競売物件本おすすめ5選!市場価格の7割で不動産を購入する実践テクニック
市場価格の3〜5割引きで不動産が買える競売という選択肢
不動産価格の高騰が続く中、「もう普通に買っていては利回りが出ない」と感じている投資家は多いのではないだろうか。実は、市場価格より大幅に安く不動産を購入できる方法がある。それが不動産競売だ。
38歳、2児の父である私も、資産形成の手段として競売物件に注目している。裁判所が主催する不動産競売では、売却基準価額が市場価格の6〜7割程度に設定されることが多く、実際の落札価格は市場価格の50〜70%になるケースも珍しくない。
年間約1.5万件もの物件が競売にかけられており、個人投資家も全体の1〜2割が参加しているという。ただし、競売には通常の不動産売買にはないリスクも存在する。内見ができない、占有者対応が必要、瑕疵担保責任がないなど、事前に知識を身につけておかなければ大きな失敗につながりかねない。
この記事では、競売物件投資を始めるにあたって読むべき本を5冊厳選して紹介する。経済学のバックグラウンドを持つコンサルタント出身として、リスクとリターンの両面から各書籍を評価した。
なぜ今、競売物件投資が注目されているのか
不動産価格高騰で通常購入の利回りが低下
近年の不動産価格高騰により、通常の購入では十分な利回りを確保することが難しくなっている。特に都市部では、物件価格の上昇に対して家賃の上昇が追いついておらず、投資効率が低下している状況だ。
こうした中で、市場価格より3〜5割安く購入できる可能性がある競売物件は、利回り改善の有力な選択肢となっている。もちろんリスクはあるが、適切な知識と準備があれば、そのリスクを管理しながら投資することは十分可能だ。
競売市場の規模と参加者の実態
BIT(不動産競売物件情報サイト)によると、全国の裁判所で年間約1.5万件の不動産が競売にかけられている。かつては業者が中心だったが、近年は個人投資家の参加も増えており、全体の1〜2割を占めるようになった。
落札率はほぼ100%に達しており、人気物件では激しい競争が繰り広げられることもある。それでも、適切な入札価格の設定と物件選定ができれば、一般市場より有利な条件で不動産を取得できるチャンスは十分にある。
競売物件の価格メリット
競売物件の価格がなぜ安いのかを理解しておくことは重要だ。裁判所が設定する売却基準価額は、通常の市場価格の6〜7割程度に設定される。さらに、買受可能価額(最低入札価格)は売却基準価額の8割となる。
実際の落札価格は売却基準価額の1.0〜1.5倍程度になることが多いが、それでも市場価格と比較すると50〜70%程度で取得できるケースが少なくない。私のような子育て世代にとって、この価格差は資産形成において大きなアドバンテージになり得る。
競売物件本おすすめ5選
1. 体系的な入門書『競売不動産の基礎知識 4訂版』
競売物件投資を始めるなら、まずこの1冊から。著者の青山一広氏は競売不動産の専門家であり、本書では競売の仕組みから入札方法、物件調査まで体系的に解説されている。
私が特に評価するのは、競売特有の「3点セット」(物件明細書・現況調査報告書・評価書)の読み方が詳しく説明されている点だ。競売物件は内見ができないため、これらの書類から物件の状態やリスクを読み取る力が必須となる。本書を読めば、その基礎力を身につけることができる。
2. 実務に特化した『すぐに役立つ 不動産競売のしくみと物件入手マニュアル』
著者の降旗順一郎氏は不動産鑑定士であり、本書では競売の実務面が図解でわかりやすく解説されている。入札書の書き方から保証金の納付方法、落札後の手続きまで、実際に競売に参加する際に必要な情報が網羅されている。
印象的だったのは「実務で使える」ことに徹底的にこだわっている点だ。理論よりも実践を重視する私のスタイルに合っており、実際に入札する段階になったら手元に置いておきたい1冊だ。
3. 完全初心者向け『競売不動産を買うときの基礎知識』
著者の小柴一生氏による本書は、競売について何も知らない完全初心者向けに書かれている。専門用語をかみ砕いて説明し、競売のメリット・デメリットを公平に解説している点が特徴だ。
