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レビュー

概要

『[音声DL付改訂版] みるみる英語力がアップする音読パッケージトレーニング 初級レベル』は、英語の音読、リスニング、リピーティング、シャドーイングを1つの流れで回すための教材です。著者は森沢洋介さん。初級レベルとして、中学英語程度の素材に絞りながら、何度も同じ英文を違う角度で処理する構成になっています。

この本のよさは、英語学習を「新しい知識を増やすこと」から「英語を口と耳に通すこと」へ戻してくれるところです。文法書や単語帳だけでは、読めても聞けない、聞けても話せない状態になりがちですが、本書はそこをトレーニングの順番で埋めてくれます。初級者向けでありながら、かなり実戦的です。

読みどころ

  • いちばんの強みは、同じ素材を繰り返し違う方法で扱う点です。最初は音読、次にリスニング、リピーティング、シャドーイングと進めることで、英語が「文字」から「音のかたまり」へ変わっていきます。単純なようで、この反復設計がかなり効きます。
  • 初級レベルに絞っているのも良いところです。難しすぎる素材で音読すると、意味理解も発音も崩れてしまいますが、本書は中学レベルの英文に制限しているので、音と意味の両方を追いやすいです。初学者が挫折しにくい理由はここにあります。
  • 音声ダウンロード対応の改訂版になったことで、スマホで回しやすくなっているのも実用的です。通勤時間やすきま時間に反復できるので、机に向かう勉強だけに依存しません。継続が前提の教材なので、この扱いやすさは大きいです。
  • また、本書はリスニングとスピーキングを分けていません。英語を聞いて、声に出して、リズムを体に入れる流れが一体化しているので、片方だけ伸ばして終わりにくいです。TOEICや英会話の土台を作り直したい人に向いています。
  • すぐ結果が出る派手な教材ではありませんが、毎日1レッスンを繰り返すと確実に英語の処理が軽くなっていきます。特に「読めばわかるのに、聞くと消える」という初級者の壁に対してはかなり相性がいいです。

類書との比較

シャドーイング本や音読本は数多くありますが、本書は「同じ素材を多面的に回す」設計がはっきりしています。短い素材を数だけこなす本とは違い、1つの英文を深く処理して、音と意味を結びつけるほうに重心があります。

また、初級者向け教材の中でも、ただ優しいだけの本ではありません。

反復の型が明確で、進める順番もはっきりしています。だから、独学でも迷いにくいです。

学習習慣を作りたい人には特に向いています。

教材としての誠実さも感じます。無理に難しい表現へ進まず、初級者が音と意味を一致させられる範囲にとどめているからです。そのぶん、土台づくりに集中でき、あとから別教材へ進むときにも伸びやすくなります。

こんな人におすすめ

  • 英語を読めても聞けない、話せないと感じる初級者
  • TOEIC600点前後で伸び悩んでいる人
  • 音読とシャドーイングを体系立ててやりたい人
  • 毎日の英語学習習慣を作りたい人

感想

この本を読んで感じたのは、英語力の土台は「何を知っているか」だけでなく、「どれだけ口と耳を動かしたか」で大きく変わるということでした。同じ英文を何度も回す地味さがありますが、その地味さが処理の自動化につながります。

独学向けの英語教材としてかなり信頼できます。発音矯正だけでもなく、リスニング特化でもなく、総合力の入口として使えるからです。英語学習をやり直したい人が最初に習慣化する教材として、かなり良い一冊でした。

とくに、勉強しているのに英語を身体化できない感覚がある人には刺さるはずです。

同じ素材で、読む、聞く、真似するを回すと、知識が運用へ変わっていきます。

基礎を立て直すための音読教材として、かなり堅実な一冊でした。

単語や文法の勉強に偏っていた人ほど、本書の反復設計の意味がわかりやすいと思います。新しいことを増やすより、知っている初級英文を確実に使える状態へ持っていく。その重要さを実感させてくれる教材でした。

英会話スクールやアプリで伸び悩んでいる人にも向いています。

原因が教材不足ではなく、耳と口の反復不足にあるなら、本書のように同じ素材を粘り強く回す方法はかなり有効です。

また、学習ログをつけながら進めると効果を実感しやすい本でもあります。昨日よりスムーズに読めた、聞き取れる語が増えたといった小さな変化が見えるので、初級者でも継続の手応えを持ちやすいです。

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