在宅勤務ストレスフリーを実現!『最高の体調』で学ぶ進化医学が導く5つの解決法

在宅勤務ストレスフリーを実現!『最高の体調』で学ぶ進化医学が導く5つの解決法

リクルートワークス研究所の2023年調査によると、在宅勤務者の58%が何らかのストレスを感じています。

さらに衝撃的なのは、筑波大学の研究チームが発表した結果。在宅勤務者の歩数は通勤者と比べて平均3,000歩も少なく、運動不足による抑うつリスクが1.5倍に上昇するというのです。

私も38歳、5歳の長女と2歳の長男を育てながら在宅勤務を続けて3年。 正直に告白すると、ストレスで体調を崩しかけていました。

朝起きても疲れが取れない。 昼過ぎには集中力が切れる。 夕方にはイライラが止まらない。

健康診断の結果も悪化し、このままではマズいと焦っていた時、ある本に出会いました。

最高の体調 進化医学のアプローチで、過去最高のコンディションを実現する方法

600以上の科学論文を基に、進化医学の視点から現代人の不調を解明。在宅勤務のストレスを根本から解決する実践的メソッドを提供

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進化医学が明かした「在宅勤務ストレス」の正体

1日4,000歩では人類として異常事態

『最高の体調』の著者・鈴木祐氏は、600以上の科学論文を分析してある結論に達しました。

「現代人の不調の多くは『文明病』である」

特に衝撃を受けたのは、狩猟採集民と現代人の運動量の差です。

「狩猟採集民の運動量は、1日あたり12,000~16,000歩。現代人の平均は4,000歩」(P.128)

さらに在宅勤務となると、この数値はもっと下がります。 厚生労働省の「健康づくりのための身体活動・運動ガイド2023」では、1日8,000歩以上で死亡リスクが有意に低下するとされていますが、在宅勤務者の多くはこの基準を大きく下回っているのです。

ストレスの本質は「炎症」と「不安」

本書で最も目から鱗だったのは、ストレスを「炎症」と「不安」の2つの軸で捉える視点です。

慢性炎症の原因

  • 運動不足
  • 加工食品の摂りすぎ
  • 睡眠不足
  • 孤独

不安の増幅要因

  • 未来への過度な心配
  • 他人との比較
  • 情報過多
  • 自然との断絶

在宅勤務は、これらの要因をすべて悪化させる環境だったのです。

実践!進化医学的ストレス解消法5選

1. マイクロブレイク:25分ごとに2分の「狩猟採集民タイム」

ポモドーロ・テクニックの研究でも証明されている通り、短い休憩は生産性を向上させます。

私が実践しているのは「狩猟採集民タイム」です。

具体的な方法

  1. スマホのタイマーを25分にセット
  2. アラームが鳴ったら立ち上がる
  3. 2分間、以下のいずれかを実行
    • 窓の外を眺める(遠くを見る)
    • 軽くスクワット10回
    • 深呼吸しながら部屋を歩く

効果測定の結果

  • 1日の集中時間:4時間→6時間(50%向上)
  • 夕方の疲労感:10段階で8→4に改善
  • 首・肩の痛み:ほぼ消失

2. グリーンエクササイズ:昼休み15分の「自然浴」

「自然の中で過ごす時間が週120分を超えると、メンタルヘルスが大幅に改善する」(P.189)

イギリスのエクセター大学の研究でも、週2時間の自然との接触で幸福感が向上することが証明されています。

私の実践スケジュール

  • 月〜金:昼休み15分の近所散歩
  • 土日:家族で1時間の公園タイム

合計すると週155分。見事に基準をクリアしています。

ポイント

  • スマホは持たない(デジタルデトックス)
  • 五感を使って自然を感じる
  • 子供と一緒なら一石二鳥

3. スタンディングデスク:1時間に1回の「立ち仕事」

スタンフォード大学の研究によると、立って仕事をすることで認知機能が向上し、腰痛リスクが減少します。

導入コスト

  • 昇降デスク:3万円〜
  • デスクコンバーター:1万円〜
  • 段ボール箱で自作:0円(私はここから始めました)

