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レビュー

「理科って面白い」を、食べ物のナゾで一気に引き出す爆笑マンガ

『となりのきょうだい 理科でミラクル 食べ物☆天国編』は、理科を“勉強”としてではなく、“日常のナゾ解き”として楽しませるマンガです。内容紹介では、トムとエイミのきょうだいが日常のふしぎを探究していく、と書かれています。ゲラゲラ笑って頭がよくなりたい子、集まれ、というテンションも含めて、読む前からエネルギーが強いです。

テーマが食べ物なのも強いポイントです。からい物を食べるとストレス発散できるのか、ラーメンはなぜクネクネしているのか、スイカに塩をふるとなぜ甘く感じるのか。内容紹介にも、目次情報にも、子どもが気になりやすい疑問が並びます。理科が苦手でも、食べ物の話なら入口に立ちやすい。ここが家庭で使いやすい理由だと思います。

18のナゾを、笑いながらスッキリさせる構成

内容紹介では、身近な18のナゾをスッキリ解決するとあります。しかも、勉強している感覚はゼロなのに「科学の基本」が楽しく身につく、と書かれています。子ども向けの科学本でいちばん難しいのは、説明の前に飽きられることです。笑いが先にあると、説明へ入る体力が残ります。

目次情報を見ても、しゃっくりはなぜ出るのか、寝ているときにビクッとなるのはなぜか、歯みがきのあとに果物がすっぱく感じるのはなぜか、といった身近な話題が多いです。学校の単元と一致していなくても、現象の理解が残れば、あとから教科書へつながります。

総ルビで読みやすい。対象年齢の幅が広いのも魅力

内容紹介では総ルビで読みやすく、就学前から小学校1〜6年生まで対象だとされています。学年差がある家庭だと、同じ本を一緒に楽しめるかは大事です。上の子が先に読んで、下の子に話す。親が一緒に読んで、日常で実験してみる。こういう使い方がしやすい本だと思います。

また、「気になりすぎて死んじゃううう〜」という大げささが許されるのも、マンガの良さです。理科の本は、真面目なほど近寄りがたいことがあります。ふざけていい空気の中で、実は基本が入ってくる。これが学習の近道になることもあります。

類書比較:学習マンガより「現象への好奇心」を先に立てる

理科の学習マンガには、定番のシリーズがいくつもあります。『科学漫画サバイバル』のように冒険とサバイバルで学ぶものもあれば、『ドラえもんの学習シリーズ』のように教科の要点を整理するものもあります。どれも役割が違います。

本書は、教科のまとめよりも「現象への好奇心」を先に立てるタイプです。問題集のように解法を教えるのではなく、なぜだろうを起点にして、科学の基本へ連れていく。だから、理科の成績を上げるための本というより、理科に入る前の“好き”を作る本として強いと思います。

読み終わったら、日常で1つだけ再現してみる

この本の良い使い方は、読んで終わりにしないことです。

スイカに塩をふると甘く感じる、という話が出てきます。そこで、塩の量を変えて感じ方を比べてみる。ラーメンの麺がクネクネする話も出てきます。麺の形や作り方に注目してみる。

こういう小さな実験は、理科の基本である「観察→仮説→試す」へ自然につながります。

理科の入り口は、教科書より先、日常の中にあります。本書はその日常を、笑いと一緒に“理科の教材”へ変えてくれる一冊です。理科が好きな子にも、苦手意識がある子にも、家の本棚に置いておきたいタイプの学習マンガです。

目次を眺めるだけで、子どもの「え、なんで?」が湧いてくる

目次情報には、次のようなテーマが並びます。

  • 生卵を飲んだら歌がうまくなるのか
  • 録音された声が違って聞こえるのはなぜか
  • 涙のしょっぱさは場面で違うのか
  • 虫が目の奥に入ったらどうなるのか
  • どうしてのどが渇くのか

そのほかにも、次のような疑問が続きます。

  • 指を曲げたときにパキッと鳴るのはなぜか
  • 運動が勉強に役立つのか
  • しゃっくりはなぜ出るのか
  • 寝ているときに急にビクッとなるのはなぜか

こうした疑問は、教科書の単元としてはバラバラです。でも“体のしくみ”や“味の感じ方”といった基本へ自然に触れられます。理科が得意な子は、知識の引き出しが増えて楽しい。苦手な子は、まず疑問を持つ体験ができる。どちらにも効く入口です。

累計555万部突破という「続いてきた強さ」は、家庭学習でも頼れる

内容紹介では累計555万部突破とも書かれています。続いてきたシリーズは、読みやすさとテンポが整っていることが多いです。本書も、総ルビで読みやすいと紹介されています。親が横で説明しなくても読み進められるなら、学びの自走が起きやすいです。

そして、マンガの良いところは「読む」が先に来ることです。読書に慣れていない子でも、セリフの流れで文章を追えます。結果として、理科だけでなく読解の体力も少しずつ付いていきます。理科の学習マンガを探している家庭でも、読み物としての入口を探している家庭でも、使い道が広い一冊です。

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    佐々木 健太

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