コロケーション本おすすめ!ネイティブの語感を身につける最強5冊

「文法は完璧なはずなのに、ネイティブから『その英語、ちょっと変です』と言われた」
TOEIC 800点を超え、文法書も何冊も読破したのに、いざ話すと「不自然な英語」になってしまう。私も外資系企業とのやり取りで、何度もこの壁にぶつかってきました。
その原因は「コロケーション」の知識不足にあったのです。
コロケーションとは、単語と単語の自然な組み合わせのこと。例えば、「strong coffee」(濃いコーヒー)は自然ですが、「powerful coffee」と言うとネイティブは違和感を覚えます。文法的には間違っていないのに、です。
実は、第二言語習得研究では、コロケーションの誤りは文法ミス以上に悪印象を与える可能性があることが実証されています。逆に言えば、コロケーションをマスターすれば、あなたの英語は一気にネイティブレベルに近づくということ。
今回は、年間200冊以上の書籍を読み、特に英語学習書の研究に注力してきた私が、コロケーション習得に最適な5冊を厳選しました。それぞれの特徴と効果的な使い方まで、徹底的に解説していきます。
なぜコロケーションが重要なのか?3つの理由
1. 文法よりも「自然さ」を左右する
私が出版社時代、海外の著者とメールでやり取りしていたときのことです。文法チェッカーでは問題なかったメールが、ネイティブの同僚から「言いたいことは分かるけど、英語として不自然」と指摘されたことがあります。
問題は「make a decision」と書くべきところを「do a decision」と書いていたこと。動詞の選択ミスは、文法的には説明しづらいけれど、ネイティブには明らかに違和感があるのです。
2. TOEICスコアが劇的に向上する
興味深いデータがあります。『金フレ』で有名なTEX加藤氏は、コロケーション重視の学習法でTOEIC 990点満点を複数回取得しています。彼の著書では、単語を単独で覚えるのではなく、必ずコロケーションとセットで学習することを推奨しています。
実際、TOEICのPart 5や6では、コロケーションの知識が直接得点に結びつく問題が多数出題されます。
3. スピーキング・ライティングが劇的に改善
英語中級の壁を越える本5選でも解説しましたが、中級者が上級者になるための最大の課題は「自然な表現力」の習得です。コロケーションは、まさにその鍵を握っています。
日本人が陥りやすいコロケーションの罠
母語干渉の呪縛
日本語の「強い雨」を英語にすると、つい「strong rain」と言いたくなりますよね。でも正解は「heavy rain」です。このような母語からの直訳は、日本人英語学習者の最大の敵と言えるでしょう。
私も最初は「大きい問題」を「big problem」と訳していましたが、ビジネス英語では「major problem」や「serious problem」の方が自然だと後から知りました。
単語帳学習の弊害
従来の単語帳では、単語を孤立して覚えることが多く、実際の使用場面でどう組み合わせるかが分かりません。「achieve」という動詞を覚えても、「achieve success」「achieve a goal」といった自然な組み合わせまでは学習できないのです。
厳選!コロケーション習得の必読書5冊
1. プログレッシブ英語コロケーション辞典
なぜこの本が最強なのか
塚本倫久氏とJon Blundell氏による本書は、現代のコーパス言語学の成果を最大限に活用した、まさに「コロケーション学習のバイブル」です。
特筆すべきは、基本語2500単語から派生する19,000ものコロケーションを収録している点。これは、日常英会話からビジネス英語まで、ほぼすべての場面で必要なコロケーションをカバーしています。
効果的な使い方
私が実践して効果的だった方法は、「毎日10分、気になった単語を1つ選んでコロケーションを5つ覚える」というルーティンです。例えば「time」を引くと、「spare time」「kill time」「waste time」など、日常でよく使う表現が次々と出てきます。これらを実際の文章で使ってみることで、3ヶ月後には英文メールの質が格段に向上しました。
2. プログレッシブ英語コロケーション練習帳
実践重視の学習設計
