40代健康本おすすめ5選!更年期のホルモンバランスを整える実証済みメソッド

「40代になってから、なんだか体調がすぐれない…」
妻がぽつりとつぶやいたその一言が、今回の記事を書くきっかけでした。
厚生労働省の調査によると、日本人女性の閉経年齢中央値は約50歳。つまり、40代は俗に「プレ更年期」と呼ばれる、大切な準備期間なのです。しかし驚くべきことに、更年期症状がある女性の約80%が医療機関を受診していないという現実があります。
37歳の私も、妻と一緒に更年期について学ぶ中で、これは女性だけの問題ではないことを痛感しました。パートナーとして、家族として、この大切な時期をどう支えていくか。その答えを探す中で出会った5冊の本が、私たち夫婦の人生を大きく変えてくれたのです。
更年期とホルモンバランスの真実
更年期というと「おばさん」というネガティブなイメージを持つ方もいるかもしれません。しかし、これは誤解です。
慶應義塾大学病院の報告によれば、エストロゲンは単なる生殖ホルモンではありません。自律神経の調整、肌・髪の潤い維持、血圧調整、コレステロール調整、骨形成促進など、女性の健康を総合的に支える「マスターホルモン」なのです。
このエストロゲンが40代から徐々に減少し始めることで、心身にさまざまな変調が現れます。ホットフラッシュ、不眠、イライラ、関節痛、記憶力の低下…。これらは「更年期障害」ではなく、「更年期の適応プロセス」と捉える方が建設的かもしれません。
40代から始める「閉経マネジメント」という新発想
産婦人科医・吉形玲美先生が提唱する「閉経マネジメント」の実践書。40代から準備することで、更年期を快適に過ごすための具体的方法を解説。
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Amazonで見る今回、最初にご紹介したいのが、吉形玲美医師の『40代から始めよう! 閉経マネジメント』です。
「閉経マネジメント」とは、自分の閉経時期を予測し、更年期症状で悩まなくて済むよう、生活習慣のさまざまな面でギアチェンジする取り組みのこと。この発想の転換が素晴らしいと感じました。
吉形医師は、女性の人生を「プレ更年期」「更年期」「ポスト更年期」の3つのステージに分け、それぞれに最適な対処法を提案しています。特に印象的だったのは、「女性ホルモンコントロール」と「骨密度管理」の2本柱アプローチです。
実際、妻はこの本を読んで、毎日の食事に大豆製品を意識的に取り入れるようになりました。豆腐、納豆、豆乳…。これらに含まれる大豆イソフラボンは、体内でエストロゲン様作用を示すことが多くの研究で証明されています。
いちばん親切な更年期の完全マニュアル
産婦人科専門医・高尾美穂先生による更年期の完全ガイド。医学的根拠に基づきながら、日常生活で実践しやすい方法を丁寧に解説。
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Amazonで見る次にご紹介するのは、高尾美穂医師の『いちばん親切な更年期の教科書』。タイトル通り、本当に「いちばん親切」な本でした。
高尾医師は産婦人科専門医でありながら、ヨガインストラクターという異色の経歴の持ち主。西洋医学と東洋的なアプローチを融合させた、バランスの取れた内容が特徴的です。
本書で特に有用だったのは、「更年期症状チェックリスト」です。妻と一緒にチェックしていくと、意外な症状も更年期と関連していることが判明。例えば、「朝起きた時の手のこわばり」も更年期症状の一つだったとは…。
また、HRT(ホルモン補充療法)についても、メリット・デメリットを公平に解説。国立病院機構の報告にもあるように、5年以内の使用であれば乳がんリスクの上昇はほとんどないことなど、最新のエビデンスが紹介されています。
リアルな体験と専門知識の融合
産婦人科医・対馬ルリ子先生と美容家・吉川千明さんの共著。130回以上の『女性ホルモン塾』の経験を基にした実践的アドバイスが満載。
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Amazonで見る対馬ルリ子医師と吉川千明さんの共著『「閉経」のホントがわかる本』は、医学的知識と実体験が見事に融合した一冊です。
お二人は2002年から「女性ホルモン塾」を開催し、延べ130回以上、多くの女性たちの悩みに寄り添ってきました。その経験から生まれた本書は、まさに「リアル」が詰まっています。
