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レビュー

概要

『できるYouTuber式 Excel 現場の教科書』は、Excelの操作を機能ごとに覚えるのではなく、実務の困りごとから学べる本です。著者は「おさとエクセル」として動画発信をしている長内孝平さん。本と動画を連動させながら、現場でよくある作業をどう速く、どう正確にするかを教えてくれます。

この本の強みは、読むだけで終わらないことです。QRコードで動画へ飛べるので、紙で考え方を押さえ、動画で手順を確認し、実際に手を動かして覚えられます。Excel本は途中で置きやすいですが、本書はそこで止まりにくい作りです。

読みどころ

まず助かるのは、「現場で困ること」から章が始まる点です。データが多くて重い、印刷がうまくいかない、関数が続かない、作業が毎回同じで面倒。こうした悩みは、初心者向けの体系書だと拾われにくいですが、本書はそこへまっすぐ答えます。

次に良いのは、本と動画の役割分担がはっきりしていることです。本だけだと操作の細かい手順で止まりやすく、動画だけだと全体像が残りにくい。本書は、概念は紙で理解し、操作は動画で追う流れなので、独学の詰まり方をかなりうまく回避しています。

また、関数やピボットテーブルだけでなく、Power Query やマクロの入口まで触れているのも実務的です。いきなり高度すぎる説明ではなく、「どの作業を自動化すると効くか」という判断軸から入るので、学んだことを仕事へ戻しやすいです。

さらに、著者の現場感が出ているのも読みどころでした。机上の練習問題ではなく、資料作成や集計で起きる実務の悩みが前提になっているので、Excelを覚える目的がぶれにくいです。機能暗記ではなく、業務改善の道具としてExcelを見られるようになります。

類書との比較

Excelの定番本は網羅性が高い反面、必要なところへたどり着く前に疲れることがあります。本書はもっと実務寄りで、「今これで困っている」に答える速度が速いです。独学でつまずきやすい人には、この軽さがかなり効きます。

また、動画とセットになっていることで、操作説明の分かりやすさはかなり高いです。紙だけの本より再現しやすく、動画だけより後で引き返しやすい。その中間として使いやすい教材でした。

こんな人におすすめ

Excelを仕事で使い始めた若手、営業、事務、マーケターにおすすめです。特に、操作本を読んでも実務へつながらなかった人には向いています。独学で学びたいけれど、分厚い本が続かない人にも相性がいいです。

また、動画を見ながら手を動かす学び方のほうが合う人にも使いやすいです。机上で読むだけでは覚えにくいタイプの人ほど効果を感じやすいと思います。

自分の部署でよく使う作業を少しずつ速くしたい人にも向いています。全部を一気に覚える本ではなく、困っている箇所から改善できる本だからです。

本の中で学んだことを、そのまま翌日の業務で試しやすいのも利点です。勉強した内容がすぐ役に立つと、独学は続きやすくなります。

感想

この本を読んで良かったのは、Excel学習の目的が「関数を覚えること」から「仕事を楽にすること」へ戻る点でした。何を学べば効くのかが見えるので、勉強が散らかりにくいです。業務改善の入口として素直に使えます。

もう1つ印象に残ったのは、動画との連動で挫折しにくいことです。読む、見る、試すの流れが自然なので、独学に必要なリズムが作りやすいです。Excelを現場の武器にしたい人には、かなり実用的な一冊でした。

最初から全部を使いこなせなくても、1つ便利になった実感を積みやすい構成でした。小さな成功体験を作りながら学びたい人に合うExcel本です。

操作方法の暗記で終わらず、「どこを改善すると仕事が軽くなるか」を考えられるのが良かったです。実務に効くExcel本として勧めやすい一冊でした。

作業時間を減らしたい人だけでなく、ミスを減らしたい人にも向いています。仕組みとして覚えることで、属人的な操作から抜けやすくなるからです。日々の業務改善へそのまま戻せるExcel本として完成度が高いと感じました。

動画を見て止まり、本へ戻って確認する往復もしやすいです。理解の定着という点でもよくできた教材でした。

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    佐々木 健太

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