パパ向け育児本おすすめ5選!38歳2児の父が実践した父親力を高める方法

パパ向け育児本おすすめ5選!38歳2児の父が実践した父親力を高める方法

「育児に参加したいけど、何をすればいいかわからない」

38歳、5歳の長女と2歳の長男を持つ父親として、私はこの悩みを痛いほど理解しています。

外資系コンサルで働いていた頃、プロジェクトマネジメントには自信がありました。しかし、いざ育児となると、ゴールも手順も見えない。妻から「手伝って」と言われても、何をどうすればいいのか皆目わからない。そんな状態からのスタートでした。

総務省の令和3年社会生活基本調査によると、6歳未満の子供を持つ父親の育児関連時間は1日平均1時間55分。妻の7時間28分と比べると、約4分の1しかありません。

この数字を見たとき、「量」で妻に追いつくのは現実的ではないと悟りました。だからこそ、「質」を高める必要がある。効率で考えると、まずは「正しい知識」を身につけることが最優先です。

そこで手に取ったのが、パパ向けの育児本でした。

新しいパパの教科書

NPO法人ファザーリング・ジャパンが手掛けた、妊娠期から小学校入学まで網羅した父親のための教科書。イラスト豊富で読みやすい構成です。

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なぜ「パパ向け」の育児本が必要なのか

一般的な育児本は「ママ目線」で書かれている

書店の育児本コーナーに行くと、そのほとんどが「お母さん」を想定読者にしています。「ママが楽になる」「お母さんのための」というタイトルが並び、父親は脇役扱い。

もちろん、ママ向けの育児本から学べることは多いです。しかし、男性特有の悩み——仕事との両立、妻とのコミュニケーション、「何をすればいいかわからない」という根本的な戸惑い——に答えてくれる本は限られています。

父親の育児参加は子供の発達に大きな影響を与える

「父親の育児参加って、本当に意味があるの?」

私も最初はそう思っていました。しかし、研究データを調べると、父親の関わりが子供の発達に与える影響は想像以上に大きいことがわかりました。

父親が積極的に育児に関わる家庭の子供は、学力や認知能力が高くなる傾向があります。特に、父親による絵本の読み聞かせは、子供の言語能力の発達に良い影響を与えるという研究結果が報告されています。

また、父親との活発な遊び——特に身体を使った遊び——は、子供の社会性や感情をコントロールする能力を育む上で重要とされています。母親とは異なる関わり方が、子供にとってプラスに働くのです。

パパ向け育児本おすすめ5選

第1段階:まずはここから始める入門書(1-2冊目)

1.『新しいパパの教科書』NPO法人ファザーリング・ジャパン

日本最大級の父親支援NPO「ファザーリング・ジャパン」が総力を挙げて作成した一冊。「Fathering=父親であることを楽しもう」というコンセプトで、2006年から活動を続けている団体です。

『新しいパパの教科書』の最大の特徴は、妊娠期から小学校入学まで、時期ごとに必要な知識が体系的にまとめられている点。私はこれを「育児のPMBOK」と呼んでいます。プロジェクトマネジメントのバイブルであるPMBOKのように、全体像を把握してから各フェーズに取り組めるのです。

特に役立ったのは、「産後の妻のケア」についての章。産後うつのリスクや、妻が求めているサポートの具体例が書かれており、長女が生まれた直後の妻との関係構築に大いに役立ちました。

新しいパパの教科書

妊娠期から小学校入学まで、父親として知っておくべき知識を網羅。辞書的に使える一冊です。

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2.『家族を笑顔にする パパ入門ガイド』NPO法人ファザーリング・ジャパン

同じくファザーリング・ジャパンによる書籍ですが、こちらはプレパパから3歳児のパパまでに特化した内容。『新しいパパの教科書』が「教科書」なら、こちらは「実践ワークブック」という位置づけです。

