家計簿が続かない人へ!おすすめアプリと『正しい家計管理』で8割が挫折する理由を解決する方法

家計簿が続かない人へ!おすすめアプリと『正しい家計管理』で8割が挫折する理由を解決する方法

「家計簿アプリで家計管理は完璧!」

そう思っていた私は、大きな勘違いをしていました。

MMD研究所の調査によると、家計簿アプリの利用者は年々増加し、2024年には成人の約3割が何らかの家計簿アプリを利用しています。しかし、同時に衝撃的なデータも明らかになりました。

利用者の約8割が、3ヶ月以内に記録をやめてしまうのです。

なぜ、こんなに便利なツールがあるのに続かないのでしょうか?

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アプリに頼りすぎた私の失敗談

外資系コンサル時代、私はデータ分析のプロとして多くの企業の財務改善を手がけてきました。そんな私が独立して最初にやったのは、当然ながら「最高の家計簿アプリ」を探すことでした。

マネーフォワード ME、Zaim、Dr.Wallet…主要なアプリはすべて試しました。銀行口座もクレジットカードも連携し、レシートも撮影。完璧なシステムを構築したつもりでした。

しかし、3ヶ月後。

アプリを開くことすらなくなっていました。通知は来るものの、「また今度確認しよう」の繰り返し。気づけば、何のために記録していたのかさえ分からなくなっていたのです。

『正しい家計管理』が教える衝撃の真実

そんな時に出会ったのが、公認会計士・林總氏の『正しい家計管理』でした。

この本の冒頭で、林氏は衝撃的な主張をしています。

「家計簿は必要ない」

え?と思いますよね。私も最初は耳を疑いました。しかし、読み進めるうちに、その理由が腑に落ちたのです。

家計簿が続かない3つの科学的理由

1. 決定疲労(Decision Fatigue)

コロンビア大学の研究によると、人間は1日に約35,000回の決定を下しています。家計簿をつけるということは、さらに「これは何費?」「いくらだっけ?」という決定を増やすことになります。

私の場合、5歳の娘と2歳の息子の世話だけでも決定疲労が限界なのに、さらに家計簿の分類で悩むのは拷問でした。

2. 報酬の遅延性

行動経済学の観点から見ると、家計簿をつける行為自体には即座の報酬がありません。データが示すように、人間は「今すぐ得られる報酬」を過大評価し、「将来の報酬」を過小評価する傾向があります。

3. 完璧主義の罠

ハーバード・ビジネス・レビューの研究では、完璧主義者ほど習慣化に失敗しやすいことが示されています。一度記録を忘れると「もういいや」となってしまうのです。

林總式「仕組み化」とアプリの最強コンビネーション

『正しい家計管理』の核心は、**「最初に黒字化の仕組みを作る」**ことです。

ステップ1:価値ある支出を定義する

林氏は「節約」ではなく「価値ある支出」を重視します。我が家の場合、以下のように定義しました:

  • 子どもの教育投資(習い事、書籍)
  • 家族の健康投資(良質な食材、運動)
  • 将来への投資(積立投資、スキルアップ)

ステップ2:予算段階での仕組み化

ここで家計簿アプリの出番です。ただし、使い方が従来とは180度違います。

記録のためではなく、自動化のために使うのです。

家計簿が続かない理由を解決!おすすめアプリ×仕組み化の具体的方法

1. マネーフォワード MEで全自動化

私が最終的に選んだのはマネーフォワード MEでした。理由は簡単。最も自動化が進んでいるからです。

設定したのは以下の3つだけ:

  • すべての銀行口座・クレジットカードを連携
  • 予算を大カテゴリ(3つ)のみで設定
  • 月1回の確認アラーム

2. 3つの口座で完全管理

林氏の提案を参考に、口座を3つに分けました:

  1. 収入口座:給与振込用
  2. 支出口座:日常の支払い用
  3. 貯蓄口座:自動振替で貯蓄

この仕組みの素晴らしさは、一度設定すれば考える必要がないことです。

3. レシート撮影は「しない」という選択

意外かもしれませんが、レシート撮影機能は使いません。なぜなら、現金払いを極力減らし、すべてキャッシュレス決済にすることで、自動的に記録されるからです。

効果で考えると、レシート撮影の手間を省くことで、継続率が格段に上がりました。

導入3ヶ月後の驚きの結果

この仕組みを導入して3ヶ月。驚くべき変化がありました。

数値で見る成果

  • 無駄な支出:32%削減
  • 貯蓄率:15%→28%に改善
  • 家計管理にかける時間:週3時間→月15分

特に大きかったのは、コンビニでの無駄遣いが激減したこと。キャッシュレス決済にしたことで、すべての支出が可視化され、無意識の浪費がなくなりました。

予想外の副産物

さらに嬉しい誤算もありました。妻との「お金の話」が建設的になったのです。

以前は「また無駄遣いして!」という不毛な議論でしたが、今は「来月の教育費予算、少し増やそうか」という前向きな会話に変わりました。データがあることで、感情論ではなく事実に基づいた話ができるようになったのです。

よくある質問と私の回答

Q1. 現金払いが必要な時はどうする?

A. 月初に「現金予算」として一定額を引き出し、それ以上は使わないルールにしています。使った分は「現金支出」として一括計上。細かい内訳は気にしません。

Q2. 家族に協力してもらうコツは?

A. 最初は自分だけで始めることです。成果が出てから家族に共有すると、自然と協力してくれるようになります。我が家では、妻も今では積極的にキャッシュレス決済を使ってくれています。

Q3. どのアプリがおすすめ?

A. 正直、どのアプリでも構いません。重要なのは**「記録」ではなく「仕組み化」**という目的を忘れないことです。

なぜ年収500万円でも貯金0円の人が3割もいるのか?でも解説しましたが、ツールよりも仕組みが大切なのです。

家計簿が続かない人のための!アプリで失敗しない5つの鉄則

実践してみた結果、家計簿アプリで成功するための鉄則が見えてきました:

  1. 完璧を求めない:80%の精度で十分
  2. 分類は最小限に:多くても5カテゴリまで
  3. 現金は極力使わない:キャッシュレス決済で自動化
  4. 確認は月1回:毎日見る必要はない
  5. 目的を明確に:記録ではなく改善のため

まとめ:テクノロジーは「仕組み」のサポート役

林總氏の『正しい家計管理』を読んで最も印象的だったのは、この言葉です。

「管理とは、管理しないで済む仕組みを作ること」

家計簿アプリは素晴らしいツールです。しかし、それは「仕組み」があってこそ活きるもの。アプリに振り回されるのではなく、アプリを仕組みの一部として活用することが、真の家計管理への近道なのです。

実践してみた結果、我が家の家計は劇的に改善しました。そして何より、お金のストレスから解放され、家族との時間を心から楽しめるようになりました。

もしあなたも家計簿アプリで挫折した経験があるなら、ぜひ『正しい家計管理』の考え方を取り入れてみてください。きっと、新しい可能性が見えてくるはずです。

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佐々木 健太

元外資系コンサルタントから転身したライター。経済学の知識を活かしながら、健康・お金・人間関係の最適化を追求。エビデンスベースの実践的な知識発信を心がける。

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