備蓄本おすすめ5選!家族を守る1週間分の備蓄術をデータで解説
首都直下型地震の発生確率は、今後30年以内に70%。南海トラフ地震は70〜80%。これは統計的に「起こるかもしれない」ではなく、「いつ起きてもおかしくない」レベルの数字だ。
エビデンスによれば、災害発生後72時間は公的支援が届かないと言われている。つまり、最低でも3日間、できれば1週間分の備蓄が必要ということになる。
私は外資系コンサルティング会社で働いていた経験から、リスク管理の重要性を身に染みて理解している。そして2児の父として、家族を守るための「投資」として備蓄を捉えている。備蓄は保険と同じだ。使わないことが最良だが、必要になったときに備えがなければ取り返しがつかない。
今回は、効率的かつ合理的に備蓄を始めるための5冊を紹介したい。
備蓄の基本「ローリングストック」とは何か
データで見る備蓄の現状
2025年の調査によると、防災食の備蓄率は59%、ローリングストック実施率は24.6%と過去最高を記録している。能登半島地震の影響もあり、防災意識は確実に高まっている。
しかし、「備蓄している」と答えた人の多くは、実際には必要量を大きく下回る量しか用意していないというデータもある。「なんとなく備蓄している」と「本気で備蓄している」の間には、大きな差がある。
ローリングストック法の効果
ローリングストック法とは、「蓄える→食べる→補充する」を繰り返しながら一定量の食品を備蓄する方法だ。効果で考えると、この方法には3つの大きなメリットがある。
- 賞味期限切れを防げる: 定期的に消費するため、食品ロスが発生しない
- 精神的な安心感: 災害時に普段から食べ慣れたものを食べられる
- コスト効率: 特別な「非常食」を買う必要がなく、日常の買い物の延長で対応できる
農林水産省の「災害時に備えた食品ストックガイド」では、ローリングストックの具体的な実践方法が詳しく解説されている。
家族構成別の必要備蓄量
政府広報オンラインによると、1人1日あたり水は約3L必要とされている。4人家族で1週間分を確保するには、以下の量が目安になる。
| 品目 | 単身者(3日分) | 4人家族(1週間分) |
|---|---|---|
| 水 | 9L | 84L(2L×42本) |
| レトルトご飯 | 9食 | 84食 |
| レトルト食品 | 3個 | 28個 |
| 缶詰 | 3缶 | 28缶 |
| カセットボンベ | 6本 | 約24本 |
実践してみた結果、我が家(妻と5歳の娘、2歳の息子の4人家族)では、この量を一度に揃えるのではなく、3ヶ月かけて段階的に増やしていった。初期投資を分散させることで、家計への負担も軽減できる。
備蓄本おすすめ5選
1. 今日から始める本気の食料備蓄
備蓄を始めるなら、まずはこの1冊から読むことをおすすめする。
著者の髙荷智也氏は、合同会社ソナエルワークス代表で、日本最大の防災専門YouTubeチャンネル「死なない防災! そなえるTV」を運営する備え・防災アドバイザーだ。
この本の特徴は、「何をどれだけ備蓄すればいいか」という疑問に対して、具体的な数値で回答している点にある。4人家族の備蓄量、賞味期限管理の方法、ローリングストックの実践手順まで、すべてが数字で示されている。
コンサルタント出身の私としては、この「定量化されたアプローチ」に非常に共感した。漠然とした「備えましょう」ではなく、「〇〇を△△個用意しましょう」という具体性が、行動につながる。
2. 今日から始める家庭の防災計画
食料備蓄に続く第2弾。家庭の災害対策を体系的に解説した総合防災読本
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同じく髙荷智也氏による第2弾。食料備蓄だけでなく、家庭全体の防災計画を立てるための本だ。
効果で考えると、備蓄だけでは不十分だということがこの本を読むとわかる。たとえば、せっかく備蓄した食料があっても、家が倒壊して取り出せなければ意味がない。この本では「災害で死なない環境を作る」という観点から、家具の固定、避難経路の確保、家族との連絡手段など、包括的な対策が解説されている。
第1章「家族が死なない環境作り」、第2章「災害を『避ける』」、第3章「災害を『耐える』」、第4章「災害から『逃げる』」、第5章「災害を『しのぐ』」という構成は、まさにリスク管理のフレームワークそのものだ。
3. レスキューナースが教えるプチプラ防災
100均で揃う防災術。阪神・淡路大震災を経験した国際災害レスキューナースによる実践的アドバイス
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「備蓄にお金をかけたくない」という人におすすめの1冊。