私が特に参考になったのは、先輩パパの体験談が豊富に掲載されている点。「最初はオムツ替えすらできなかった」「寝かしつけで何度も挫折した」といったリアルな声を読むと、「自分だけじゃないんだ」と安心できます。

また、「ママの声」として妻側の本音も紹介されているのが秀逸。「こういうことを言われると嬉しい」「これは地雷」といった情報は、なかなか妻から直接聞けないものです。

家族を笑顔にする パパ入門ガイド

プレパパ〜3歳児パパ向け。先輩パパの体験談とママの本音が満載の実践ガイドです。

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第2段階:科学的アプローチで理解を深める(3冊目)

3.『パパは脳研究者 〜子どもを育てる脳科学〜』池谷裕二

東京大学の脳研究者・池谷裕二さんが、自身の娘の成長を脳科学の視点で解説した一冊。データ分析を生業としてきた私にとって、この本は目から鱗の連続でした。

「なぜ赤ちゃんは同じ絵本を何度も読みたがるのか」「なぜ2歳児はイヤイヤ期を迎えるのか」「なぜ子供は嘘をつき始めるのか」——これらの行動の裏には、すべて脳の発達メカニズムがあります。

『パパは脳研究者』を読んでから、子供の「困った行動」に対するイライラが激減しました。行動の理由がわかると、「成長の証なんだ」と前向きに捉えられるようになるのです。

5歳の長女が最近よく「嘘」をつくようになりましたが、『パパは脳研究者』によると、これは「相手の心を推測する能力」が発達した証拠。むしろ喜ぶべきことだと知って、叱る前に一呼吸置けるようになりました。

パパは脳研究者 〜子どもを育てる脳科学〜

脳研究者が自身の育児体験を脳科学で解説。子供の行動の「なぜ」がわかる科学的育児書。

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第3段階:実践テクニックを磨く(4-5冊目)

4.『子育てベスト100』加藤紀子

教育ジャーナリストの加藤紀子さんが、世界中の論文や書籍から「本当に効果がある」子育て法を100個厳選した一冊。父親向けに特化しているわけではありませんが、夫婦で共有して実践するのに最適です。

『子育てベスト100』の素晴らしい点は、各メソッドに科学的根拠が示されていること。「なぜこの方法が効果的なのか」がわかるので、納得して実践できます。

私が特に実践しているのは、「子供の話を聞くときは、しゃがんで目線を合わせる」というテクニック。たった数秒の工夫ですが、2歳の長男の反応が明らかに変わりました。

また、育児本おすすめ2025でも紹介されている通り、科学的根拠に基づいた育児書を選ぶことは非常に重要です。

子育てベスト100

世界中の研究から「効果がある」子育て法を100個厳選。夫婦で共有して実践するのに最適です。

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5.『忙しいパパのための子育てハッピーアドバイス』明橋大二

心療内科医の明橋大二先生による、400万部突破の「子育てハッピーアドバイス」シリーズのパパ向け版。マンガ形式で読みやすく、忙しい父親でも1日で読み切れます。

『忙しいパパのための子育てハッピーアドバイス』の核心は、「子供は『自分は愛されている』と実感することで、自己肯定感が育まれる」というメッセージ。量より質、時間より関わり方が重要だと説いています。

特に印象的だったのは、「父親が子育てに関わるメリット」として挙げられている3点。

  1. 子供がさらに活発に育つ
  2. きちんと叱ってもらうことで、ルールを守れるようになる
  3. 子供の自己評価が高くなり、夫婦関係もよくなる

3番目の「夫婦関係もよくなる」は、私自身も実感しています。育児を「妻の仕事」と捉えていた頃と比べ、今は「チームで取り組むプロジェクト」という意識に変わりました。

忙しいパパのための子育てハッピーアドバイス

マンガ形式で読みやすい、400万部突破シリーズのパパ版。1日で読み切れる分量です。

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父親力を高める5つの実践ステップ

5冊の育児本から学んだ知識を、私は以下のように実践しています。

ステップ1:朝のルーティンを担当する

平日は仕事があるため、育児に割ける時間は限られています。そこで私が担当しているのが、朝のルーティン。起床から着替え、朝食までの流れを一貫して担当することで、毎日確実に子供と関われます。

