『CD付 一流ビジネスパ-ソンが無意識にやっている 英語でプレゼン スピ-チ15の法則 25のスライドタイプで鍛える!』レビュー
著者: 愛場吉子
出版社: 三修社
¥1,760 ¥2,200(20%OFF)
著者: 愛場吉子
出版社: 三修社
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英語プレゼンとなると、単語や発音が気になってしまいます。ですが実際は、英語以前に「何を、どう見せて、どう話すか」の設計でつまずくことが多いです。日本語のプレゼンでも筋が弱いと説得力が出ないのに、英語になるとその弱さがさらに目立ってしまうんですよね。
『CD付 一流ビジネスパーソンが無意識にやっている 英語でプレゼン・スピーチ15の法則 25のスライドタイプで鍛える!』は、その設計部分を「型」として言語化してくれる本でした。スライド作成術から英文スクリプトの作り方、そして本番での伝え方(スピーチの仕方)までを、25のスライドタイプ別に見せていく構成になっています。
本書の中核は「一流のプレゼンをするビジネスパーソンが無意識にやっている15の法則」をChapter 1で紹介するという点です。無意識のコツは、放っておくと一生身につきません。でも法則として見える化されると、チェックできるようになります。
たとえば、英語表現を頑張って整えたのに、結局何が言いたいのか伝わらない、という失敗はよくあります。そういうときに必要なのは言い回しの修正ではなく、情報の並べ方や視線誘導、スライドと話の役割分担です。本書はそこを法則として押さえたうえで、スライドタイプの実例へ落としていきます。
プレゼンの本は、理想論で終わることも多いです。でもこの本は「25のスライドタイプから選ぶ」という仕組みがあるので、実務に近いです。
たとえば、状況説明のスライド、比較のスライド、結論を先に出すスライド、数字を見せるスライドなど、プレゼンの中には役割の違う場面があります。つまずきやすい場面がどこか分かれば、練習もピンポイントになります。本書は「どのタイプを選ぶべきか」「英文スクリプトをどう作るか」「どう話すか」をセットで扱うので、スライドだけ、英語だけ、になりにくいです。
著者は富士ゼロックスグループやCalvin Kleinのニューヨーク本社での勤務経験があると紹介されており、実際のビジネスシーンで使っている実物スライドを用いて解説する、という点が特徴です。ここが大きいです。プレゼンは「場」と「目的」で正解が変わるので、現場の温度感がある教材のほうが学びやすいです。
また、英語教授法(TESOL)に基づくノウハウも盛り込むとされていて、英語の伝わりやすさを「センス」ではなく技術として扱う姿勢が見えます。CD付という仕様も含めて、目と耳の両方で練習できるようになっています。
英語プレゼンの準備でありがちな失敗は、スライドを作って満足してしまうことです。スライドが完成しても、英語のスクリプトが固まっていないと、当日は言い換えが増えて詰まります。逆に、スクリプトだけ完璧でも、スライドが弱いと情報が頭に残りません。
本書は、PowerPointでのスライド作成術から英文スクリプトの作り方、そしてその伝え方(スピーチの仕方)までをセットで扱うと説明されています。この「一連の流れ」が見えるだけで、準備の順番がブレにくくなります。
英語は、頭で理解したつもりでも、口に出すと別物です。書けるのに言えない、言えるつもりなのに息が続かない、強調したい部分が平坦になる。こういうズレは、声に出す練習を挟まないと埋まりません。
CDが付いていることで、練習を「読む」から「聞いて真似する」「自分の声を重ねる」に移しやすくなります。英語プレゼンの伸びしろは、暗記というより、リズムと間の取り方に出るので、音声がある教材は相性が良いです。
本書を読むと、スライドの型が増える分、最初は情報を盛り込みたくなります。でも英語プレゼンで強いのは、短い文で、論点を前に出す形です。
私は、スライドタイプを1つ選んだら、次は「そのスライドで言うべき文を3〜5文にする」という縛りを作ります。スクリプトを短くするほど、スピーチの間が取りやすくなり、質疑応答も落ち着いて対応できます。本書の法則や型は、その取捨選択を支えてくれます。
この本は、英語プレゼンを「英語力だけの勝負」にしないための実務書です。15の法則で設計の軸を作り、25のスライドタイプで具体の練習へ落とし、英文スクリプトとスピーチまでつなげる。英語プレゼンの準備を、再現できる手順へ落としたい人に向いた1冊だと思いました。