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レビュー

概要

『システム英単語Premium語源編〈新装版〉』は、英単語を語源(接頭辞・接尾辞・語根)から分析し、理解と記憶をつなげて語彙を増やすための学習書です。 紹介文では、英単語を語源から理解し、語根の知識でボキャブラリーを増殖させることを狙い、各セクションを接頭辞・接尾辞・語根をキーにして構成するとされています。 理解を助けるイラストを多数掲載する点も特徴として挙げられています。

読みどころ

1) 「暗記」を分解して、再利用可能な知識にする

単語暗記がつらいのは、1語ずつが孤立して見えるからです。 語源で分解すると、単語が部品になります。 部品が分かれば、未知語に出会っても当て推量が働き、学習の回収率が上がります。

2) セクション設計が、復習を前提にしている

接頭辞・接尾辞・語根を軸にセクションを組むと、復習の単位が「単語」から「まとまり」へ変わります。 たとえば、同じ部品を持つ語をまとめて見直すだけで、記憶の再固定が起きやすい。 単語帳を回すときの摩擦が下がります。

本の具体的な内容

本書は、語源をキーにして単語を集録する、と説明されています。 ここで重要なのは、語源の知識が「意味の説明」だけで終わらないことです。 語源は、覚え方のルールになります。

たとえば、接頭辞は意味の方向づけをし、接尾辞は品詞やニュアンスを変えます。 語根は核となる意味の塊です。 この3つの視点が揃うと、単語の意味が単発の記号ではなく、構造として残ります。 長い単語でも、部品を見つけられると処理が速くなり、読解中の負荷が下がります。

また、イラストが多い点も実用的です。 語源は抽象化すると理解が速い反面、記憶に残りにくいこともあります。 視覚情報があると、部品のイメージが固定されやすく、復習が軽くなります。

紹介文では「各セクションは接頭辞、接尾辞、語根をキーとしてそれを含む単語を集録」とされています。 つまり、単語が単発で並ぶのではなく、同じ部品を持つ語がまとまりとして出てくる。 このまとまりで覚える感覚がつかめると、語彙が増えるほど学習が楽になります。 なぜなら、初見の単語も「部品の組み合わせ」として処理できるからです。 紹介文の「ボキャブラリーをどんどん増殖」という言い方は、語源を増やし方のエンジンとして使う姿勢を示しています。 覚える量を増やすのではなく、推測と復元で増やす発想に切り替えるのが、本書の狙いだと読み取れます。

使い方としては、語源編だけで完結させるより、基本語彙の単語帳と並走させるのが良いと思います。 頻出語は頻出語として押さえつつ、語源編で「増やし方」を手に入れる。 この役割分担ができると、語彙学習が長期戦になりにくいです。

具体的には、1つのセクションを読んだら、そこに出てきた単語を「部品のメモ」と一緒に書き出します。 その後、翌日と1週間後に同じセクションへ戻り、部品だけ見て意味が出るかを確認する。 単語そのものではなく、部品を手がかりに復元できるかを試すのがポイントです。 この復元練習が回ると、単語が知識ではなく技能になります。

本書は「駿台受験シリーズ」とされており、高校生の学習を主な想定読者に置いています。 その意味で、語源の解説が趣味の知識で終わらず、学習のペースに乗るよう設計されているのが嬉しいところです。 語源は凝り始めると深みにハマりますが、受験で必要なのは「使える範囲の武器」です。 本書は、その武器の作り方を、接頭辞・接尾辞・語根という枠に収めてくれます。 語源学習を「知識の鑑賞」にしないためにも、各セクションで出てきた単語を必ず例文や読解で見つけ、意味が文脈で立ち上がる感覚まで持っていくのが良いです。

類書との比較

一般的な単語帳は、頻度順やテーマ別に整理され、短期で点数を上げるのに強いです。 一方で、語彙が一定量を超えると「覚えても抜ける」の繰り返しになりがちです。

語源辞典は網羅性が高いです。 一方、受験や学習の順番では、取り回しが難しいと感じることもあります。 本書は、学習書として語源に焦点を当て、セクションを接頭辞・接尾辞・語根で切り、さらにイラストで理解を補助するとされています。 語源を「学習の武器」に変える設計が、類書との差です。

こんな人におすすめ

単語を覚えても抜けやすく、語彙の伸びが頭打ちになっている人に向きます。 未知語の意味を推測する力を鍛えたい人にも合います。 単語暗記を、作業ではなく理解の積み上げへ変えたい人におすすめです。

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    佐々木 健太

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