Kindleセール開催中

44冊 がお得に購入可能 最大 99%OFF

レビュー

概要

『やさしい英単語の相性図鑑 語感でわかるコロケーション』は、単語を一語ずつ覚える学習から一歩進んで、「自然な組み合わせ」で英語を身につけるための本です。英語学習でつまずきやすいのは、単語の意味は知っているのに、実際の会話や作文で不自然な組み合わせをしてしまうことです。本書はそのズレを、語感と相性という視点からやさしく整理します。

辞書のように大量の項目を引く本ではなく、図鑑として眺めながら覚えられる作りになっているのが特徴です。視覚的な整理とイメージで理解させるので、暗記だけに頼らず「この単語の隣にはどういう言葉が来やすいか」を体感しやすいです。コロケーションという用語を知らない人でも入りやすい入口本になっています。

読みどころ

読みどころは、コロケーションを「正誤の丸暗記」ではなく、「語感のまとまり」として教えている点です。英語では、意味が通じるからといって自然に聞こえるとは限りません。本書はそこを、動詞と名詞の組み合わせ、形容詞との相性、場面ごとの決まりやすい表現などに分けて示してくれるので、なぜその組み合わせになるのかが見えやすいです。

また、イラストや図解を使っているぶん、単なる一覧表より記憶に残りやすいのも良いところです。単語帳はどうしても「意味を知ったつもり」で終わりがちですが、本書はどんな場面でその組み合わせが自然なのかまで意識させます。読むだけで語彙が増えるというより、既に知っている単語の使い方が一段自然になるタイプの本です。

さらに、本書は会話だけでなく、英語日記やメール、ちょっとしたアウトプットにも効きます。単語単体ではなくまとまりで覚えると、文を作るときの迷いが減るからです。中学英語レベルの単語でも、相性を押さえるだけで表現がかなり自然になります。難しい単語へ進む前に、基礎語を使いこなす重要性を実感しやすい本でした。

類書との比較

コロケーション辞典や問題集は便利です。ただ、初学者には情報量の多さが重荷になりやすいです。本書はもっと入口寄りです。調べ物というより感覚づくりに向いています。網羅性より理解しやすさを優先しているので、辞典の前段階として使うと入りやすいです。

また、一般的な英単語帳は意味と例文の記憶を中心に進みます。それに対して本書は、自然な組み合わせを先に覚える発想を前面へ出します。英語表現にぎこちなさの残る人なら、単語数を増やすよりこちらの本のほうが効きやすく、基礎語を使う精度も上げやすいです。

こんな人におすすめ

  • 単語の意味は分かるのに、英作文や会話で不自然になりやすい人。
  • 英語を単語単体ではなく、まとまりで覚えたい人。
  • 辞書型のコロケーション本は重すぎると感じる初中級者。
  • 英語日記、会話、メールで自然な表現を少しずつ増やしたい人。

感想

この本の良さは、英語学習の「分かるのに使えない」をかなり丁寧に扱っているところです。英語が苦手な人の多くは、文法ミスより前に、単語の組み合わせで止まっています。本書はそこを責めずに、図で見せ、感覚でつなぎ直してくれるので、学習の詰まりが小さくなります。

特にいいのは、難単語ではなく基礎語を使いこなす方向へ学習を戻してくれることです。新しい単語を増やすより、今知っている単語の相性を覚えたほうが、会話も文章も自然になる場面は多いです。その意味で本書は、遠回りに見えてかなり効率のいい本でした。

コロケーション学習を本格的に深めるなら、いずれ辞典や問題集も必要になると思います。ただ、その前に「英語は単語の意味だけでは足りない」という感覚をつかむには、この本のやさしさがちょうどいいです。英語をもう少し自然に使いたい人に向いた一冊でした。

英語を読めるけれど書けない、聞けるけれど話せないという人ほど、この本の価値を感じやすいはずです。知識の量ではなく、単語のつながり方を身体感覚として持てるようになると、アウトプットの負担はかなり下がります。基礎語を自然に使い直したい人には、良い橋渡しになる本でした。

学び直しの本としても優秀で、英語から長く離れていた人にも向いています。難しい理屈より先に「こう組み合わさると自然に聞こえる」をつかめるので、再スタートの抵抗感が小さいからです。単語帳の次に何をやるか迷っている人にもおすすめしやすい一冊でした。

この本が登場する記事(1件)

本の虫達

要約・書評・レビューから学術的考察まで、今話題の本から知識を深めるための情報メディア

検索

ライター一覧

  • 高橋 啓介

    高橋 啓介

    大手出版社で書籍編集を10年経験後、独立してブロガーとして活動。科学論文と書籍を融合させた知識発信で注目を集める。
  • 森田 美優

    森田 美優

    出版社勤務を経てフリーライターに。小説からビジネス書、漫画まで幅広く読む雑食系読書家。Z世代の視点から現代的な読書の楽しみ方を発信。
  • 西村 陸

    西村 陸

    京都大学大学院で認知科学を研究する博士課程学生。理系でありながら文学への造詣も深く、科学と文学の交差点で新たな知の可能性を探求。
  • 佐々木 健太

    佐々木 健太

    元外資系コンサルタントから転身したライター。経済学の知識を活かしながら、健康・お金・人間関係の最適化を追求。エビデンスベースの実践的な知識発信を心がける。

Social Links

このサイトについて

※ 当サイトはアフィリエイトプログラムに参加しています。