英語多読本で劇的に伸びる!無料&小学生から始められる15週間実証メソッド

韓国の大学で行われた15週間の実証実験が、英語教育界に衝撃を与えました。
Reading Research Quarterly誌に掲載されたSuk(2017)の研究によると、多読プログラムに参加した171名の学生は、読解力、読書速度、語彙習得のすべてにおいて、従来の授業を受けた学生を大幅に上回ったのです。しかも、週わずか30分の多読時間を追加しただけで。
実は私も、5歳になる長男の英語教育に頭を悩ませていた一人です。文部科学省のデータによれば、小学生の91.5%が「英語が使えるようになりたい」と望んでいるのに、多くの子どもたちが英語嫌いになってしまう。この矛盾を解決する鍵が、まさに「多読」にありました。
今回ご紹介する『英語多読完全ブックガイド[改訂第4版]』は、約14,000冊の洋書データを収録した、日本で唯一の多読専門ガイドブックです。私が実践して感じた驚きの効果と、無料で始められる具体的な方法をお伝えします。
約14,000冊の洋書データを収録。読みやすさレベル(YL)による体系的な本選びで、挫折しない多読学習を実現する日本唯一の完全ガイド。
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Amazonで見る英語多読3原則が子どもの脳を変える理由
『英語多読完全ブックガイド』の著者である古川昭夫氏が提唱する「多読3原則」は、実にシンプルです。「辞書は使わない」「わからないところは飛ばす」「つまらなくなったらやめる」。一見すると、これまでの英語学習の常識を覆すような原則ですが、実は脳科学的に理にかなっているんです。
言語学者Stephen KrashenのInput Hypothesisによると、私たちが言語を習得する過程は「学習」ではなく「獲得」であり、理解可能なインプット(i+1)を大量に浴びることで自然に身につくといいます。つまり、辞書を引いて立ち止まるよりも、80-90%理解できる本を大量に読む方が、はるかに効果的なのです。
実際、文部科学省の最新調査では、小学生の76%が「英語の学習が好き」と答えています。しかし、中学・高校と進むにつれて、その数字は急激に下がってしまう。文法や単語の暗記に追われ、英語を「勉強」として捉えてしまうからです。多読はこの問題を根本から解決します。
月額900円で900タイトル読み放題!Oxford Reading Clubの衝撃
私が最初に驚いたのは、質の高い英語教材へのアクセスがこれほど簡単になっていることでした。
Oxford Reading Club(ORC)なら、月額わずか900円で900タイトルが読み放題。これには、イギリスの小学校80%以上で教科書として使われているOxford Reading Tree(ORT)も含まれています。しかも、音声付きで、発音チェック機能まで搭載されているんです。
我が家では、長男と一緒に毎晩15分、ORTのステージ1から読み始めました。1冊あたり20語程度の超簡単な絵本ですが、キッパーとその家族の物語は子どもの心をしっかり掴みます。3ヶ月後には、長男が自分から「今日もキッパー読む!」と言うようになりました。
さらに嬉しいことに、完全無料で始める方法もあります。Oxford Owlなら、約200冊のORT絵本が無料で読めます(要登録)。また、アフリカを舞台にした絵本を提供するBook Dashは、100冊すべてが永久無料です。
15週間で証明された驚きの3つの効果
韓国での実証実験の結果は、私たち親にとって非常に励みになります。
週100分の従来型授業に、たった30分の多読時間を加えただけで、15週間後には読解力、読書速度、語彙習得のすべてで有意な差が生まれました。特に印象的だったのは、参加者たちが「読書と執筆の楽しさ」を実感したという点です。認知的効果だけでなく、情緒的な効果も確認されたのです。
私自身も実践して感じた効果は3つあります。第一に、長男の英語に対する抵抗感が完全に消えました。第二に、私が教えていない表現を自然に口にするようになりました。そして第三に、親子の読書時間が貴重なコミュニケーションタイムになったことです。
