レビュー
概要
『ロジカルに伝わる 英語プレゼンテーション』は、英語表現だけでなく、プレゼンの構成、資料、オンライン時代の進行までを一冊で整える実践書です。著者は江藤友佳さん。英語で話すこと自体より、「どう組み立てれば伝わるか」に重心が置かれているのが特徴です。
英語プレゼンの本は、使えるフレーズ集に寄るか、話し方論に寄るかのどちらかになりがちです。本書はその中間にあり、構成力、英語力、プレゼンスキルをまとめて鍛えられます。英語が少し話せても、プレゼンになると散らかる人にはかなり相性がいいです。
読みどころ
まず大きいのは、プレゼン全体の型がはっきりしていることです。導入10%、本論80%、結論10%のように、時間配分と構成の骨格を示してくれるので、準備の迷いが減ります。英語の言い回し以前に、話の流れを立てることが大事だと分かる本です。
次に良いのは、論理の接続を英語でどう見せるかまで整理されている点です。therefore、however、moreover のような接続表現を、単語として覚えるのではなく、主張の流れの中で使わせます。これにより、英語が簡単でも論理が通ったプレゼンを作りやすいです。
また、資料作成まで一緒に扱っているのが実用的でした。英語プレゼンでは、話す内容だけでなく、スライドの情報量や見せ方も伝わり方を左右します。本書は、余白の取り方や見出しの立て方、オンライン時の見せ方まで含めて整えてくれるので、準備を一気通貫で進めやすいです。
さらに、オンラインプレゼンの段取りに触れているのも今らしいポイントです。対面とは違って、視線、切り替え、反応の拾い方が変わる場面で、どこに注意すべきかが見えます。英語プレゼンの不安を、準備項目へ分解してくれる本だと感じました。
類書との比較
英語フレーズ集だけの本では、表現を覚えても全体像を組み立てにくいことがあります。本書はその弱点を補ってくれます。構成、英語表現、資料のつながりが明確なので、話す内容と順番をつかみやすいです。
また、プレゼンの一般論よりも、英語で実際に使う場面へ近いです。研究発表、社内報告、営業提案など、実務で英語プレゼンをする人にはこちらのほうが役立つと思います。
こんな人におすすめ
英語プレゼンの機会がある研究者、ビジネスパーソン、スタートアップ関係者におすすめです。特に、英語で話すこと自体より、構成をどう作るかで悩んでいる人には向いています。資料作成まで一緒に整えたい人にも使いやすいです。
また、英語面接より一歩進んで、自分の主張をまとまった時間で伝える必要がある人にも合います。型を持ちたい人にとって便利な一冊です。
短期間でプレゼン準備を仕上げる必要がある人にも向いています。ゼロから構成を考える負担を減らしやすい本だからです。
会議報告の延長ではなく、提案や発表として英語で話す人に向いています。聴衆をどう導くかまで考えたい人には特に相性がいいです。
英語で話すことに意識が偏りすぎて、構成が後回しになっていた人にも効きます。準備の順番を整えたい人にはかなり助けになるはずです。
感想
この本を読んで良かったのは、英語プレゼンの不安が「話せるかどうか」だけではないと整理できたことです。構成、表現、資料、段取りのどこで詰まっているかが見えるだけで、準備の効率はかなり変わります。
もう1つ印象に残ったのは、すぐ使えるテンプレート感があることです。単に例文を覚えるのではなく、次のプレゼン準備へ持ち込める形で残ります。英語プレゼンを場当たりで終わらせたくない人に、かなり実務的な一冊でした。
プレゼンのたびに表現を探し直していた人ほど、この本のありがたさが分かると思います。英語で伝える型を手元に置きたい人には十分価値があります。
英語で話す不安を、準備の型へ変えてくれるところが大きな価値でした。本番のたびに戻って確認できる実践書だと思います。
発表準備のたびにゼロから悩まなくてよくなるだけでも、この本の価値は大きいです。英語プレゼンを再現可能な作業へ変えてくれる本として評価しやすい一冊でした。
本番前のチェックリスト本として持っておく価値もあります。構成と表現の両方を短時間で見直せるからです。