レビュー
概要
『パパッと楽しく、貯め上手 わたしの「お金」ルール』は、家計管理を難しい知識ではなく、暮らしの工夫として見せてくれる本です。人気ブロガーやインスタグラマーの実例を集め、家計管理、ノートの使い方、ムダを減らすコツ、お金のかけどころ、年間計画までをビジュアル多めで紹介しています。
投資や節税の本ではありません。まずは毎日のお金との付き合い方を整えたい人向けの本です。だからこそ、「何から始めればいいか分からない」「家計簿が続かない」「我慢ばかりの節約はしたくない」という人には、入りやすい一冊になっています。
読みどころ
読みどころは、家計管理を気合いではなく仕組みにしているところです。暮らしを回す家計管理とノートのルール、小さな工夫でゆとりを生む暮らしのルール、メリハリのあるお金の使い方、年間計画といった形で分かれているので、自分が今どこで詰まっているのかが見つけやすいです。
また、実例ベースなのが良いです。節約本の中には正論が並びすぎて疲れるものがありますが、本書は「この人はこうしている」という具体例が中心です。お財布の中身、ノートの書き方、買い物の考え方、やめたこと、失敗談まで見えるので、自分の生活へ置き換えやすくなっています。
しかも、Partごとに焦点がはっきりしています。我が家のルール、家計管理とノート、小さな工夫、お金のかけ方、年間計画と段階を追っているので、読みながら自分に足りない部分を見つけやすいです。全部を真似する必要がなく、1つだけ取り入れても効果が出やすい構成でした。
さらに、節約を我慢大会にしないところも魅力です。小さなムダを減らしつつ、何にお金をかけると満足度が上がるのかも考えさせます。貯めることだけを目的にせず、暮らしを気持ちよく回すためのお金の使い方まで含めているので、読後に窮屈さが残りません。
類書との比較
資産形成の本と比べると、本書はかなり手前の段階にあります。NISAやiDeCoの前に、まず月々のお金の流れを整えたい人向けです。数字に強くなくても読めるので、お金の本に苦手意識がある人でも入りやすいです。
また、厳しい節約本よりも柔らかいです。節約を義務として押しつけるのではなく、「これなら試せそう」という小さな工夫の集積で見せてくれます。そのため、三日坊主になりがちな人や、家計簿で自己嫌悪しやすい人と相性がいいです。
こんな人におすすめ
貯金を始めたいけれど、まず何を変えればいいか分からない人におすすめです。特に、一人暮らしや新社会人、子育て前後で支出の感覚を整えたい人には使いやすいです。難しい制度より先に、日々の行動を見直したい人に向いています。
また、家計簿が続かない人にも合います。本書は完璧な管理より、自分に合うルールづくりを重視しているからです。お金の管理を責める材料ではなく、暮らしを軽くする習慣として始めたい人にはかなり実用的です。
節約に家族の温度差がある人にも参考になります。家計を締めつける話ではなく、暮らしの満足度を落とさずに整える発想だからです。パートナーや家族とお金の話をするときのヒントとしても使えます。
感想
この本を読んで良かったのは、お金の管理を「能力の差」ではなく「暮らしの整え方」として見直せることでした。お金が貯まる人は特別に我慢強いのではなく、自分なりのルールを持っています。その感覚が具体例を通して伝わるので、節約のハードルがかなり下がります。
もう1つ印象に残ったのは、失敗談まで載っていることでした。うまくいった話だけでなく、つまずいた話があると現実味が出ます。完璧な家計ではなく、続けられる家計を作りたい人に向いた本です。派手ではありませんが、生活を静かに整えてくれる良い一冊でした。
お金の本を読むと構えてしまう人でも、この本なら読みやすいと思います。数字の知識を増やす前に、暮らしの流れを整えることの大切さが伝わるからです。家計管理の最初の一歩をやさしく支えてくれる本でした。月1回の見直しや貯金簿のような小さな習慣へ落とし込みやすい点も、初心者には大きな助けになります。年末や新年度のように支出がぶれやすい時期の見直し本としても使いやすいです。手元に置いて、暮らしが乱れた時に戻る本として向いています。気軽に再読できます。