辞典の姉妹編として出版された本書は、ただ覚えるだけでなく「使える」ようになることを重視しています。クイズ形式の問題が豊富で、飽きずに継続できる工夫が随所に施されています。
37歳からの学習でも効果を実感
私のように30代後半から本格的に英語学習を再開した人にとって、効率的な学習法は必須です。本書は1日15分の学習で確実に前進できる設計になっており、仕事や子育てで忙しい世代にも最適です。
3. 例題で学ぶ英語コロケーション
研究社の信頼性
堀正広氏による本書は、長年の英語教育研究の蓄積を持つ研究社から出版されています。最新のコーパス研究に基づいており、現代英語で実際に使用される頻度の高いコロケーションが厳選されています。
例題学習の効果
「習うより慣れろ」という言葉がありますが、本書はまさにそれを実践できる構成です。実際の使用場面を想定した例題を解くことで、単なる暗記ではなく、使える知識として定着します。
4. 魔法のコロケーション 英会話表現1000
日常会話に特化
ビジネス英語ではなく、日常会話でのコロケーションに特化した一冊です。「朝起きる」から「夜寝る」まで、1日の生活シーンごとにコロケーションが整理されているため、実生活ですぐに使えます。
CD2枚付きで、音声学習も可能。通勤時間を活用して、耳からコロケーションを習得できるのも大きな魅力です。
5. やさしい英単語の相性図鑑 語感でわかるコロケーション
ビジュアル学習の革命
イラスト付きで視覚的にコロケーションを理解できる画期的な一冊です。例えば「break」という動詞が、どんな名詞と相性が良いかをイラストで表現。「break the ice」(緊張をほぐす)のような慣用表現も、視覚的イメージとともに記憶に定着します。
3つの効果的な学習法
1. インプット重視学習法
英語脳の作り方!認知科学で解明する第二言語習得でも触れましたが、大量のインプットは言語習得の基本です。
多読・多聴を通じて、文脈の中でコロケーションに触れることで、自然に身についていきます。NetflixやYouTubeを活用して、生きた英語からコロケーションを吸収するのも効果的です。
2. 辞書活用学習法
新しい単語を学ぶときは、必ずコロケーション辞典で確認する習慣をつけましょう。例えば「decision」という単語を学んだら、「make a decision」「reach a decision」「postpone a decision」といった組み合わせも同時に覚えるのです。
3. アウトプット・フィードバック学習法
私が最も効果を実感したのは、英文日記を書いてネイティブにチェックしてもらう方法です。HelloTalkやLang-8といったアプリを使えば、無料でネイティブからフィードバックがもらえます。
「それ、文法的には正しいけど、こう言った方が自然だよ」という指摘こそが、コロケーション習得の最短ルートです。
無料で使える最強ツール:YouGlish
有料の書籍以外にも、優れた無料ツールがあります。その筆頭が「YouGlish」です。
YouTubeの膨大な動画から、入力した表現の実際の使用例を検索できるサービス。例えば「make progress」と検索すれば、ネイティブスピーカーが実際にその表現を使っている動画が次々と出てきます。
発音も文脈も同時に学べる、まさに一石二鳥のツールです。
まとめ:今すぐ始められる3つのアクション
コロケーション学習は、あなたの英語を劇的に変える可能性を秘めています。
まずは以下の3つから始めてみてください:
- 今日から毎日5分:気になった英単語を1つ選び、コロケーション辞典で調べる
- 週に1回の実践:学んだコロケーションを使って3文作り、SNSに投稿する
- 月に1冊:今回紹介した5冊から1冊選んで、じっくり取り組む
文法書を10冊読むより、コロケーション本を1冊マスターする方が、あなたの英語は確実にネイティブに近づきます。
37歳から本格的に英語学習を再開した私でも、コロケーション学習によって、海外クライアントから「君の英語は自然だね」と言われるようになりました。年齢は関係ありません。今日から始めれば、3ヶ月後のあなたの英語は確実に変わっているはずです。
本記事で紹介した5冊の中でも特におすすめ。19,000のコロケーションを収録した決定版で、これ1冊あればネイティブの語感が身につきます。
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