜日: ヨガ60分(フルプラクティス)

日曜日: 家族と過ごす(5歳の娘と一緒に簡単なポーズをすることも)

ポイントは、筋トレ後のヨガはストレッチ目的に特化すること。そして週2回は純粋なヨガの時間を確保することです。

5分で効果を実感できる朝のルーティン

忙しい朝でもできる呼吸法メニューをご紹介します。

ステップ1: 腹式呼吸(2分)

  • 仰向けに寝て、両手をお腹に置く
  • 鼻から4秒かけて吸い、お腹を膨らませる
  • 口から6秒かけて吐き、お腹を凹ませる
  • これを10回繰り返す

ステップ2: ウジャイ呼吸(2分)

  • あぐらで座る
  • 喉の奥を軽く締めて、「海の音」のような呼吸音を出す
  • 吸う4秒、吐く4秒を10回

ステップ3: カパラバティ(1分)

  • 短く強く鼻から吐く
  • 吸う息は自然に
  • 30回を目安に

Frontiers in Physiologyの2021年の研究では、ヨガの呼吸法が心拍変動を改善し、副交感神経活動を高めることが示されています。朝の5分でその日の自律神経のベースが整います。

柔軟性を測定する3つの指標

上達を実感するには、測定が必要です。

1. 前屈の深さ

  • 床に立ち、前屈して指先の位置を記録
  • 床まであと何cm、または床を超えて何cm
  • 2週間ごとに測定

2. 肩の可動域

  • 背中で両手を組めるか
  • 右手上・左手下と、左手上・右手下の両方をチェック
  • 指先間の距離を記録

3. 股関節の開き

  • 開脚して床に座り、両足の角度を測定
  • または骨盤から壁までの距離を記録

私の場合、2年間で前屈が床に手がつくまで改善しました。具体的には、床から-22cmから0cmまで。月1cmのペースですが、確実に進歩しています。

上級者が陥りやすい3つの間違い

1. 痛みを我慢する

「痛気持ちいい」と「痛い」は違います。関節や靭帯に鋭い痛みを感じたら、即座に軽減するべきです。上級者ほど、自分の限界を超えようとして怪我をします。

2. 呼吸を止める

難しいポーズになると、無意識に息を止めがちです。呼吸が止まると筋肉が緊張し、柔軟性が落ちます。ポーズよりも呼吸を優先する意識が大切です。

3. 毎日同じ練習をする

身体は適応します。同じ刺激を与え続けても、ある時点から変化しなくなります。週ごとにフォーカスを変える、新しいポーズに挑戦するなど、変化を入れましょう。

ヨガがもたらす筋トレへの相乗効果

Brain and Behaviorの2021年の研究では、ヨガと瞑想が前頭前野、島皮質、扁桃体など脳構造に変化をもたらすことが示されています。これは集中力やボディアウェアネスの向上につながります。

実際、ヨガを始めてから筋トレのフォームが改善しました。特にデッドリフトの際の股関節の使い方、ベンチプレスでの肩甲骨の位置決めなど、「体を使う意識」が明らかに高まります。

ストレッチや柔軟性向上に興味がある方は、ストレッチ本おすすめ!認知機能も向上する柔軟性トレーニングの科学も参考にしてください。

また、筋トレを科学的に深めたい方は筋トレ本おすすめ上級編!脳科学で最適化する筋肥大メカニズムと停滞期打破の科学もおすすめです。

まとめ:まず1冊から始めよう

上級者向けのヨガ本7冊をご紹介しました。

解剖学的に学びたい方: 『ハタヨガの真髄』『いちばんよくわかるYOGAポーズ全集』

アシュタンガを極めたい方: 『アシュタンガ ヨガ』『アシュタンガ・ヨーガ』

呼吸法・瞑想を深めたい方: 『ヨガ呼吸・瞑想百科』

日本語で丁寧に学びたい方: 『YOGAポーズの教科書』

科学的に理解したい方: 『解剖学でわかるヨガ』

私のおすすめは、まず『ハタヨガの真髄』から始めることです。5,500円と高額ですが、これ1冊で上級者への道筋が見えます。知識投資としては十分にペイする内容です。

筋トレとヨガ、両方やっている38歳の私が2年間実践して言えるのは、「両立は可能であり、むしろ相乗効果がある」ということ。ぜひ今回紹介した本を手に取って、より深い実践の世界に踏み出してください。

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佐々木 健太

元外資系コンサルタントから転身したライター。経済学の知識を活かしながら、健康・お金・人間関係の最適化を追求。エビデンスベースの実践的な知識発信を心がける。

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