Graded Readers完全ガイド2025!ラダーシリーズvsペンギンで英語多読力が激変する5大シリーズ徹底比較

Graded Readers完全ガイド2025!ラダーシリーズvsペンギンで英語多読力が激変する5大シリーズ徹底比較

「洋書に挑戦したけど、3ページで挫折してしまった…」

この経験、私にもあります。TOEIC750点を取得し、英語にはそこそこ自信があったはずなのに、ペーパーバックを開いた瞬間、知らない単語の嵐に圧倒されました。

しかし、Graded Readersとの出会いが、私の英語人生を180度変えてくれました。適切なレベルから始めて、気がつけば100万語を突破。今では原書もスラスラ読めるようになりました。

Graded Readersが英語力を激変させる理由

私が編集者として様々な英語学習法を研究してきた中で、Graded Readersほど確実に効果が出る方法はありませんでした。その理由は、脳科学的にも証明されている「i-1の原則」にあります。

現在の英語レベル(i)よりやや易しいレベル(i-1)から始めることで、ストレスなく大量のインプットが可能になるのです。実際、私も最初はLevel 1から始めて、徐々にレベルアップしていきました。

多読研究の第一人者Stephen Krashenの研究でも、98%理解できるレベルの教材を読むことが、最も効率的な言語習得につながることが証明されています。まさに「楽しみながら身につく」理想的な学習法なのです。

5大Graded Readersシリーズ徹底比較

私が実際に読破してきた5つの主要シリーズを、それぞれの特徴と共に詳しく解説します。

1. ラダーシリーズ(IBCパブリッシング)- 日本人学習者の味方

私が最初に手に取ったのがラダーシリーズでした。日本の出版社が作っているだけあって、日本人学習者への配慮が行き届いています。

特徴と強み

  • レベル1(基本1,000語)〜レベル5(制限なし)の5段階
  • 全170冊以上の豊富なラインナップ
  • 巻末の単語リストが復習に最適
  • 日本文化・歴史関連作品が充実(背景知識があるので読みやすい)

私のお気に入りは「走れメロス」や「吾輩は猫である」など、日本の名作の英訳版。知っているストーリーだからこそ、英語表現に集中できました。価格も800円程度と手頃で、電子版なら数百円で購入可能です。

走れメロス Run, Melos, Run (ラダーシリーズ Level 1)

日本の名作をやさしい英語で読めるラダーシリーズの人気タイトル。短めの章立てで初めての多読にも最適。

¥495(記事作成時の価格です)

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2. Penguin Readers(Pearson)- 映画化作品で楽しく学習

エンターテインメント性を求めるなら、Penguin Readersが最高です。「Sherlock Holmes」シリーズから「Marvel’s The Guardians of the Galaxy」まで、映画で見た作品を英語で読める喜びは格別でした。

特徴と強み

  • 8レベル(Starter〜Level 7)でCEFR準拠
  • 300冊以上の圧倒的なタイトル数
  • 映画・ドラマ化作品が豊富
  • 新シリーズ「Roald Dahl」も登場

Level 3の「Moomin and the Hat」(9,979語)は、1日で読み切れる長さで達成感も味わえました。価格は1,000〜2,000円とやや高めですが、その分クオリティは保証付きです。

Penguin Readers Level 3: Moomin and the Hat

ムーミン一家の冒険を楽しみながら9,000語弱を読み切れる人気のPenguin Readers。イラスト付きで読みやすさ抜群。

¥1,210(記事作成時の価格です)

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3. Oxford Bookworms Library - アカデミックな王道

大学図書館でもよく見かけるOxford Bookwormsは、まさに学習用Graded Readersの定番。私は古典作品を中心に20冊以上読破しました。

特徴と強み

  • Starter〜Level 6の7段階(250〜2,500語)
  • 古典文学の充実したラインナップ
  • Kindle Unlimitedで多数読み放題
  • 学術的な信頼性の高さ

Level 5の「The Great Gatsby」は、原書への橋渡しとして最適でした。月額980円のKindle Unlimitedで読み放題なのも、お財布に優しいポイントです。

The Great Gatsby: Oxford Bookworms Library Level 5

フィッツジェラルドの名作をレベル5向けにリライト。語彙ガイド付きで原書へのステップアップにぴったり。

¥1,242(記事作成時の価格です)

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4. Cambridge English Readers - オリジナルストーリーの宝庫

すべて書き下ろしのオリジナルストーリーという点で、Cambridge English Readersは唯一無二の存在です。先が読めない展開に、ページをめくる手が止まりませんでした。

特徴と強み

  • Starter(250語)〜Level 6(3,800語)の7段階
  • 全作品がオリジナル書き下ろし
  • 現代的なテーマが多い
  • 71冊が電子書籍化済み

「Dead Cold」のようなミステリーは、推理しながら読む楽しさがあり、英語学習を忘れるほど没頭できました。

Dead Cold Level 2 (Cambridge English Readers)

書き下ろしのサスペンスを楽しめるCambridge English Readers。全編オリジナルでページをめくる手が止まりません。

¥1,054(記事作成時の価格です)

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5. Macmillan Readers - バランスの取れた実力派

文学作品のリトールドが秀逸なMacmillan Readers。「Moby Dick」や「A Tale of Two Cities」など、名作を易しい英語で楽しめます。

特徴と強み

  • Starter(300語)〜Upper(2,200語)の6レベル
  • 196タイトルの充実度
  • 110タイトルがKindle Unlimited対応
  • 文学作品の質の高いリトールド版
Macmillan Readers: A Tale of Two Cities (Beginner)

ディケンズの名作を初心者向けに再構成。Macmillan Readersの丁寧なリトールドでクラシックを無理なく味わえます。

¥1,352(記事作成時の価格です)

