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レビュー

概要

『枯らしまくっていた私がたどり着いた! ずぼらガーデニング』は、「植物を育てたい気持ちはあるのに、いつも枯らしてしまう」人に向けたガーデニング入門です。タイトルの時点で、もう仲間だと思えるのが嬉しいですよね。上手な人の成功例だけを見ると、できない自分がしんどくなる。でも本書は“失敗した側”の視点からスタートします。

ガーデニングって、知識も必要ですが、続けるうえでは生活との相性が一番大事だと思います。毎日水やりできない、虫が苦手、旅行が多い、ベランダが狭い。そういう現実を無視して理想だけで始めると、だいたい続きません。本書は、ずぼらでも続く形を探す方向で話が進むので、気持ちが折れにくいです。

「きれいに育てる」より、「枯らさない」「気持ちよく続ける」に重心がある。ガーデニングを趣味にしたいけど、自信がない人の背中を押してくれる本だと思いました。

さらに良いのは、“ずぼら”を性格の欠点として扱わないところです。ずぼらなら、ずぼらの条件で続ければいい。手間を減らす工夫をすればいい。本書はその切り替えが早くて、読んでいると「私にもできるかも」と思いやすいです。

読みどころ

1) 失敗を前提にしてくれるから、読み始めが軽い

初心者が一番きついのって、枯らしたときの罪悪感です。向いてないのかな、と落ち込みます。本書はそこを否定せず、「枯らすのはよくあること」と受け止めた上で、原因をほどいていく感じなので、変に自分を責めずに読めます。

2) 「向いている環境」を先に考える発想が現実的

植物選びは、好みだけだと失敗しやすいです。日当たり、風通し、置ける場所、手入れに使える時間。まず生活に合う条件を決めて、その中で選ぶ。本書はこの順番を意識させてくれるので、買ってから困る確率が下がります。

3) “がんばらない仕組み”の作り方がヒントになる

ずぼらでも続く趣味って、やる気より仕組みで回っています。水やりの頻度を下げる、手間が少ない配置にする、毎日見える場所に置く。そういう工夫を積み上げる発想が、ガーデニング以外にも応用できます。

4) 成功の基準が「映え」ではなく「気分」に寄っている

SNSで見るガーデニングは、完璧でおしゃれです。でも現実のベランダは狭いし、天気も気まぐれ。本書は、映えをゴールにしすぎず、「自分が気持ちよく過ごせるか」を基準にしてくれるので、趣味が自己否定になりません。

5) “少しずつ増やす”ための心の持ち方が助かる

いきなりたくさん揃えると、管理が破綻します。枯らすと辛い。だから最初は小さく始めて、慣れたら増やす。こういう当たり前をちゃんと肯定してくれるので、焦りや完璧主義が落ち着きます。

6) “観察する”楽しさがあるから、趣味として続きやすい

ガーデニングは、結果が出るまで時間がかかります。その代わり、毎日ほんの少しずつ変化します。本書は、上手く育てるテクニックだけでなく、観察して「今日は元気そうだな」と感じる楽しさにも目を向けさせてくれます。成果よりプロセスを楽しめる人ほど、ハマりやすいと思います。

こんな人におすすめ

  • 観葉植物やベランダ菜園に憧れるけど、枯らしがちで自信がない人
  • 忙しくて手間はかけられないけど、暮らしに緑を増やしたい人
  • 趣味を始めたいのに、失敗が怖くて一歩踏み出せない人
  • “映え”より、生活の心地よさを優先したい人

感想

この本を読んで良かったのは、ガーデニングが「センスの勝負」じゃなくなることでした。上手い人の写真を見ると、どうしても自分は向いてない気がしてしまう。でも本書は、生活の条件を整理して、続く形を作る方向に視点を変えてくれます。失敗した自分を責めるより、条件を調整する。これができると、趣味がぐっと楽になります。

個人的に、ガーデニングはメンタルに効く趣味だと思っています。毎日忙しいと、成果が見えにくくて心が荒れがち。でも植物は、ほんの少しの変化で「今日」を感じさせてくれる。だからこそ、続けられる形が大事。本書は、その続け方に寄り添ってくれるのが良かったです。

それと、ガーデニングは「失敗してもやり直せる」趣味でもあります。枯らしてしまったら落ち込みますが、やり直すたびに自分の生活のクセが分かる。水やりの頻度、置き場所、日当たり。そういう条件を調整していく過程が、そのまま学びになります。本書はその学び方を、重たくならない言葉で支えてくれます。

私みたいに「ちゃんと世話できる気がしない」タイプは、最初から完璧を狙わないのが大事です。元気がある日は手をかけて、無理な日は見守る。それでも続く形を作れたら、ガーデニングはかなり優しい趣味になります。

まずはひと鉢から、失敗してもいい前提で始める。そう思えるだけで、ガーデニングのハードルが下がりました。枯らしがちで諦めていた人ほど、再挑戦のきっかけになる一冊だと思います。

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