実践ルール

  • 1時間座ったら15分立つ
  • 電話会議は必ず立って参加
  • 資料読みは立ち姿勢で

4. バイオフィリックデザイン:観葉植物で「自然を部屋に」

NASAの研究でも証明された観葉植物の空気清浄効果。 さらに視覚的な癒し効果も期待できます。

我が家の配置

  • デスク横:ポトス(育てやすさNo.1)
  • 窓際:サンスベリア(空気清浄効果大)
  • 棚の上:多肉植物(水やり頻度少)

効果

  • 目の疲れ:30%軽減(体感)
  • 空気の質:明らかに改善
  • 子供の情操教育:プラスα効果

5. デジタルサンセット:就業後は「原始人モード」

本書で提唱される「デジタルサンセット」は、日没後にデジタル機器を使わない習慣です。

我が家のルール

  • 18:30:仕事用PCをシャットダウン
  • 19:00:スマホを寝室の充電器へ
  • 19:00-21:00:家族との「アナログタイム」

導入後の変化

  • 睡眠の質:劇的に改善(Fitbitで計測)
  • 家族との会話:2倍に増加
  • 子供の寝つき:30分→15分に短縮

データが証明する「ストレスフリー」の効果

3ヶ月実践後の健康診断結果

実践前後で比較すると:

  • 体重:72kg→68kg(-4kg)
  • 血圧:135/85→120/75(正常値へ)
  • 中性脂肪:180→120(基準値内へ)
  • ストレスチェック:高ストレス→低ストレス

数値だけでなく、体感的にも明らかに改善しました。

生産性の変化

外資系コンサル時代に学んだ「測定できるものは改善できる」の原則に従い、以下を計測:

  • 深い集中時間:1日3時間→5時間(67%向上)
  • タスク完了率:60%→85%(25ポイント向上)
  • 残業時間:月40時間→月10時間(75%削減)

エビデンスによれば、運動による認知機能向上効果はBMJのメタ分析でも実証されています。

在宅勤務の家族ストレスについては、『リモートチームでうまくいく』で学ぶ家族をチームにする3つの戦略でも詳しく解説しています。今回は個人の健康と生産性に焦点を当てた方法をご紹介しました。

今日から始める「在宅勤務ストレスフリー」3ステップ

ステップ1:現状把握(今すぐ)

  • スマホの歩数計で1日の歩数をチェック
  • ストレスレベルを10段階で自己評価
  • 最も辛い時間帯を特定

ステップ2:最小限から開始(明日から)

  • マイクロブレイクを1日3回から
  • 昼休みに5分だけ外に出る
  • 観葉植物を1つ買う

ストレス解消の科学的なアプローチについてさらに詳しく知りたい方は、『超ストレス解消法』で学ぶ100の科学的メソッドもぜひ参考にしてください。

ステップ3:習慣化(1週間後)

  • タイマーをセットして継続
  • 歩数と体調を記録
  • 効果を実感したら徐々に拡大

在宅勤務は「進化」のチャンス

『最高の体調』を読んで気づいたのは、在宅勤務のストレスは「現代文明の縮図」だということ。

しかし同時に、在宅勤務だからこそ、自分のペースで健康的な習慣を作れるチャンスでもあります。

通勤がない分、運動する時間は作れる。 会社にいない分、自然と触れ合える。 自宅だからこそ、理想の環境を作れる。

実践してみた結果、ストレスが激減しただけでなく、人生の質そのものが向上しました。

2児の父として、健康で生産的に働けることの価値を実感しています。 子供たちにも、疲れてイライラしている父親ではなく、元気で優しい父親でいられる。

これこそが、本当の意味での「ワークライフバランス」だと思うのです。

まずは今日、25分のタイマーをセットすることから始めてみませんか?

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佐々木 健太の写真

佐々木 健太

元外資系コンサルタントから転身したライター。経済学の知識を活かしながら、健康・お金・人間関係の最適化を追求。エビデンスベースの実践的な知識発信を心がける。

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