最初は「パパがいい!」と泣かれることもありましたが、1週間も続けると子供も慣れてくれました。今では「パパ、起きて!」と起こしに来てくれるほどです。

ステップ2:お風呂の時間を「1対1」の場にする

お風呂は、子供と1対1で向き合える貴重な時間。私はここで「今日は何が楽しかった?」と聞くようにしています。

5歳の長女はおしゃべりが大好きなので、保育園での出来事を延々と話してくれます。2歳の長男はまだうまく話せませんが、「お風呂楽しい?」と聞くと満面の笑顔で「たのしい!」と答えてくれます。

ステップ3:寝かしつけで絵本を読む

『パパは脳研究者』で学んだ通り、絵本の読み聞かせは言語能力の発達に良い影響を与えます。私は寝かしつけの時間に必ず1-2冊の絵本を読むようにしています。

コツは、子供に本を選ばせること。同じ本を何度も持ってきても、それは脳が「繰り返し」を求めている証拠。嫌がらずに何度でも読んであげています。

ステップ4:週末は全力で外遊びする

父親との身体を使った遊びは、子供の社会性を育むと言われています。週末は必ず公園に連れ出し、思い切り身体を動かすようにしています。

私のおすすめは「追いかけっこ」と「肩車」。シンプルですが、子供たちは大喜び。私自身も運動不足解消になって一石二鳥です。

ステップ5:月1回の「家族会議」を開く

これは節約本の記事でも紹介した方法ですが、月に1回、妻と育児方針について話し合う時間を設けています。

「最近、長女の〇〇が気になる」「長男の△△はどう対応する?」といった具体的な課題を共有し、対処方針を決めます。育児を「チームプロジェクト」として捉える意識が、夫婦のコミュニケーションを円滑にしてくれます。

パパ育児本を読む際の注意点

すべてを完璧にやろうとしない

5冊の本を紹介しましたが、すべてを一度に実践する必要はありません。まずは『新しいパパの教科書』で全体像を把握し、興味のある分野を深掘りしていくのがおすすめです。

妻と「共通言語」を作る

育児本を読んだら、学んだことを妻と共有しましょう。「この本にこう書いてあった」と押し付けるのではなく、「こういう考え方もあるみたい」と提案する形がベターです。

夫婦で同じ本を読むのもおすすめ。『子育てベスト100』は、私が読んだ後に妻にも渡しました。共通の知識基盤があると、育児方針の議論がスムーズになります。

「正解」を求めすぎない

育児に唯一の正解はありません。本に書いてあることが、自分の家庭に当てはまるとは限りません。大切なのは、学んだ知識を自分なりにアレンジして実践すること。

試行錯誤を繰り返しながら、自分なりの「父親像」を作り上げていく——その過程こそが、育児の醍醐味だと思っています。

まとめ:測定できるものは改善できる

私の座右の銘は「測定できるものは改善できる」です。

育児においても、この考え方は有効です。自分がどれだけ育児に関わっているか、子供とどれだけコミュニケーションを取っているか。意識して「測定」することで、改善点が見えてきます。

厚生労働省のイクメンプロジェクトによると、男性の育休取得率は17.13%まで上昇しています。社会全体が、父親の育児参加を後押しする方向に動いています。

今日からできることは、まず1冊のパパ向け育児本を手に取ること。知識があれば、行動が変わる。行動が変われば、子供との関係が変わる。

5年後、10年後の子供との関係は、今日の自分の行動で決まります。

新しいパパの教科書

パパ向け育児本の決定版。まずはこの1冊で、父親としての全体像を把握しましょう。

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佐々木 健太

元外資系コンサルタントから転身したライター。経済学の知識を活かしながら、健康・お金・人間関係の最適化を追求。エビデンスベースの実践的な知識発信を心がける。

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