レビュー

概要

筋骨格系の専門家が提唱する、関節と筋力に配慮したスクワットメソッド。一般的なスクワットが膝への負担を重視しないことが多い中、本書では股関節・膝・足首の可動域を順に整え、それから荷重を乗せる「準備運動パート」を設けている。各章では、「スクワットの前の体の整え方」「フォームの組み立て方」「呼吸と意識の連動」を段階的に提示し、関節の位置や角度をイラストで示している。

読みどころ

  • 第1章では股関節の柔軟性を確保するために「股関節ほぐし×呼吸」の組み合わせを導入し、骨盤と背骨のアライメントを整えるルーティンを構成。股関節が狭い場合はバンドを使った補助も説明している。
  • 中盤では、荷重を感じながらスクワットに入るステップを3段階に分け、膝とつま先の方向と重心の位置の関係をカラーイラストで示す。トレーニングアプリのようにポイントをスコア化し、股関節の伸展とともに体幹の固さをどう測るかを提示する。
  • 終盤の「世界一やせるプログラム」では日常で取り入れられる「ながらスクワット」を集め、通勤前やTVを見ながらでもできるように時間ごとのルーチンとして組み込んでいる。

類書との比較

『スクワットの科学』『最速ボディメイク スクワット』といった筋トレ本はパフォーマンスや重量設定に焦点を当てるが、本書は関節の可動域と呼吸を優先し、体の構造的な整え方から始めるところで特色がある。類書のように「足幅・深さを追求する」指導ではなく、構造と連動するアライメントを整えてから負荷を加える点で初心者でも安全に取り組める。さらに、単なる筋トレではなく「日常生活に落とし込むやせ方」を提示し、運動を続ける習慣化も含めて指導している。

こんな人におすすめ

  • ダイエット目的でスクワットを取り入れたいが、腰や膝が不安でフォームを変えられない人。
  • 筋トレ初心者で、「何回やるか」ではなく「どう体を動かすか」を知りたい人。
  • 関節周りの柔軟性を高めながら日常生活でも活用したいトレーナー。

感想

股関節ほぐしと呼吸のセットを試すと、膝だけを鍛えるフォームから脱却し、太ももの裏とお尻が連動する感覚が鮮明になった。世界一やせるプログラムも、朝の出勤時に意識するだけで体が軽くなり、ウエスト周りの立ち位置も変わった。フォームのイラストは、鏡で自分の足を写しながらチェックできるように設計されていて、安全性を落とさずに負荷を高められる。筋肉量ではなく、関節の可動域を高めていくという観点が、持続可能で実践性の高いスクワットだと感じた。

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    大手出版社で書籍編集を10年経験後、独立してブロガーとして活動。科学論文と書籍を融合させた知識発信で注目を集める。
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    佐々木 健太

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