私が共感したのは「競売は怖くない、でも甘くもない」というスタンスだ。過度に恐れる必要はないが、リスクを軽視してはいけない。2児の父として慎重に投資判断を下したい私にとって、このバランス感覚は非常に参考になった。
4. 実践者の生の声『競売物件で稼いでみた』
著者の佐藤かおる氏による本書は、実際に競売物件投資を行った体験記だ。成功事例だけでなく、失敗やトラブルについても率直に語られており、リアルな競売の世界を垣間見ることができる。
データや理論だけではわからない「現場の空気感」を知ることができる点が本書の価値だ。占有者との交渉がどのように行われるのか、予想外のトラブルにどう対処したのかなど、実践者ならではの知見が詰まっている。
5. 売主側の視点も理解する『ストップ競売!マイホーム任意売却のススメ』
著者の伊藤光記氏による本書は、競売を回避したい債務者向けに任意売却を勧める内容だ。一見、買主である投資家には関係ないように思えるかもしれないが、実はこの視点が非常に重要だ。
なぜ物件が競売にかけられるのか、売主側はどのような状況にあるのかを理解することで、より適切な投資判断ができるようになる。また、任意売却物件という選択肢も視野に入れることができる。競売よりもスムーズに取引できる任意売却は、リスク回避志向の投資家にとって魅力的な選択肢だ。
競売物件のメリット・デメリット
競売物件を選ぶメリット
競売物件の最大のメリットは、やはり価格の安さだ。市場価格の50〜70%で購入できる可能性があり、その分だけ投資利回りを高めることができる。築古物件を競売で取得し、リフォームして賃貸に出すという戦略は、高利回り投資の王道といえる。
また、競売は裁判所が主催する公的な手続きであり、取引の透明性が高い点もメリットだ。落札価格は公開されており、相場観を養うための参考情報として活用できる。
競売物件のリスクと注意点
一方で、競売物件には特有のリスクがある。最も大きいのは、物件の内見ができないことだ。3点セットと外観確認だけで判断する必要があり、物件の状態を完全に把握することは難しい。
占有者がいる場合の明け渡し交渉も課題となる。落札しても、占有者が任意に退去しない場合は、裁判所に引渡命令を申し立てる必要がある。時間と労力がかかることを覚悟しておく必要がある。
さらに、瑕疵担保責任がない点も重要だ。購入後に重大な欠陥が見つかっても、売主(裁判所)に責任を問うことはできない。修繕費用を多めに見積もっておくことが鉄則だ。
競売物件購入の流れと実践ポイント
物件探しから入札まで
競売物件を探すには、BIT(不動産競売物件情報サイト)を活用する。全国の裁判所で公告されている競売物件の情報を無料で閲覧でき、3点セットもダウンロードできる。
物件を見つけたら、まず3点セットを精読する。物件明細書で権利関係を確認し、現況調査報告書で物件の状態や占有状況を把握し、評価書で価格の妥当性を検討する。この読解力が競売成功の鍵を握る。
入札価格の決定は慎重に行う必要がある。安すぎると落札できず、高すぎると競売のメリットが薄れる。過去の落札事例を参考にしながら、適切な価格を設定することが重要だ。
落札後から引き渡しまで
落札後は、残代金を期限内に納付する必要がある。融資を利用する場合は、事前に金融機関と相談しておくことが重要だ。競売物件への融資に対応している金融機関は限られるため、早めの準備が欠かせない。
占有者がいる場合は、まず任意の明け渡し交渉を試みる。それでも退去しない場合は、引渡命令を申し立てて強制執行という流れになる。この手続きには時間がかかるため、投資計画に織り込んでおく必要がある。
まとめ:競売物件投資を始める前に読むべき3冊
競売物件投資に興味を持った方には、まず以下の順序で読み進めることをおすすめする。
最初に『競売不動産の基礎知識 4訂版』で全体像を把握し、次に『不動産競売のしくみと物件入手マニュアル』で実務を学ぶ。そして『競売物件で稼いでみた』でリアルな体験談を読み、自分に向いているかどうかを判断する。
市場価格より3〜5割安く不動産を購入できる競売は、知識と準備があれば大きなチャンスとなり得る。ただし、リスクも存在することを忘れてはならない。まずは本で基礎知識を身につけ、十分な準備をしてから参入することを強くおすすめする。
築古物件の再生に興味がある方は、古い家を資産価値を高めるリフォーム実践ガイドも参考にしてほしい。




