アニメ本おすすめ5選!28歳オタクが厳選した制作裏話から考察本まで
「この映画、どうやって作ったんだろう」
『すずめの戸締まり』を観終わった後、私は映画館の座席でしばらく動けませんでした。圧倒的な映像美、緻密に描き込まれた背景、光の表現。新海誠監督の作品を観るたびに、ただ「すごい」としか言えない自分がもどかしかったんです。
アニメが好きで、小さい頃からジブリ作品で育ち、深夜アニメにハマり、映画館に足繁く通う。でも、「なぜこの作品が心に響くのか」を言語化できない。好きなのに、その理由をうまく説明できない。
そんなモヤモヤを抱えていた私が、アニメ本を読み始めてから世界が変わりました。
アニメ100年の歴史を体系的に学べる入門書。手塚治虫から新海誠まで網羅。
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アニメを「観る」から「理解する」へ
正直に言うと、私はアニメ作品の「消費者」でしかありませんでした。毎クール新作をチェックして、SNSで感想を呟いて、推しキャラのグッズを買って。それ自体は楽しいけれど、どこか物足りなさを感じていたんです。
転機は『君の名は。』の美術画集
新海誠監督の『君の名は。』が大ヒットした2016年。私も3回映画館に足を運びました。そのとき友人に勧められて手に取ったのが、美術画集でした。
ページをめくった瞬間、息を呑みました。あの夕焼けの空、糸守町の風景、東京の街並み。映画で見た美しい背景の一つ一つが、膨大な作業の積み重ねで生まれていることを知ったんです。
「これ、全部人の手で描いてるの?」
そう呟いた私に、友人は「そうだよ。だからアニメって面白いんだよ」と答えました。
制作の裏側を知ると、見え方が変わる
美術画集をきっかけに、私はアニメの制作過程に興味を持ち始めました。背景美術、キャラクターデザイン、色彩設計、撮影処理。一本のアニメを作るために、どれだけの専門家が関わっているのか。
知れば知るほど、アニメを観る目が変わっていきました。
「このカットの背景、雲の動きまで描き込んでる」 「この光の表現、撮影処理で重ねてるんだろうな」
同じ作品でも、何度観ても新しい発見がある。これが「理解する」ということなんだと気づきました。
アニメ本を読んで得られた3つのもの
アニメ本を読み始めて2年以上。この間に感じた変化を振り返ってみます。
1. 作品の「すごさ」を言語化できるようになった
以前は「映像きれい」「話が良かった」くらいしか言えなかった私が、今では「背景美術の密度が高い」「レイアウトが斬新」「色彩設計が世界観を強調している」と具体的に語れるようになりました。
友人との会話も変わりました。「なんか良かったよね」から「あのシーンの光の演出が象徴的で」という話ができる。オタク友達との語り合いが、格段に楽しくなったんです。
2. アニメの歴史的な文脈が見えてきた
新海誠監督の作品がなぜ革新的なのか。それは日本アニメ100年の歴史を知ることで、ようやく理解できました。
手塚治虫がリミテッドアニメーションを確立し、宮崎駿がフルアニメーションの可能性を追求し、庵野秀明がエヴァンゲリオンで表現を革新した。その流れの中で、新海誠監督がデジタル技術を駆使して新しい映像美を生み出している。
点だった知識が、線でつながる感覚。これはアニメ史の本を読んで初めて得られたものでした。
3. クリエイターへのリスペクトが深まった
アニメ1話を作るのに、どれだけの人が関わっているか知っていますか?作画、背景、色彩、撮影、音響…数十人から数百人のスタッフが、一つの作品に命を吹き込んでいるんです。
制作過程を知ると、クレジットを最後まで見るようになりました。「この人がこのシーンを描いたんだ」と思うと、作品への愛着がさらに深まります。
アニメ本おすすめ5選
ここからは、私が実際に読んで「アニメの見方が変わった」と思った本を紹介します。
1. 日本アニメ史 手塚治虫、宮崎駿、庵野秀明、新海誠らの100年
アニメ研究の第一人者による日本アニメ100年の歴史書。
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アニメ研究家・津堅信之さんによる、日本アニメ100年の歴史を体系的にまとめた一冊です。新書サイズで読みやすく、アニメ史の入門書として申し分のない内容。
