レビュー
概要
『海釣り完全BOOK 仕掛け 釣り方最強のコツ 動画付き改訂版』は、海釣りの初心者が「何を準備し、どう釣って、どう食べるか」までを一気通貫で学べる入門書です。仕掛けや釣り方の話だけでは終わりません。釣った魚のさばき方や料理までが含まれており、釣りが「一日」で完結するように設計されています。
本書は、釣りの基礎知識、魚種ごとの釣り方、そして調理の章で構成されます。ターゲット別の釣法を整理し、定番の魚種を複数収録したうえで、塩焼きの基本となる開きや、カワハギの3枚おろし、イカのさばき方など、キッチン側の実務にも踏み込みます。釣りの魅力を最後まで持って帰れる内容です。
本書の具体的な中身
大きく3章構成です。
- 1章は、釣りの基礎知識です。餌釣りとルアー釣りの両方に共通する道具や、便利な道具の揃え方など、準備の段階を整理します。
- 2章は、釣魚とその釣り方です。マハゼ、メジナ、クロダイなど、魚種ごとの狙い方が並びます。定番魚種を軸に、基本から応用へ進めます。
- 3章は、調理です。塩焼きの基本の「開き」、カワハギの3枚おろし、イカをさばいてイカソウメンを作る手順などが紹介されます。
釣りは「釣れたら勝ち」になりがちです。ですが、釣れた後に困る人も多いです。本書はそこまで見ています。
読みどころ
1) 釣りのジャンル選びから始まります
初心者が迷うのは、道具以前に「何を釣りたいか」です。本書は、まずジャンルを見極めるところから始めます。釣りは、ターゲットと場所で必要な道具が変わります。最初の判断が整うと、買い物で迷いにくいです。
2) 魚種別に「釣り方」が整理されています
釣りの情報は断片化しがちです。本書は魚種ごとにまとめ、狙い方の違いを理解しやすくしています。マハゼ、メジナ、クロダイなど、定番魚種を軸に反復できるので、「次回はこれを試す」が決めやすいです。
3) 調理の章が「釣りの満足度」を上げます
釣った魚をきちんとさばけると、釣りの体験が一段上がります。本書は、開きや3枚おろし、イカソウメンなど、家庭で再現しやすい内容を入れています。釣りの上達だけでなく、食卓の上達もセットで扱うのが良いです。
使い方の提案
初めて読むなら、次の手順がおすすめです。
まず1章を読み、必要な道具を「最低限」に絞ります。次に2章で、最初のターゲットを1種類に決めます。魚種が決まると、仕掛けも場所も決めやすいです。最後に3章を先に読んで、持ち帰った後の段取りを作ります。釣った後の段取りがあると、現地で焦りにくいです。
本書の良いところ(動画付き改訂版の使いどころ)
釣りは文章だけではイメージしづらい場面があります。仕掛けの結び方や魚の扱い方は特にそうです。本書は動画付きの改訂版で、紙と映像を行き来できる点が強みです。現場で迷ったときに確認しやすいです。
また、ターゲット別に釣法が整理されているので、「今日はこれだけ」と決めやすいです。初心者ほど情報を詰め込み過ぎて失敗しがちです。情報を減らして成功確率を上げる読み方が合います。
初心者が伸びる「最初の型」
海釣りは、最初に型を決めると上達が速いです。本書を読むと、次の型が作りやすくなります。
まず、定番の魚種を1つ選びます。次に、仕掛けを1種類に固定します。最後に、釣れたら必ず持ち帰って調理までします。釣れた魚を食べるところまで行くと、次回の改善点が具体になります。仕掛けの改善なのか、場所選びなのか、時間帯なのかが見えます。
調理の章も、上達の一部です。開きや3枚おろしができるようになると、持ち帰れる魚種が増えます。すると、釣りの選択肢が広がります。釣り方だけを伸ばすより、体験全体が伸びます。
釣行前に決めておきたい3つ
海釣りは、当日の判断が多い趣味です。だから、出発前に次の3つだけ決めておくと楽になります。
1つ目は、狙う魚です。2つ目は、釣り方です。餌釣りかルアー釣りかを決めます。3つ目は、持ち帰るかどうかです。持ち帰るなら、氷やクーラーボックス、下処理の段取りまで決めます。3章を先に読んでおくと、ここが現実的になります。
こんな人におすすめ
- 海釣りを始めたいが、道具選びで止まっている人。
- 釣り方だけでなく、魚のさばき方まで身につけたい人。
- 魚種別に基本を押さえ、上達の順番を作りたい人。
- 釣りを「趣味」として長く続けたい人。
感想
この本を読んで良かったのは、釣りを「現場の出来事」だけにしないところです。準備、釣る、持ち帰る、さばく、食べる。ここまでが一本の体験です。本書は、その体験を切れ目なくつなげてくれます。釣りは情報が多い趣味ですが、だからこそ入門書の整理力が効きます。最初の一冊として、迷いを減らしてくれる内容だと感じました。
動画付きという形も、今の入門として相性が良いです。現場で詰まったときに確認できるものがあるだけで、失敗の回数が減ります。失敗が減ると、続きます。続けば上達します。そういう意味で、継続を助けてくれる一冊です。