著者の辻直美氏は国際災害レスキューナースで、阪神・淡路大震災で実家が全壊した経験を持つ。その経験から得た知見が、この本には凝縮されている。
この本の価値は、「高価な防災グッズは不要」という明確なメッセージにある。100均で揃うアイテムで、十分な備えができることを具体的に示している。我が家でも、この本を参考に100均で防災グッズを揃えたところ、初期投資は5,000円以下で済んだ。
コスト効率を重視する私にとって、この「プチプラ」アプローチは非常に魅力的だった。備蓄は継続が重要であり、初期投資のハードルを下げることは、継続率を高めることにつながる。
4. 最強防災マニュアル2025年版
備蓄品30品目リスト、100円グッズで地震に強い家づくりなど最新の防災情報を網羅
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2025年版の最新情報が欲しい人には、この本がおすすめだ。
同じく辻直美氏が監修を務めるこの本は、「備蓄品30品目リスト」「100円グッズで地震に強い家をつくる」「本気で生き延びたい人のための防災リュックの中身」など、実践的な内容が詰まっている。
特に有用なのは、最新の災害事例を踏まえたアップデートがされている点だ。能登半島地震の教訓も反映されており、時代に合った情報を得ることができる。
防災本は情報が古くなりやすい分野でもある。定期的に最新版を確認し、知識をアップデートすることも重要だ。
5. おかあさんと子どものための防災&非常時ごはんブック
子育て世帯向けの防災・備蓄本。非常時の食事レシピも充実
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子育て世帯には、この本を強くおすすめしたい。
著者の草野かおる氏は防災イラストレーターで、4コマ漫画でわかりやすく防災情報を伝えることに定評がある。気象予報士の木原実氏が監修を務めている。
この本の強みは、子どもがいる家庭特有の課題に焦点を当てている点だ。乳幼児のミルクや離乳食の備蓄、子どもの不安を和らげる方法、家族で楽しく備蓄を続けるコツなど、実体験に基づいたアドバイスが満載だ。
我が家では、5歳の娘と一緒にこの本を読みながら「防災ごっこ」をしている。子どもにとっても、災害への備えは「怖いもの」ではなく「楽しい準備」として捉えることができる。この心理的なアプローチは、長期的な備蓄習慣の定着に効果的だと感じている。
効率的な備蓄を始めるためのステップ
5冊の本から得られる知見を総合すると、効率的な備蓄を始めるためのステップが見えてくる。
ステップ1: 現状把握(1週間目)
まずは家にある食料品と水の在庫を確認する。意外と「すでにある備蓄」は多いものだ。
ステップ2: 必要量の算出(1週間目)
家族構成に応じた必要備蓄量を計算する。上記の表を参考に、「1週間分」を目標に設定する。
ステップ3: 段階的な購入(1〜3ヶ月目)
一度に全てを揃えようとすると、コストも保管場所も負担になる。毎週の買い物で少しずつ追加していく「積み立て備蓄」がおすすめだ。
ステップ4: ローリングストックの習慣化(3ヶ月目以降)
「古いものから使う」「使った分を補充する」のルールを家族全員で共有する。我が家では冷蔵庫の横にチェックリストを貼り、消費と補充を記録している。
備蓄しておきたいサプリメント
食料備蓄と並んで、健康維持に必要なサプリメントの備蓄も検討したい。災害時は栄養バランスが崩れやすいため、以下のサプリメントを常備しておくと安心だ。
ビタミンDは免疫機能の維持をサポート。室内避難が続く場合に備えて。
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オメガ3脂肪酸は健康維持の基本栄養素。非常食だけでは摂取しにくい必須脂肪酸を補給。
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備蓄は「家族への投資」
エビデンスによれば、適切な備蓄があるかどうかで、災害後の生存率や生活の質は大きく変わる。しかし、備蓄の本当の価値は数字だけでは測れない。
私にとって備蓄は、「家族を守るための投資」だ。保険料を払うように、備蓄にも一定のコストをかける価値がある。そして、その投資効果を最大化するためには、正しい知識が必要だ。
今回紹介した5冊は、いずれも実践的で、読んですぐに行動に移せる内容になっている。まずは1冊手に取って、今日から備蓄を始めてみてほしい。「いつか」ではなく「今日」始めることが、家族を守る第一歩になる。