おすすめポイント
- 1917年の最初期から現代まで網羅
- 手塚治虫、宮崎駿、庵野秀明、新海誠の位置づけがわかる
- 技術革新とアニメ表現の変化を解説
「なぜ今のアニメはこうなっているのか」という疑問に答えてくれる本。歴史を知ると、最新作を観る目も変わります。
2. 「ポスト宮崎駿」論 日本アニメの天才たち
評論家・長山靖生さんによる、宮崎駿以降の監督たちを論じた評論書です。
おすすめポイント
- 細田守、新海誠、庵野秀明らの作家性を分析
- 各監督の作品傾向と特徴がわかる
- 現代アニメ映画の潮流を理解できる
「宮崎駿の次は誰だ」という問いに対する、一つの答え。監督ごとの個性を知ると、作品選びも楽しくなります。
3. 増補 アニメーターズサバイバルキット
アニメーション制作の世界的名著。歩き・走りなど動きの基本を解説。
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『ロジャー・ラビット』でアカデミー賞を受賞したリチャード・ウィリアムズによる、アニメーション制作の教科書。価格は高めですが、その価値は十分にあります。
おすすめポイント
- 歩き、走り、ジャンプなど動きの原理を解説
- 図解が豊富で視覚的に理解できる
- プロのアニメーターも参考にする名著
アニメーションがなぜ「動いて見える」のか。その原理を知ると、キャラクターの動き一つ一つに感動できるようになります。
4. 新海誠監督作品 すずめの戸締まり 美術画集
映画の美術背景を収録。新海作品の美しい世界観を堪能できる。
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『すずめの戸締まり』の背景美術を収録した画集。新海誠作品の美しさの秘密が詰まっています。
おすすめポイント
- 九州から東北まで、日本各地の風景
- 廃墟や後ろ戸のデザイン
- スタッフによる解説コメント
映画を観た後に読むと、「あのシーンってこんなに描き込まれてたんだ」と驚きの連続。作品への愛が深まる一冊です。
5. 新海誠監督作品 君の名は。美術画集
私がアニメ本にハマるきっかけになった一冊。『君の名は。』の美術背景をフルカラーで収録しています。
おすすめポイント
- 糸守町と東京、二つの世界の対比
- 空と光の表現の美しさ
- 背景美術監督・丹治匠さんのインタビュー
何度観ても泣ける『君の名は。』。その美しさの秘密がここにあります。
アニメ本をもっと楽しむために
アニメ本を読んで観戦眼が上がった今、さらに楽しむためにやっていることを紹介します。
繰り返し観る習慣
一度観た作品を、本を読んだ後にもう一度観る。これが私の楽しみ方です。同じ作品でも、知識があると見え方がまったく違う。二度目、三度目の視聴が新鮮な体験になります。
オタク友達との考察会
美術画集や評論本を持ち寄って、友人と語り合う時間が増えました。「このシーンの演出、○○監督の影響を感じる」「この色彩設計、意図的だよね」。知識があると、会話の深さが違います。
SNSでの発信
読んだ本の感想や、作品への考察をSNSで発信するようになりました。同じ趣味を持つ人とつながれる楽しさ。アニメファンのコミュニティが広がりました。
まとめ:アニメは「知る」ともっと楽しくなる
「アニメが好き」という気持ちに、知識が加わると楽しさは倍増します。
制作過程を知れば、一つ一つのカットに込められた努力がわかる。歴史を知れば、今の作品が持つ革新性がわかる。監督の思想を知れば、作品に込められたメッセージがわかる。
アニメをもっと深く楽しみたい。そんな人にこそ、アニメ本を読んでほしいと思います。
迷ったら、まずは津堅信之さんの『日本アニメ史』から。新書サイズで読みやすく、アニメ100年の歴史を体系的に学べます。
この本を読んで、次のアニメを観てみてください。きっと、今まで見えなかったものが見えてくるはずです。
アニメ史入門に最適。新書サイズで読みやすい。
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