Kindleセール開催中

297冊 がお得に購入可能 最大 99%OFF

レビュー

概要

『ロジカル・シンキング』は、考えを整理し、相手に伝わる形へ整えるための思考と構成の本です。 論理は、頭の良さの話ではありません。 順番の話です。 同じ内容でも、順番が悪いと伝わりません。

この本が助かるのは、思考の道具を「仕事で使う前提」で並べてくれる点です。 企画書、提案、報告。 どれも、結局は筋道です。 筋道を作るための型を覚えると、迷いが減ります。

読みどころ

1) 「結論→理由→具体」の並びを体に入れる

仕事の文章が読みにくい原因は、情報が多いことより、順番が崩れていることです。 本書は、結論を先に置く大切さを強く意識させます。

まず結論です。 次に理由です。 最後に具体です。 この順番があると、読み手の頭の中に道ができます。

2) MECEで「漏れ」と「ダブり」を減らす

議論が長引くときは、論点が散らかっています。 本書が扱うMECEの考え方は、散らかりを片づけるのに効きます。

漏れがあると、後で問題が出ます。 ダブりがあると、話が回ります。 論点を切り分ける。 切り分けた上で、箱に入れる。 この作業を丁寧にやると、会議が短くなります。

3) 「So what?」と「Why so?」で論理の穴を見つける

ロジカルに話しているつもりでも、飛躍は起きます。 本書が役に立つのは、飛躍を見つける問いがシンプルだからです。

結論に対して「So what?」をぶつけます。 つまり「それで何ですか」です。 理由に対して「Why so?」をぶつけます。 言い換えると「なぜそう言えるのですか」です。

この2つの問いを繰り返すと、弱い部分が見えます。 見えたら、理由を足します。 順番を変えます。 あるいは結論を修正します。 文章でも効きます。会話でも効きます。整い方が変わります。

3) イシューと仮説で、考える順番を変える

調べれば分かることを、悩み続けると時間が溶けます。 本書は「まず何を決めるべきか」を問います。

重要なのは、イシューの設定です。 答える価値がある問いに絞ります。 そのうえで仮説を置きます。 仮説があると、必要な情報だけ集められます。 仮説がないと、情報の海で溺れます。

4) ロジックツリーで「考えの骨格」を作る

複雑な話ほど、骨格が必要です。 本書は、ツリーで分解する発想を手渡します。

目的を置く。 要素へ分解する。 分解した要素を検証する。 この流れが作れると、説明が筋道になります。

5) ピラミッド構造で「伝える順番」を決める

考えが整理できても、伝え方が崩れると意味が薄れます。 本書は、伝える順番も型として扱います。

上に結論を置きます。 下に根拠を置きます。 根拠は複数に分かれます。 その下に具体が並びます。

この構造があると、読み手は迷子になりにくいです。 自分も書き直しがしやすいです。 順番の設計が、そのまま説得力になります。

5) 伝える技術としてのロジック

論理は、正しさのためだけに使うものではありません。 相手に動いてもらうためにも必要です。

本書は、相手の前提をそろえる意識を育てます。 前提がズレると、正しい話でも伝わりません。 前提をそろえた上で、結論へ連れていく。 これができると、説得が楽になります。

読み方のコツ

この本は、読むだけで終わらせないほうが身につきます。 おすすめは、仕事の資料を1つ選び、骨格から作り直すことです。

  • まず結論を1文で書く
  • 次に理由を3つに分ける
  • 具体例を理由ごとに足す
  • 漏れとダブりを点検する

この練習を数回やるだけで、会話も文章も整います。 「考えるスピード」が上がる感覚を得られます。

仕事での使いどころ

本書は、次の場面で特に効きます。

  • 上司へ報告するときに、話が長くなる
  • 企画の論点が増えて、優先順位が崩れる
  • 指摘を受けても、どこを直すか分からない

ロジカルは、相手を言い負かす武器ではありません。 迷いを減らすための道具です。 この位置づけで読むと、心が折れにくいです。

つまずきやすいポイント

ロジカルを学ぶと、最初は型に縛られて苦しくなることがあります。 そのときは、次の順番に戻ると良いです。

  1. いまの結論は何か
  2. 結論を支える理由は何か
  3. 理由は重なっていないか

この3点だけでも、文章は整います。 フレームワークを全部使おうとしなくて大丈夫です。 必要な道具から使うほうが続きます。

類書との比較

ロジカル系の本は、フレームワーク集で終わることがあります。 本書は、思考と構成をセットで扱います。

  • 資料作成の本は、見た目やテンプレ中心になりがちです。本書は、見た目の前に必要な「骨格」を作る話が中心です。
  • 問題解決の本は、分析手法が多くなりがちです。本書は、イシューと仮説で順番を整え、迷いを減らします。
  • コミュニケーションの本は、話し方に寄りがちです。本書は、話す前の整理を重視します。

こんな人におすすめ

  • 企画や報告が長くなり、要点が伝わらないと言われがちな人
  • 会議で論点が散らかり、結論が出ないことに疲れている人
  • 考えを整理して、短い言葉で伝えられるようになりたい人

この本が登場する記事(1件)

本の虫達

要約・書評・レビューから学術的考察まで、今話題の本から知識を深めるための情報メディア

検索

ライター一覧

  • 高橋 啓介

    高橋 啓介

    大手出版社で書籍編集を10年経験後、独立してブロガーとして活動。科学論文と書籍を融合させた知識発信で注目を集める。
  • 森田 美優

    森田 美優

    出版社勤務を経てフリーライターに。小説からビジネス書、漫画まで幅広く読む雑食系読書家。Z世代の視点から現代的な読書の楽しみ方を発信。
  • 西村 陸

    西村 陸

    京都大学大学院で認知科学を研究する博士課程学生。理系でありながら文学への造詣も深く、科学と文学の交差点で新たな知の可能性を探求。
  • 佐々木 健太

    佐々木 健太

    元外資系コンサルタントから転身したライター。経済学の知識を活かしながら、健康・お金・人間関係の最適化を追求。エビデンスベースの実践的な知識発信を心がける。

Social Links

このサイトについて

※ 当サイトはアフィリエイトプログラムに参加しています。