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レビュー

概要

『ハニーレモンソーダ』第1巻は、引っ込み思案な女子高生・芦原凛が、クラスメイトの冷たい美少年・雨宮空と距離を縮める青春恋愛マンガです。凛は幼いころのトラウマで心を閉ざすが、空が「君の笑顔が好き」と繰り返してくれることで少しずつ変わっていく。学校生活、卓球部の練習、大人のアルバイトなどの舞台を背景にして、「君とわたし」がどう近づいていくかを丁寧に描きます。タイトルの“ハニーレモン”が示すように、甘さとほろ苦さが混ざるようなリズム感が全編に漂っています。

読みどころ

1) 心の距離を縮める会話と仕草

空が凛の肩に手を添えたり、凛がいつもより声を出して質問したりする場面のコマ割りが、静かに距離を詰める様子を視覚化しています。凛が自分の感情を初めて「ありがとう」と表現する場面では、背景にハチミツ色の光を差し込み、感情の温度を色で表現。

2) 甘酸っぱいメイド喫茶Vibes

第1巻では空がふと見せる無防備な笑顔や、二人が放課後に図書室へ向かう一コマに、甘酸っぱい空間が充満。メイド喫茶で働く先輩との交流や、手づくりのレモネードを飲む場面など、「ハニーレモン」が生活の中に溶け込む描写が印象的です。

3) きずなを育てる部活動

卓球部という設定を通じて、身体を動かす描写がさりげなく入る。空の優しいフォームに凛が感動し、彼女が自身のプレーに自信を持つ過程が、恋愛と自己肯定の両面で描かれています。

類書との比較

恋愛青春マンガの王道と比較すると、『君に届け』や『ストロボ・エッジ』が共感覚的なピュアさを描くのに対し、本作は甘い香りとふっとこぼれる苦味を同時に扱う。特に「気持ちを言葉にして伝える」過程では『オオカミ少女と黒王子』に似た強引さと、涙を流すシーンでは『アオハライド』のような丁寧さを併せ持っています。

こんな人におすすめ

  • 甘酸っぱい時間とラブシーンを鮮やかな色で読みたい人
  • 成長と自信を恋愛とともに描かれる作品を好む読者
  • バレーボールや卓球などの部活描写を少し楽しみたい人
  • ハチミツのような温度感を求めるマンガファン

感想

1巻の終盤で、凛が空の前で初めて素の自分をさらす場面が心に残る。彼女が知っていた自分と、彼が引き出す自分とのギャップに戸惑いながらも、互いの距離を縫うような描写が続き、恋の結び目がじわじわとできていく。毎ページに漂うハチミツの香りが、恋の時間を濃縮させていて、次巻への期待を高めてくれます。

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    大手出版社で書籍編集を10年経験後、独立してブロガーとして活動。科学論文と書籍を融合させた知識発信で注目を集める。
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    佐々木 健太

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