レビュー
概要
『わたしはこれでやせました』は、女優・MEGUMIさんが実践してきたダイエット習慣を、食事・運動・美容・メンタルの4方向からまとめた一冊です。タイトルだけ見ると体重を落とすテクニック集に見えますが、中身はもう少し広く、「どうすれば続くか」「どうすれば見た目の印象まで変わるか」に重心があります。
この本の面白さは、単に摂取カロリーを減らす話に閉じていないことです。食欲の扱い方、水の飲み方、朝のルーティン、玄米や夜スープの取り入れ方、ジムよりYouTubeで毎日10分続ける工夫まで、生活の中で回るやり方として示されています。厳しすぎる方法論より、「これなら今日から1つ試せる」と思える実務感が強いです。
本の具体的な内容
序盤でまず印象に残るのは、「勝手にやせるカラダ」を手に入れるという発想です。本書は気合いや根性で押し切るダイエットをすすめません。体重計、記録アプリ、仲間、自撮り、待ち受け画像など、行動を続けるための仕組みを先に置きます。ここがあるので、意志の強さより環境設計で進める本として読めます。
食事パートもかなり具体的です。玄米やスーパー大麦、夜スープ、プロテイン、食前の大根おろし、ベジファーストなど、やせている人の食習慣を「何を食べるか」だけでなく「どう組み合わせるか」「どの順番で続けるか」まで落とし込んでいます。特に、フェーズを区切った食事プログラムがあることで、全部を一気に変えなくても進めやすい構成です。
さらに、運動パートが見た目の悩みに直結しているのも特徴です。おなかの縦ライン、背中、肩、ヒップ、脚など、数字よりシルエットを整える視点で書かれているため、「とにかく減量」だけでは終わりません。早歩き、スクワット、肩回し、ストレッチポール、腰回しなど、部位ごとのアプローチが並ぶので、読みながら自分の悩みに当てはめやすいです。
読みどころ
1. 「やせる」より「続く」を優先している
ダイエット本は短期成果を強調しがちですが、本書は毎日回せるかどうかを重視します。朝の習慣、食材の選び方、風呂の入り方、睡眠の扱いまでつながっているので、生活そのものを少しずつ整える本として読めます。
2. 体重だけでなく見え方まで扱う
「ちゃんとやせなくても、やせ見えすれば勝ち」という視点が入ることで、読後のハードルが下がります。顔まわり、姿勢、肩や背中の見え方まで扱っているのも特徴です。体重の数字だけに振り回されず進めやすくなります。
3. 食事と運動の距離感が現実的
運動だけではやせにくい、でも運動でカタチは変えられる。食事で土台を作り、運動で輪郭を整える。この役割分担がはっきりしているため、極端な運動信仰や食事制限信仰に寄りません。
類書との違い
美容系ダイエット本の中には、レシピだけ、筋トレだけ、美容医療だけに寄る本もあります。本書はそのどれか1つに絞らず、食事・日常動作・軽い運動・見え方の工夫を横断しているのが強みです。著名人本らしい華やかさはありつつも、読者が真似できる粒度まで落としているので、実用書としての密度があります。
また、ストイックに削る本というより、「どうすれば折れずに続くか」を考える本です。体型管理に何度も失敗してきた人ほど、この温度感は相性がいいと思います。
こんな人におすすめ
- ダイエットを始めても3日で止まりやすい人
- 体重だけでなく、見た目の印象も変えたい人
- 食事と運動をどう組み合わせればいいか迷っている人
- 美容習慣まで含めて無理なく整えたい人
感想
この本を読んで良かったのは、ダイエットを「我慢の競争」ではなく「生活の設計」に戻してくれる点でした。極端な糖質制限や追い込み型の運動ではなく、毎日選ぶものや動き方を少しずつ調整していく。その積み重ねで変える考え方なので、読んでいて焦りより現実味が残ります。
特に印象に残ったのは、食事パートの具体性です。玄米や夜スープのような定番だけでなく、食欲への対処、水の飲み方、食事の時間帯、食後すぐ動く工夫まで並んでいて、単なる「何を食べるか」の本に終わっていません。ダイエットが崩れるのは空腹や誘惑そのものより、崩れた時の立て直し方がないからだと気づかされました。
また、運動パートも続けやすさが軸にあるのが良かったです。ジム通いが前提ではなく、毎日10分や部位ごとの小さな積み重ねを推しているので、忙しい人でも取り入れやすい。やせることだけでなく、姿勢や輪郭の変化まで視野に入っているから、数字以外の手応えも得やすいと感じました。
総合すると、『わたしはこれでやせました』は、著名人の美容本でありながら、生活改善の実務書としても読める一冊です。完璧を目指さず、まずは続く型を作りたい人に向いています。