子供プログラミング本おすすめ5選!38歳2児の父が親子で学ぶ論理的思考の育て方
プログラミング教育市場253億円、でも教室に通う子は2%だけ
「子供にプログラミングを習わせたい」。そう思いながらも、一歩を踏み出せない親は多い。
38歳、2児の父である私も同じ悩みを抱えていた。長女は5歳、長男は2歳。2020年から小学校でプログラミング教育が必修化され、2025年度からは大学入学共通テストで「情報」科目が採用される。子供の将来を考えると、早めに論理的思考力を育てておきたい。しかし私自身、プログラミングの経験がほとんどない。
GMOメディアと船井総合研究所の2024年調査によると、子供向けプログラミング教育市場は253億8千万円に達し、6年連続で成長している。しかし、プログラミング教室に通っている子供は全体のわずか2%程度だという。
つまり、98%の子供は教室に通わずにプログラミング教育を受けている。その多くが「家庭学習」だ。親子で本を使って学ぶという選択肢が、実は最も現実的なのだ。
この記事では、プログラミング未経験の親でも子供と一緒に学べる5冊と、私が実践している親子プログラミング学習法を紹介する。
なぜ「親子で学ぶ」プログラミングが効果的なのか
プログラミング教育必修化の本当の目的
文部科学省がプログラミング教育で目指しているのは、コードを書けるようになることではない。「プログラミング的思考」を育むことだ。
プログラミング的思考とは、文部科学省の定義によると「自分が意図する一連の活動を実現するために、どのような動きの組合せが必要であり、一つ一つの動きに対応した記号を、どのように組み合わせたらいいのか、記号の組合せをどのように改善していけば、より意図した活動に近づくのか、といったことを論理的に考えていく力」だ。
つまり、物事を順序立てて考え、効率的に問題を解決する力。これは、親子で一緒に取り組むことで最も効果的に育まれる。
2025年大学入試「情報」科目の衝撃
2025年度から、大学入学共通テストに「情報」科目が導入された。これにより、プログラミング教育は「習い事」から「受験対策」へと位置づけが変わりつつある。
GMOメディアの調査では、2030年までに子供向けプログラミング教育市場は1,000億円を超える可能性があると予測されている。早めに基礎を固めておくことが、将来の選択肢を広げることにつながる。
親がプログラミング未経験でも大丈夫
ここで重要なのは、親自身がプログラミングできなくても問題ないということだ。むしろ、親子で一緒に「初めての体験」をすることに意味がある。
経済学でいう「共同体験効果」だ。同じ課題に一緒に取り組むことで、子供のモチベーションが高まり、学習効果が上がる。2児の父として実感しているのは、「教える」のではなく「一緒に学ぶ」姿勢が、子供の学習意欲を引き出すということだ。
子供プログラミング本おすすめ5選
1. 入門編『ルビィのぼうけん こんにちは!プログラミング』
著者のリンダ・リウカス氏は、フィンランドのプログラマーであり、絵本作家でもある。『ルビィのぼうけん』は、コードを一切使わずに「プログラミング的思考」の基礎を学べる画期的な絵本だ。
対象年齢は4〜11歳。パソコンも必要ない。親子で読み聞かせをしながら、物事を順序立てて考える習慣を自然に身につけられる。
私が最も感心したのは、「手順を分解する」という概念を、日常生活の中で教えている点だ。たとえば「朝の準備」を細かいステップに分解する練習。これがまさにプログラミング的思考の基礎になる。
5歳の長女と一緒に読んでいるが、「次はどうするの?」と自分で考える習慣がついてきた。まさにプログラミング教育の第一歩として最適な一冊だ。
2. 親子学習の決定版『親子でかんたん スクラッチプログラミングの図鑑』
小学1年生から大人まで対応。教科に沿った内容で学校の学習とも連動
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著者の松下孝太郎氏は、プログラミング教育の専門家だ。『親子でかんたん スクラッチプログラミングの図鑑』は、その名の通り「親子で一緒に学ぶ」ことを前提に設計されている。
Scratch(スクラッチ)は、MITが開発した子供向けビジュアルプログラミング言語だ。ブロックを組み合わせるだけでプログラムが動くため、初心者でも直感的に理解できる。
『親子でかんたんスクラッチ』の特徴は、国語・算数・理科・社会・図工・音楽という学校の教科に沿った内容になっていること。プログラミングと教科学習を連動させることで、相乗効果が生まれる。
全ての漢字に総ルビが振ってあり、小学1年生から読める。一方で、大人も「なるほど」と思える本格的な内容も含まれている。まさに親子学習の決定版だ。
3. 独学向け『10才からはじめるScratchプログラミング図鑑』
