レビュー
概要
寄生虫学者として知られる藤田紘一郎と腸活アドバイザーの田和璃佳が共同執筆した本書は、40代以降の体調の変化を腸内環境の調整で乗り切るための具体策をまとめた一冊です。東洋医学や感染免疫学の知見を盛り込みつつ、日常の習慣に無理なく菌活を取り入れることに重点が置かれています。
読みどころ
前半計3章では腸内細菌叢の基礎知識と加齢による変化、自律神経とホルモンのリンクを解説。中盤以降は、菌を育む食事(発酵食品、プレバイオティクス)から、便秘や下痢のセルフチェック、腸内環境を悪化させる生活習慣の処方まで、チェックリスト形式で網羅します。付録的に「菌活ラボ」で試した実験的メニューや、腸が整う朝のルーチンも多数紹介されており、実行へのハードルが下がる工夫が多い構成です。
類書との比較
腸活系の良書として『腸内細菌と健康』が研究結果を中心にするのに対し、本書は研究者と臨床家のペアが「現場で使える対策」を提示する点がユニークです。『身体の内側から整える腸活』と比べても、菌活×腸活という2軸のフレームワークを打ち出しており、40代以上に特化したアドバイス(便秘がち、夜更かしの習慣)を明記している点が差別化されています。
こんな人におすすめ
- 便秘・下痢・肌荒れに悩みながらも「薬を飲みたくない」と望む40代以上の働く男女
- 腸内環境と自律神経の両輪をセットで整えたい人
- 家庭での発酵調理を通じて、家族全員の免疫力を底上げしたい方
感想
著者の工夫で、西洋医学的な菌の説明と、東洋的な「気」の流れを同列に扱うラインナップができていて、理屈に飽きやすい読者でも腸活を習慣化できそうです。自分でも3日間の菌活ルーチンを試し、便通・睡眠まで調整できた実感があり、分量の多さもいろいろな角度からのアプローチができるからこそと感じました。