Netflix映画化『今際の国のアリス』原作マンガの魅力〜実写版との違いも楽しめる極上デスゲーム〜

実は私、最初はNetflixで『今際の国のアリス』にハマったクチなんですよね。山崎賢人さんと土屋太鳳さんの演技に引き込まれて、シーズン1を一気見してから「原作も読みたい!」って思って手を出したら…これがもう、とんでもなく面白くて。
原作マンガ全18巻を3日で読破してしまいました(笑)。そして気づいたんです。実写版も素晴らしいけど、原作にはまた違った魅力があるって。今回は、そんな『今際の国のアリス』原作マンガの魅力を、Netflix版との比較も交えながらお話ししたいと思います!
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やりきれない日常に苛立つ高校生・有栖良平が迷い込んだ世界―「今際の国」。そこでは「げぇむ」と呼ばれる理不尽な試練が待ち受けていた。麻生羽呂が描く、極限のサバイバル・サスペンス!
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Amazonで見る『今際の国のアリス』ってどんな作品?
やりきれない日常に苛立つ高校生・有栖良平(アリス)が、悪友の苅部(カルベ)や張太(チョータ)とブラついていたある夜。街は突然巨大な花火に包まれ、気づけば周囲から人が消えていました。
そこは「今際の国」と呼ばれる世界。生き残るためには「げぇむ」と呼ばれる理不尽な試練をクリアしなければならない…というのが基本設定です。
でも、この作品の本当の魅力は単なるデスゲームを超えたところにあるんですよね。
原作マンガの3つの魅力
1. 緻密に計算されたゲーム設計
実は原作を読んで一番驚いたのが、ゲームの設計の巧妙さでした。トランプのマーク(スート)ごとに試される能力が違うという設定がまず秀逸。
- スペード:肉体型(体力勝負)
- ダイヤ:知力型(頭脳戦)
- ハート:心理型(裏切りや騙し合い)
- クラブ:バランス型(総合力)
それぞれのゲームが本当によく練られていて、「こんなゲーム思いつくの天才すぎる…」って何度も思いました。特に心理戦のハートのゲームは、読んでいて胃がキリキリするほどの緊張感があります。
2. キャラクターの深い内面描写
Netflix版も素晴らしかったけど、やっぱりマンガならではの内面描写の深さは格別です。特に主人公のアリスが、ただのゲーマーから観察力と洞察力を武器に成長していく過程が丁寧に描かれています。
個人的に好きなのは、ウサギ(宇佐木柚葉)との関係性の変化。最初は単なる協力関係だったのが、極限状態を共に乗り越えることで深い絆に変わっていく過程が、セリフだけじゃなく表情や仕草でも表現されているんです。
3. 「生きる意味」を問い続ける哲学的テーマ
デスゲーム系の作品って、どうしても「どうやって生き残るか」に焦点が当たりがちじゃないですか。でも『今際の国のアリス』は違います。
「なぜ生きるのか」「生きる意味とは何か」という問いが作品全体を貫いているんです。特に印象的だったのは、アリスが言った「この世界で生きることに意味なんてあるのか?でも、意味がないなら、自分で意味を作ればいい」というセリフ。
これ、現実世界でも通じる深い言葉だと思いませんか?
Netflix版との違いを楽しむポイント
実写版を見た後に原作を読むと、いろんな発見があって二度楽しめるんですよね。
ビーチ編の描写の違い
Netflix版では尺の関係もあってサクサク進んだビーチ編ですが、原作ではもっとじっくり描かれています。ビーチという疑似社会の中で起こる権力闘争や人間関係のドロドロが、より詳細に描写されているんです。
特に、ビーチのボス・帽子屋(ボウシ)の過去や、幹部たちの複雑な関係性は原作ならでは。Netflix版では描ききれなかった部分を補完できて、より深く作品を理解できました。
カットされたゲームやキャラクター
実写版では尺の都合上カットされたゲームやキャラクターも、原作では全て楽しめます。個人的に「これ実写で見たかった!」と思ったのは、クラブの7のゲーム。知力と体力、そして仲間との協力が全て試される、まさにバランス型の傑作ゲームでした。
エンディングの解釈の幅
ネタバレは避けますが、原作のエンディングは実写版よりも解釈の余地を残した終わり方になっています。読者それぞれが「今際の国」の正体について考察できる余白があるんです。
SNSでも作品名で検索すると、いろんな考察や解釈が飛び交っていて面白いんですよね。みんなそれぞれの視点で物語の深層を読み解いていて、読後もずっと楽しめる作品だと思います。最近読んだ芥川賞受賞作『ハンチバック』も深い考察の余地がある作品でしたが、『今際の国のアリス』はエンタメ性も兼ね備えているのが魅力的です。
他のデスゲーム作品との比較
デスゲーム系って最近本当に多いですよね。『ライアーゲーム』『神さまの言うとおり』『ダーウィンズゲーム』…私も結構読んできましたが、『今際の国のアリス』の完成度は群を抜いています。
『ライアーゲーム』が心理戦に特化しているのに対し、『今際の国のアリス』は知力・体力・心理の全要素をバランスよく組み込んでいます。また、ゲームの勝敗だけでなく、その過程で描かれる人間ドラマの深さが違うんですよね。
あと、個人的に評価したいのは「きちんと完結している」こと。デスゲーム系って風呂敷を広げすぎて収拾がつかなくなる作品も多い中、18巻できっちり物語を完結させた構成力は見事です。
シーズン3配信前に原作を読むべき理由
2025年9月25日にNetflixでシーズン3が配信されることが決定しています!山崎賢人さん、土屋太鳳さんはもちろん、新キャストとして賀来賢人さんも参加するとか。
実はシーズン2の最後に登場した「JOKER」のカード、これが原作でどう展開されるか知っている身としては、シーズン3がどう映像化されるのかワクワクが止まりません。
でも、だからこそ今のうちに原作を読んでおくことをおすすめしたいんです。理由は3つ:
- ネタバレを回避できる(SNSでうっかり見ちゃう前に!)
- 実写版の演出や改変をより楽しめる
- 原作ファンとして考察や感想を共有できる
特に3番目、これ結構大事だと思うんです。実写版の配信後って、原作ファンと実写から入ったファンで盛り上がり方が違ったりするじゃないですか。両方楽しんでいると、どちらの視点からも語れて楽しいんですよね!
まとめ:極限状態で見つける「生きる意味」
『今際の国のアリス』は、単なるデスゲーム作品を超えた、人生について考えさせられる作品です。極限状態に置かれた時、人は何を大切にし、どう生きるのか。そんな重いテーマを、エンターテインメントとして昇華させた麻生羽呂先生の手腕には脱帽です。
Netflix版から入った方も、まだどちらも見ていない方も、ぜひ原作マンガを手に取ってみてください。全18巻、決して短くはないですが、読み始めたら止まらなくなること間違いなしです!
個人的には、まず1〜3巻を読んでみて、ハマったら一気に大人買いするのがおすすめ。私もそうやって沼にハマりました(笑)。
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みなさんは『今際の国のアリス』、原作派ですか?実写派ですか?ぜひ感想を聞かせてください!
それでは、素敵な読書ライフを〜!