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『ペンギンとセルフケア』先行レビュー|新年度の疲れに効く111の小さな習慣

『ペンギンとセルフケア』先行レビュー|新年度の疲れに効く111の小さな習慣

4月って、明るい季節のはずなのに、地味に疲れます。

新しい予定、増える連絡、なんとなく張っている気持ち。大きく落ち込んでいるわけじゃないのに、少しずつ回復が追いつかなくなる感じ、ありますよね。

そういう時期に必要なのは、気合いを入れ直す本より、「今日はこれでいいかも」と肩の力を抜ける本かもしれません。

『ペンギンとセルフケア 自分を整える111の方法』は、まさにそのタイプの一冊です。2026年4月3日現在、すみれ書房の公式ページでは発売日が2026年5月7日、Amazon商品情報では2026年5月8日予定と表示されている未刊行本なので、この記事は公開情報をもとにした先行レビューとして書いています。

『ペンギンとセルフケア』先行レビューの前提

この本の著者は、Suicaのペンギンやチーバくんのキャラクターデザインでも知られる坂崎千春さん。すみれ書房の公式ページによると、本書は「セルフケアが上手なペンギン」の111の行動を紹介する本です。

ここでいいなと思ったのは、セルフケアを立派な習慣にしていないことでした。

  • お風呂にゆっくり入る
  • ドラッグストアで買い物する
  • パフェを食べに行く
  • バッグを新調する
  • スマホを置いて出かける
  • 群れから離れる
  • 「いやです」と言う練習をする
  • 逃げる

こういう行動の並びを見るだけで、本書が「理想的な自分」へ追い込む本ではなく、「しんどい時に自分を守る」本だとわかります。

『ペンギンとセルフケア』の魅力|セルフケアのハードルがとにかく低い

セルフケア本って、意外と読む側に体力を要求することがあります。

朝のルーティンを整える、食事を見直す、運動を習慣化する、感情を記録する。もちろん全部大事です。でも疲れている時って、その正しさがそのまま重さになるんですよね。

本書はそこをうまく外してきます。

やることが小さい。しかも、日常にすでにある行動が多い。だから「今すぐ全部変えよう」ではなく、「ひとつくらい真似してみようかな」になりやすい。この入りやすさが、すごく今っぽいセルフケアだと思いました。

新年度の疲れって、はっきり壊れる前の “薄い消耗” であることが多いです。だから本格的な対処より、先に小さく緩めるほうが合う。本書はそのタイミングにかなりちょうどいい本になりそうです。

『ペンギンとセルフケア』は「読むこと自体が休息」になりそう

すみれ書房の紹介では、本書には坂崎千春さんのペンギンイラストが130点収録されるとあります。

ここはかなり大きいです。

セルフケア本でありながら、画集としても楽しめる。つまり実用書と鑑賞の中間にある本なんですよね。やる気がある日は行動のヒントとして読めるし、疲れている日はただページをめくるだけでも成立する。その両方がある本は強いです。

しかも出版社コメントによると、この企画は「絵が先」にあったとのこと。ペンギンたちのユーモラスさ、かわいさ、素直さ、のんびりした雰囲気、時々見せる冷静な表情。そこに共通して見えた「やさしさ」からセルフケアというテーマが立ち上がったそうです。

この順番がいいんですよね。テーマのために絵を添えたのではなく、絵に合うテーマを見つけた本だから、説教っぽくなりにくい。

『ペンギンとセルフケア』が新年度に合う理由

4月は、「ちゃんとしなきゃ」が増える時期です。

新しい部署、新しい人間関係、新学期、新生活。全部が悪いわけではないけれど、環境が変わるだけで人はかなり消耗します。なのに周りからは前向きに見えやすいから、自分でも疲れに気づきにくい。

そういう時期に本書のような本が効くのは、セルフケアを反省ではなく行動に戻してくれるからだと思います。

  • 群れから離れる
  • 逃げる
  • 「いやです」と言う練習をする

このあたりの提案は特に大事です。休息やご褒美だけでなく、距離を取ること、断ることまでセルフケアに入っている。ここが、ただかわいいだけの本で終わらなそうなポイントでした。

『ペンギンとセルフケア』が向いている人

  • 新年度でじわじわ疲れている人
  • 重たい自己啓発本を読む気力はない人
  • 小さく始められるセルフケアを探している人
  • 坂崎千春さんのペンギンやイラストが好きな人

『ペンギンとセルフケア』まとめ

『ペンギンとセルフケア』は、何かを頑張る本というより、自分を少し雑に扱っていたことに気づかせてくれる本になりそうです。

111の行動も、130点のイラストも、どちらも「正しい生活」へ寄せるためではなく、気持ちをひと呼吸分ゆるめるためにある。そこがすごくいい。

新年度の疲れって、後回しにすると長引きます。だからこそ、いきなり大きく立て直す前に、まず小さく整える。その入口として、この本はかなり手に取りやすい一冊です。

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森田 美優

出版社勤務を経てフリーライターに。小説からビジネス書、漫画まで幅広く読む雑食系読書家。Z世代の視点から現代的な読書の楽しみ方を発信。

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