著者のキャロル・ヴォーダマン氏は、イギリスの数学教育者であり、テレビ司会者としても知られる。『10才からはじめるScratchプログラミング図鑑』は、世界中で読まれているベストセラーだ。
本書の最大の特徴は、カラフルなイラストと図解で視覚的に理解できる構成。子供が一人で読み進められるよう、全ての漢字にふりがなが振ってある。
「10才から」とあるが、親と一緒なら小学校低学年でも取り組める。逆に、中学生でも基礎を固めるのに十分使える内容だ。
私は週末に長女と一緒にこの本を見ながらScratchでゲームを作っている。子供が「自分で作った」という達成感を得られるのが、この本の最大の価値だ。
4. AI時代への準備『Scratchではじめる機械学習 第2版』
著者の石原淳也氏、倉本大資氏、監修の阿部和広氏は、いずれも日本のプログラミング教育をリードする専門家だ。『Scratchではじめる機械学習 第2版』は、2024年7月に出版された最新刊である。
「機械学習」と聞くと難しそうだが、この本はScratchの拡張機能を使って、小学校高学年から体験できるよう設計されている。画像認識、音声認識、姿勢検出、文章生成といった最先端のAI技術を、実際に手を動かしながら学べる。
経済学を学んだ私の視点から見ても、AIの基礎を子供のうちに体験しておくことの価値は計り知れない。2025年度から大学入試に「情報」が導入され、AIリテラシーはますます重要になる。
Scratchの基礎ができた子供が、次のステップとして取り組むのに最適な一冊だ。
5. 興味を広げる『プログラミングでなにができる? 第2版』
著者の杉浦学氏は、鎌倉女子大学准教授でプログラミング教育の研究者。監修の阿部和広氏は、NHK Eテレ「Why!?プログラミング」のプログラミング監修も担当している。
『プログラミングでなにができる?』は、ゲーム、ロボット、アバター、スマホアプリ、Webサイトなど、プログラミングで実現できることを幅広く紹介している。2023年10月に出版された第2版では、最新のテクノロジーも反映されている。
「子供の科学★ミライクリエイティブ」シリーズの一冊で、科学好きの子供にぴったり。「プログラミングで何ができるのか」という根本的な疑問に答えてくれる。
私が評価するのは、子供の興味を「点」から「面」に広げてくれる点だ。Scratchだけでなく、将来どんな可能性があるのかを知ることで、学習のモチベーションが上がる。
親子プログラミング学習の3つの鉄則
鉄則1:「教える」のではなく「一緒に学ぶ」
プログラミング未経験の親にとって最も重要なマインドセットは、「教えなければ」というプレッシャーを捨てることだ。
子供と一緒に本を読み、一緒に試行錯誤する。わからないことがあれば、一緒に調べる。この「共同学習」のスタンスが、子供の学習意欲を最も高める。
私自身、長女と一緒にScratchを始めたとき、最初は何もわからなかった。しかし、一緒に「こうしたらどうなるかな?」と試すうちに、親子で成長している実感がある。
鉄則2:週末30分から始める
いきなり毎日プログラミングを学ぶ必要はない。週末の30分から始めれば十分だ。
GMOメディアの調査によると、プログラミング教室に通う子供は全体の2%。残りの98%は、家庭学習や学校の授業で学んでいる。週末30分の親子時間が、十分な学習効果を生む。
我が家では、土曜日の午前中を「親子プログラミングタイム」にしている。30分だけ集中して取り組み、あとは遊びの時間。これが継続の秘訣だ。
鉄則3:年齢に合った本を選ぶ
子供の発達段階に合った本を選ぶことが重要だ。
4〜7歳:『ルビィのぼうけん』で論理的思考の基礎を育む。パソコン不要。
7〜10歳:『親子でかんたんスクラッチ』『10才からはじめる図鑑』でScratchの基礎を学ぶ。
10歳以上:『Scratchではじめる機械学習』『プログラミングでなにができる?』でステップアップ。
年齢はあくまで目安。子供の興味や習熟度に合わせて、柔軟に選んでほしい。
まとめ:プログラミング教育は「家庭」から始まる
プログラミング教育市場は253億円に成長し、2030年には1,000億円を超える予測だ。しかし、教室に通っている子供はわずか2%。
大切なのは、教室に通うことではなく、「プログラミング的思考」を育むこと。それは、親子で本を読み、一緒に試行錯誤する中で、最も効果的に身につく。
プログラミング未経験の38歳の父である私でも、5歳の長女と一緒に学ぶことができている。『ルビィのぼうけん』で論理的思考の基礎を育み、『親子でかんたんスクラッチ』で実際にプログラムを作る。その過程で、子供だけでなく親も成長している。
2025年度から大学入試に「情報」科目が導入される。早めに基礎を固めておくことが、子供の将来の選択肢を広げる。まずは今週末、親子で1冊の本を開いてみてほしい。
子供の教育に関心がある方は、知育と認知発達の科学や子供の脳発達と認知科学も参考にしてほしい。




