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レビュー

概要

メタ思考トレーニングは、「物事を俯瞰して見ているか」を問う34問のワークを通じて、自分の思考の癖を変える実践書です。著者は例題を「この状況の前提は何か」「別の視点で見たらどうなるか」と問い掛けながら、読者に「今の思考」から一段高いところへ登らせる構造を採用。社会の課題やアイデア創出に必要な「次元を変える発想」を、ポジティブな問いだけでなく、否定的な立場からの仮説も用いて導きます。

読みどころ

1) 34問の質問の丁寧なガイド

各章で異なる思考のフレームを提示し、それに基づいた質問を読者に向ける。たとえば、顧客の課題を扱う章では、「なぜその課題が課題なのか」「その課題は本質的に誰にとっての課題か」というメタメタな質問が並び、問いをたどることでアイデアが深くなる筋道が描かれる。答えを出すよりも、「たどる過程」を大事にする構成です。

2) 俯瞰視点と体感的なフィードバック

ワークに付属するチェックリストを使って、自分の思考が過去の習慣に縛られているかを「心のフィールドノート」として視覚化。出た答えを別の色で書き換え、再び問いを立て直す方法や、他者の視点を借りて改めて問い直す手順が具体的に示されるため、トレーニング感が強く、講座を受けているような臨場感があります。

3) 抽象度の階段を駆け上がる感覚

「Aをこうしてみたらどうなるか」「Aの対角線上にあるものは何か」といった質問が、抽象度を少しずつ上げながら横断的な思考を育てる。著者が提示する「隣の文化の視点」や「ファッション体系」など身近な例を通じて、読者にも抽象度の階段を登る自信が生まれる。

類書との比較

思考法の入門としては西村克己『発想力の鍛え方』や『イシューからはじめよ』があるが、本書は具体的なワークの設問としての「問い」が際立つ。『イシュー〜』が問いを磨く枠組みを重視するなら、こちらは問いを実際に使い倒すための筋トレのような感覚で、問いの「再帰性」を体験的に理解できる。実務的には『ゼロ秒思考』のようなアウトプット重視と接続できるし、異文化的な視点を積極的に絡ませている点もユニーク。

こんな人におすすめ

  • 刺激的なアイデア出しをルーティンにしたいビジネスパーソン
  • 企画やプロダクト開発で、多様な角度を常に考えたいチーム
  • 仕事の前提を疑う癖を身につけたい人
  • ブレストの出発点に困ったときにすぐ使える問を持っておきたい人

感想

34問をただ解くだけでなく、そこから自分の「思考の回転数」が上がった感覚があります。問いを重ねるたびに、最初に立てた前提が次第に摩耗し、新しい前提を立て直すことへの抵抗が薄くなりました。仕事の場面でも、部下の発言を受けたあとに「その前にどんな仮定があるのか」を即座に引き出す癖がつき、思考の幅が一段階広がったようです。

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    佐々木 健太

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