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レビュー

概要

脳科学者の森田凛子が、アスリートや経営者、クリエイターの現場で観察した「脳がやる気モードに入っているときの兆候」を、科学的なパターンとして拾い上げたのが本書だ。ブレインドリブンとは、外的要因ではなく脳の状態変化の観測からパフォーマンスを導く発想。自己観察用の「4つの脳モード」(集中、拡張、休息、回復)や、それぞれのモードに対応する呼吸・運動・食事・問いかけが、実践的に整理されている。

読みどころ

  • 第1章の「集中モード」では、脳内のドーパミンとノルアドレナリンのバランスを測るセルフチェックを紹介。朝の習慣として「2分の静止瞑想」「手のひらから行動を描く」が提案され、実際に著者が科学者のチームと試した事例として、生産性が15%上がったプロジェクトを取り上げている。
  • 第3章では、拡張モードに移行させるためのエンターテインメントの扱い方を解説。1日のリズムで小さな驚きを入れる「ポップアップ・センサリー」処方では、予期せぬ音・匂い・色の変化を取り入れ、脳が「違う世界にいる」と錯覚することで創造性を高める手法を示し、実際のデザイナーとのワークショップを踏まえてレポートしている。
  • Chapter 5の「休息/回復モード」では、眠りの質を例えば0~5点で可視化するレポート用紙が付属し、睡眠不足の原因を「身体の湿度」「白色光露出」「脳波の乱れ」の3軸で分解。実際のクライアントでは、睡眠用アプリと専用ワークシートを使って体内リズムをリセットし、翌朝のGABA値が30%回復した。

類書との比較

『エフォートレス』は思考を減らして結果を出す哲学を提示するが、本書は脳の物理的状態そのものを観察し、振動・呼吸・味覚を通じてパターンを立てる点で異なる。『HIGH PERFORMANCE HABITS(邦訳)』が習慣ベースで成果を追うのに対し、『BRAIN DRIVEN』は成果より先に「脳の状態」を整える。たとえば同じ「朝のルーティン」でも、『BRAIN DRIVEN』では脳波の測定結果に応じて微調整するため、個人差に柔軟に対応する点が優れている。

こんな人におすすめ

  • 仕事の成果が天候や気分に左右されがちなビジネスパーソン。
  • クリエイティブ・セッションで一発の閃きを求めるチーム。
  • 睡眠・食習慣が乱れた結果、集中力が続かないと感じている人。

感想

「脳を観測する」という語感が先行するが、実際の内容は丁寧な記録とワークの集合体。特に、1週間の脳モードを色で塗り分けるワークはLinuxのタスクマネージャーのように視覚化され、休息と集中の比率を俯瞰できるようになっている。呼吸法や嗅覚刺激などの具体施策も、単発ではなく「モード間のスイッチング」として提示されるので、疲れたときに「何をやるべきか」を即座に選べる。読後に行動が変わる点で、脳に責任を負わせる新しいパフォーマンス習慣として魅力的だ。

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    佐々木 健太

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