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レビュー

概要

本書は、「ペットロスにつながる悲嘆のプロセスを5ステップで整理する」という設計になっていて、喪失直後の気持ちと、その後の人生の軌道修正を並行して描きます。著者はペットロス・カウンセラーとしての視座を活かし、症状の認知→感情受容→悲しみの吐き出し→未来への焦点→意味付けを順に提示することで、「克服」よりも「共存」を目指す姿勢を示しています。

読みどころ

第1章では「ペットロス症候群を知る」ことを冒頭に据え、症状や発症しやすい環境を分類します。つづくステップ2・3では、自分の気持ちを受け入れ、悲しみを“吐き切る”ためのワークを提示。タイトルが示す「今からできる5つのステップ」は、理論だけでなく実際に書き出せる問いかけやチェックリストとして本のなかに収められています。

第4章では、悲嘆との付き合い方を見直すことで「自分はどうなりたいか」に焦点を向けるためのリフレーミング術を紹介し、最終ステップ5では喪失に意味を見出す実践が示唆されます。第2章以降で扱う相談者事例や「ペットを迎える決断・見送る覚悟」の章も含め、犬猫を中心に家族としてのペットとの時間を振り返らせる構成です。

類書との比較

一般的なグリーフケア本と比べると、本書はペットロス特化で、専門用語ではなく「今、目の前で苦しんでいる声」に寄り添う文体です。たとえば『悲嘆・喪失の心理学』が理論的なフレームで悲嘆の段階を描くのに対し、こちらは5ステップを体験的にひとつひとつ試すトレーニングジムのような印象を与えます。『ペットを失った人のためのピアサポート』と違い、カウンセラーである著者本人が自分の言葉で「やってみたらいいこと」を具体的に解説している点が現場感を強めます。

こんな人におすすめ

  • ペットの死後に「克服しなければ」と自分を責めてしまう人
  • 悲しみの連続で生活リズムが崩れているが、何から始めていいかわからない人
  • これから新しい子を迎えるか悩んでいて、立ち直りのプロセスを知りたい人

感想

悲しみや不安を書き出す具体的ワークが多く、読んだその日から書き込みノートを用意したくなりました。五つのステップを順にたどることで、「共に過ごした日々の意味」を再構築する時間が生まれるように感じます。よくある励ましの言葉に頼るのではなく、悲嘆の構造を見ながら自分の感情を整理するやり方は、実務的なカウンセリング現場の手応えをそのまま持ち帰ってきたような1冊です。

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    大手出版社で書籍編集を10年経験後、独立してブロガーとして活動。科学論文と書籍を融合させた知識発信で注目を集める。
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    佐々木 健太

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