レビュー
概要
地主や不動産オーナーに向けて、収益性と相続税対策を同時に達成する土地活用プランを体系化した実践書。土地の特性(立地・広さ・用途)ごとに適切な活用手段(賃貸住宅・太陽光発電・物流施設)を示し、相続税評価額の圧縮策と秩序立てて比較する。
読みどころ
- 収益性の章では実質利回りの計算式と資金回収期間を図で示し、リターンとリスクを二軸で評価するテンプレートを提供。賃貸住宅の稼働率と金利を組み合わせたシミュレーションも載せ、短期的な収益と長期的な節税の見通しを合わせて把握できる。
- 相続税対策の章では、固定資産評価額の仕組みと小規模宅地等の特例を丁寧に解説し、活用する際の要件と手続きの流れを図示。さらには借地権割合・地積規模の大きな宅地の計算方法まで含めている。
- ケーススタディでは、ワンルーム建て・老人ホーム・物流施設などの例を取り上げ、住宅ローンの返済とタックスプランの両立策を示す。
類書との比較
『土地活用の教科書』が手法の一覧に留まるのに対し、本書は収益性と節税を分離せずに同じフレームで扱う点が特徴。『相続税対策の基本』は税の説明に偏重するが、こちらは事業計画と税制を並べて再現性ある選択を促している。
こんな人におすすめ
地主・不動産オーナー、または資産管理部門の担当者。不動産投資の実務で税制の仕組みを押さえておきたい人にも。
感想
収益性と相続税を両立させるための構造的な思考法が明快だった。