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レビュー

概要

『英文ビジネスEメール 実例・表現1200 [改訂版]』は、英文メールを書くたびに手が止まる人にとってかなり頼れる実務書です。問い合わせ、依頼、回答、謝罪、催促、日程調整など、約100の場面に対して、そのまま使える形の実例と表現が並んでいます。

この本の価値は、英語をうまく書くことより、仕事で事故らないメールを早く書けるようになるところです。英文メールでは、文法ミスよりも、トーン、要件の整理、次のアクションの明示が重要です。本書はその点をテンプレートの形でかなり具体的に教えてくれます。

読みどころ

  • まず便利なのは、場面別に探せることです。何を書けばいいかわからない状態から、「この状況ならこの型」とたどれるので、ゼロから英文をひねり出す負担が減ります。急ぎの実務ほど、この一覧性は効きます。
  • 例文集でありながら、単なるコピペ本で終わっていない点も良いところです。書き出し、要件の置き方、締めの一文、依頼の柔らかさなど、相手がどう受け取るかを自然に学べる構成になっています。
  • 謝罪や催促のような、言い方を間違えると関係が悪くなりやすい場面に強いのも本書の特徴です。強く言いすぎず、曖昧にもなりすぎない表現を複数見比べられるので、実務の温度感をつかみやすいです。
  • また、フォーマルとややカジュアルな表現の差が見えるのも助かります。相手が海外の取引先なのか、社内の同僚なのか。同じ依頼でも書き方はかなり変わります。本書はその調整幅を見せてくれるので、応用が利きます。
  • 検索や拾い読みがしやすい設計も実用的です。必要な場面で戻れるので、通読本というより仕事机の横へ置く辞書のように使えます。
  • 1通のメール全体を見せてくれるため、部分的なフレーズ暗記より実戦向きです。件名の付け方、最初の一文、依頼の置き方、締めのアクションまで流れで見えるので、英文メールの骨格を丸ごと学べます。

類書との比較

ビジネス英語の本には、文法の整理を重視するものや、会話表現まで含めた総合教材があります。その中で本書はかなり実務直結です。英語を学ぶ本というより、英語で仕事を回す本として読むほうがしっくりきます。

また、フレーズ本よりも文脈があるので、単語だけ覚えて不自然になる失敗が減ります。件名から結びまで流れで見られるため、「一文は書けるがメール全体になると詰まる」という人に向いています。

英文メールを学習課題としてではなく、業務時間短縮の道具として扱いたい人にはかなり相性がいいです。丁寧さと速さを両立したい人向けの本だと感じました。

会話教材や英作文問題集では埋めにくい実務の隙間を、この本はかなりうまく埋めてくれます。読み物というより作業効率の本として役立つタイプです。

こんな人におすすめ

  • 海外取引先との英文メールで毎回時間がかかる人
  • 謝罪、催促、依頼のトーン調整に不安がある人
  • 部下や新人の英文メールを添削する立場の人
  • まず型を身につけてから応用したい人

感想

この本を読んでよかったのは、英文メールの負担が「英語力の問題」だけではなく、「型を知らないこと」でも大きくなるとわかったことでした。型があるだけで、考えるべきことが減り、内容の確認に集中しやすくなります。

特に、仕事で英語を書く人にとっては、速く書けること自体が大きな価値です。1通に時間をかけすぎず、それでも失礼のないメールを送れるようになると、業務全体がかなり軽くなります。

英語学習者向けというより、現場で使う人向けの本でした。英文メールの定型を自分の武器にしたい人には、かなり頼れる一冊です。

英語に自信がある人でも、ビジネスメール特有の言い回しでは迷うことがあります。そうした迷いを減らし、仕事のスピードを上げる意味でも、本書のような型の本はかなり有効でした。

海外案件が増えてから慌てて整えるより、早めにこうした型を持っておくほうが確実です。英文メールを怖がらず、安定して処理したい人にとって実務上の効果が大きい一冊でした。

メールは毎日の小さな業務ですが、積み重なると大きな時間差になります。定型の強さを体感したい人にとって、本書はかなりコストパフォーマンスの高い実用書でした。

新人のうちに読んでも、管理職になってから読んでも意味があります。自分で書くときだけでなく、他人のメールを見る基準としても使えるので、長く手元に置けるタイプの本でした。

実務本として堅実です。

再利用性も高い一冊です。

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    佐々木 健太

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