昨日公開した『英語学習本おすすめ10選』の記事でも触れましたが、インプット量が英語習得の鍵となります。多読はまさに、良質なインプットを大量に確保する最適な方法なのです。
今すぐ始められる!年齢別・レベル別実践ガイド
『英語多読完全ブックガイド』の最大の特徴は、日本人学習者向けの「読みやすさレベル(YL)」を0.0から9.9まで設定していることです。これにより、誰もが自分に最適な本を選べるようになりました。
小学生(英語学習1年未満)の始め方
まずはYL 0.0-0.5の絵本から始めましょう。Oxford Reading TreeのStage 1-3、またはPenguin Young ReadersのEasystartがおすすめです。1日1冊(約5分)から始めて、慣れてきたら2-3冊に増やします。音声を聴きながら読むことで、自然な発音も身につきます。
中学生・英語学習経験者の進め方
YL 1.0-2.0のGraded Readersに挑戦しましょう。Cambridge English ReadersやMacmillan Readersには、現代的なストーリーが豊富です。週に3-5冊を目標に、好きなジャンルから選んでください。私の経験では、ミステリーや冒険ものが特に人気です。
大人の多読再入門
実は大人の方が、多読の効果を早く実感できます。ビジネス書の原書やTEDの書籍版など、興味のある分野から始められるからです。YL 2.0-3.0から始めて、慣れてきたらペーパーバックに挑戦してみてください。
プロが明かす挫折しない5つの鉄則
年間200冊以上の本を読む私が、多読で最も重要だと感じるのは「継続」です。そのための5つの鉄則をお伝えします。
第一に、今の英語力より1-2レベル低い本から始めること。プライドは捨てて、簡単すぎるくらいがちょうど良いんです。第二に、100ページ以下の薄い本を選ぶこと。読み切る達成感が、次の本への意欲につながります。
第三に、シリーズものを活用すること。同じキャラクターや世界観なら、語彙や表現パターンが重複するため、読みやすさが格段に上がります。第四に、音声付き教材を優先すること。聴きながら読むことで、読書速度が自然に上がります。
そして第五に、記録をつけること。読んだ本のタイトル、語数、感想を簡単にメモするだけで、自分の成長が可視化されます。私は専用のノートを作り、長男と一緒に「今月は何冊読んだね」と振り返る時間を作っています。
データが証明する長期的効果の衝撃
Elley(1991)のBook Flood Studiesは、12-36ヶ月という長期実験で、多読の圧倒的な効果を実証しました。数百人から数千人規模の実験で、言語使用能力、言語知識、学業成績すべてが著しく向上したのです。
さらに興味深いのは、Laufer(1989)の研究が示す「95%ルール」です。テキストの95%以上の単語を知っていれば、文脈から未知語の意味を推測でき、自然に語彙が増えていくというのです。これが、辞書を使わない多読3原則の科学的根拠となっています。
また、最新の研究では「Narrow Reading」という概念も注目されています。同じ作家や同じテーマの本を集中的に読むことで、より効率的に言語パターンを習得できるという考え方です。実際、私も長男にはORTシリーズを徹底的に読ませており、その効果を実感しています。
文部科学省は「第2期教育振興基本計画」で、中学卒業時に英検3級程度以上、高校卒業時に準2級程度以上の達成率を50%にすることを目標としています。多読を小学生から始めれば、この目標は決して高くありません。
まとめ:今日から始める多読習慣
英語多読は、科学的根拠に裏付けられた最強の英語学習法です。週30分の実践で、15週間後には明確な効果が現れます。
まずは無料のOxford OwlかBook Dashに登録してみてください。そして、お子さんと一緒に、または自分自身のために、1日1冊から始めてみませんか。『英語多読完全ブックガイド』があれば、14,000冊の中から最適な1冊が必ず見つかります。
私の長男は今、毎晩の英語絵本を楽しみにしています。「パパ、今日はどの本読む?」という言葉を聞くたび、多読を始めて本当に良かったと感じます。あなたも、この感動をぜひ体験してください。