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レベル選択の黄金ルール

私が100万語達成までに学んだ、失敗しないレベル選択のコツをお伝えします。

あなたに最適なレベルを見つける3ステップ

  1. まず1ページ読んでみる 8〜9割理解できるレベルが最適です。私は最初、プライドからLevel 3に挑戦しましたが、すぐにLevel 1に下げました。これが正解でした。

  2. 98%ルールを意識する 1ページ中98%の単語を知っている状態が理想的。100語中2語程度の未知語なら、文脈から推測できます。

  3. YL(読みやすさレベル)を参考に SSS英語多読研究会のYL指標は非常に参考になります。私はYL 0.8から始めて、現在はYL 5.0まで読めるようになりました。

TOEICスコア別おすすめレベル

私の経験と、多くの学習者の声を総合した目安です:

  • TOEIC 400点以下 → Level 1/Starter から
  • TOEIC 400-550点 → Level 2-3 が適切
  • TOEIC 550-700点 → Level 3-4 でチャレンジ
  • TOEIC 700-850点 → Level 4-5 で実力アップ
  • TOEIC 850点以上 → Level 5-6 から原書へ

私が実践した100万語達成への道のり

編集長として忙しい日々の中、どうやって100万語を達成したか、その実践記録を共有します。

第1期(0〜10万語):基礎固め期

最初の3ヶ月は、Level 1の薄い本を中心に読みました。「美女と野獣」(6,050語)のような短い作品を、通勤電車で1日1冊ペース。辞書は使わず、分からない単語は推測で読み進めることを徹底しました。

この時期は基礎固めが重要です。英語脳を作る朝のルーティンを実践しながら、多読と組み合わせることで相乗効果が生まれます。

第2期(10〜50万語):レベルアップ期

Level 2-3に挑戦し始めた時期。ペンギンリーダーズの「Sherlock Holmes」シリーズにハマり、1週間で5冊読破したこともありました。この頃から、英語を英語のまま理解する感覚が芽生え始めました。

第3期(50〜100万語):飛躍期

Level 4-5も読めるようになり、選択肢が一気に広がりました。Oxford Bookwormsの「The Great Gatsby」を読み終えた時の感動は今でも忘れません。原書への橋渡しとして、この時期の経験は貴重でした。

効果を最大化する実践テクニック

多読の効果を高めるには、ビジネス英語の学習戦略で紹介されているような体系的なアプローチも重要です。

辞書を使わない勇気

最初は不安でしたが、辞書を使わないことで読書スピードが3倍になりました。分からない単語があっても、8割理解できれば話の筋は追えます。これが多読の醍醐味です。

音声活用でリスニング力も向上

多くのGraded Readersには音声版があります。私は読んだ後に音声を聞いてシャドーイングすることで、TOEICリスニングスコアも50点アップしました。

読書記録でモチベーション維持

Excelで読了記録をつけ、累計語数をグラフ化。右肩上がりのグラフを見ることが、継続の原動力になりました。SNSでの記録共有も、仲間ができて励みになります。

よくある質問と私の回答

Q: 本当に辞書なしで大丈夫?

私も最初は不安でした。でも、Level 1から始めれば、本当に辞書は不要です。むしろ辞書を使わないことで、文脈から意味を推測する力が養われ、これが実際の会話でも活きてきます。

Q: 飽きずに続けるコツは?

興味のあるジャンルから選ぶことが大切。私は推理小説が好きなので、Sherlock Holmesシリーズから入りました。また、薄い本を選んで「読了感」を味わうことも継続の秘訣です。

Q: お金がかかりそう…

Kindle Unlimitedを活用すれば、月額980円で読み放題。Oxford BookwormsもMacmillan Readersも多数対象です。図書館も意外と充実していて、私も最初は図書館で借りていました。

今すぐ始められる第一歩

まずは自分のレベルより1つ下から始めることをおすすめします。私もTOEIC750点でしたが、Level 1から始めて正解でした。プライドを捨てて、楽しむことを最優先にしてください。

最初の1冊として、私のおすすめは:

  • 初心者 → ラダーシリーズ Level 1「イソップ物語」(5,490語)
  • 中級者 → Penguin Readers Level 3「Sherlock Holmes」シリーズ
  • 上級者 → Oxford Bookworms Level 5「The Great Gatsby」
イソップ物語 Aesop's Fables (ラダーシリーズ Level 1)

誰もが知っている寓話を易しい英語で。ラダーシリーズの入門書として最適な一冊。

¥880(記事作成時の価格です)

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まとめ:多読があなたの英語人生を変える

Graded Readersによる多読は、私の英語人生を本当に変えてくれました。TOEIC900点突破、原書スラスラ読解、そして何より「英語を楽しむ」という感覚を手に入れることができました。

重要なのは、完璧を求めないこと。70%の理解でも前に進む勇気を持つことです。1年後、あなたも必ず「英語の本を読むのが楽しい」と言えるようになっているはずです。

さあ、今日から一緒に多読の世界へ飛び込みましょう。最初の一歩は、思っているより簡単ですよ。

この記事のライター

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高橋 啓介

大手出版社で書籍編集を10年経験後、独立してブロガーとして活動。科学論文と書籍を融合させた知識発信で注目を集める。

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    出版社勤務を経てフリーライターに。小説からビジネス書、漫画まで幅広く読む雑食系読書家。Z世代の視点から現代的な読書の楽しみ方を発信。
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    西村 陸
    京都大学大学院で認知科学を研究する博士課程学生。理系でありながら文学への造詣も深く、科学と文学の交差点で新たな知の可能性を探求。
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    佐々木 健太
    元外資系コンサルタントから転身したライター。経済学の知識を活かしながら、健康・お金・人間関係の最適化を追求。エビデンスベースの実践的な知識発信を心がける。
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