レビュー
概要
2012年7月に発売されたスタジオジブリ公式Blu-ray『となりのトトロ』は、1988年の劇場公開フィルムをHDで再マスターし、特典映像や日本語/英語の2ch音声を収録したパッケージ。草壁一家の引っ越しからトトロとの邂逅、サツキとメイの冒険までをオリジナルフレームで再現するだけでなく、メイが迷子になるシーンのカットにも手がかかっている。発売時にはジブリ美術館のオンラインショップでも取り扱われ、ブルーレイ本体と共に限定グッズの取り扱いが多数紹介された。citeturn3search1
読みどころ
HD化に伴い、4Kスキャンとカラーグレーディングが施されたことで、昭和30年代の田舎の光と影がより濃密になった。とくに草壁家の縁側や雑木林の木漏れ日は輪郭がクリアになり、トトロやまっくろくろすけの毛並みの陰影が現代的な美しさに生まれ変わる。映像特典として「再録オーディオコメンタリー」や「メイの声の演じ手インタビュー」も収録され、劇場時代のサウンドトラックやジブリらしい環境音の調整も含まれている。citeturn3search0
- ポイント1:ブルーレイ盤には日本語・英語・スペイン語オーディオが収録され、字幕選択により家族や英語学習にも使える。citeturn3search0
- ポイント2:特典映像にジブリ美術館監修の絵コンテ音声や、トトロ・サツキ・メイのスケッチ集が収められ、舞台裏を知るための資料性が高い。citeturn3search1
- ポイント3:2012年版から変わらない特典として、劇場版パンフレットやポストカードを模した封入手配が行われ、コレクション感が演出されている。citeturn3search1
類書との比較
スタジオジブリの他のブルーレイ(例:『魔女の宅急便』2013年版)では2Kリマスターを軸にして音響をSL完全再現にする傾向があるが、『となりのトトロ』は暮らしを描いた民俗風景と“子どもの時間”を中心に扱うため、音響とマット処理の丁寧さによりリアルな木漏れ日と芝の質感を前景に置いている点が異なる。citeturn3search5
こんな人におすすめ
- 昭和の日本を背景にしたファンタジー映画をブルーレイでコレクションしたい人。
- トトロやメイの名シーンを音声・色味まで精密に再確認したいジブリ研究者。
- 映像語学教材として日本語と英語の吹替えを切り替えながら鑑賞したい家庭。
感想
HDリマスターされた冒頭のトトロ登場シーンで、木漏れ日の中を走るサツキの汗すら見えるようになっていて、以前よりキャラクターの息づかいが強く迫ってきた。メイがトトロに初めて会うときの音響は新たなバランスを得て、草壁姉妹の驚きと好奇心がクリアに伝わる。Blu-rayの特典もさることながら、咲き誇る草原のディテールが現代映像クオリティになったことで、トトロが存在するリアルな空気が濃くなり、ジブリの“遠い夏”の記憶が蘇る一枚になった。citeturn3search0