印象的だったのは、「更年期症状は人それぞれ」という当たり前の事実を、具体例を挙げて丁寧に説明している点。ホットフラッシュ、頭痛、動悸、めまい、関節痛、消化器症状、むくみ、皮膚トラブル、睡眠障害、うつ、イライラ、記憶力低下…。これらすべてが更年期と関連している可能性があるのです。
私自身、この本を読んで妻の不調をより理解できるようになりました。「今日はイライラしているな」と感じても、それがホルモンバランスの影響かもしれないと思えば、違った対応ができます。
運動で更年期を乗り切る「ついでヨガ」
日常生活の中で無理なくできる『ついでヨガ』で更年期症状を改善。自律神経調整、代謝アップ、骨盤底筋強化まで、50代女性に必要な要素を網羅。
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Amazonで見る深堀真由美さんの『50歳からのついでヨガ』は、運動が苦手な人でも実践できる画期的な内容でした。
「ついでヨガ」とは、日常生活の中で「ついでに」できるヨガのこと。朝起きた時、テレビを見ながら、料理をしながら…。特別な時間を作らなくても、更年期症状の改善に効果的な運動ができるのです。
BMJに掲載されたメタ分析によると、ヨガは更年期症状の改善、特に心理的症状の軽減に有効であることが証明されています。本書のアプローチは、この科学的根拠を日常生活に落とし込んだ実践的なものです。
妻は特に「骨盤底筋エクササイズ」を気に入っており、尿もれ予防にもなると喜んでいます。実際、更年期以降の女性の約40%が尿もれを経験するという統計もあり、早めの対策が重要なのです。
東洋医学からのアプローチ
最後にご紹介したいのは、東洋医学の視点から更年期を捉えた本です。木村容子医師の『女50歳からの「変調」を感じたら読む本』は、漢方医学のアプローチで更年期後の健康管理を解説しています。
西洋医学では「エストロゲンの減少」として捉える更年期を、東洋医学では「腎虚(じんきょ)」や「血虚(けっきょ)」として理解します。この視点の違いが、新たな対処法を生み出すのです。
例えば、「当帰芍薬散(とうきしゃくやくさん)」「加味逍遙散(かみしょうようさん)」「桂枝茯苓丸(けいしぶくりょうがん)」といった漢方薬は、更年期症状の改善に広く使われています。これらは体質に応じて使い分ける必要があり、専門医の診断が大切です。
食養生についても、「黒い食材(黒ゴマ、黒豆、ひじきなど)は腎を補う」「赤い食材(クコの実、なつめ、トマトなど)は血を補う」といった考え方は、日常生活に取り入れやすく実践的でした。
実践してわかった3つの重要ポイント
これらの本を読み、妻と一緒に実践してわかったことが3つあります。
1. 早めの準備が肝心
40代から始める「プレ更年期対策」は、50代の更年期を大きく左右します。骨密度測定、ホルモン値チェック、生活習慣の見直し…。早めの準備が、後の人生の質を決めるのです。
2. パートナーの理解が不可欠
更年期は女性だけの問題ではありません。パートナーが理解し、支えることで、症状は大きく改善します。男性も本を読んで知識を得ることが大切です。
3. 個人差を受け入れる
更年期症状は十人十色。他人と比較せず、自分に合った対処法を見つけることが重要です。医療機関の活用も躊躇しないでください。
過去記事との関連性
当サイトでは、40代女性の健康に関する記事を複数掲載しています。
美容面からのアプローチについては、『40代女性ダイエット本おすすめ5選!代謝が落ちても確実に痩せる最強メソッド』で詳しく解説しています。更年期の体重増加に悩む方には特に参考になるでしょう。
また、睡眠の質が気になる方は、『ホルモンバランスと睡眠の真実!生理前の不眠に悩む28歳が激変した3つの習慣』もご覧ください。睡眠とホルモンの関係について、科学的根拠を基に解説しています。
まとめ:40代は人生の転換点
40代からの健康管理は、単なる老化対策ではありません。人生100年時代において、後半生をどう生きるかを決める重要な転換点なのです。
今回ご紹介した5冊の本は、それぞれ異なるアプローチで更年期とホルモンバランスの問題に向き合っています。医学的アプローチ、実践的メソッド、運動療法、東洋医学…。自分に合った方法を見つけ、組み合わせることで、更年期を「更に年を重ねる期」から「更に輝く期」へと変えることができるはずです。
最後に、論文では証明できない大切なことをお伝えします。妻と一緒にこれらの本を読み、話し合い、実践する中で、夫婦の絆が深まりました。更年期という人生の節目を、家族で乗り越えていく。それこそが、最も効果的な「更年期対策」なのかもしれません。