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レビュー

概要

『天国での暮らしはどうですか2』は、中山有香里によるグリーフ・コミックエッセイ『天国での暮らしはどうですか』の続編です。コミックエッセイ劇場の公式紹介では、大切な人を残して亡くなったペットや人間たちが、天国で豊かに暮らす様子をオムニバスで描く第2弾と案内されています。シリーズ累計10万部突破の人気作で、1作目の世界観を引き継ぎながら、より個別の後悔や思い残しへ踏み込んでいるのが特徴です。

読みどころ

  • 目次には「天国のハム次郎」「ネコ生まれ変わり課で働きたい」「天国からのお迎え」など、シリーズらしいやさしい発想が並ぶ一方、「最期に会いたい」「あのとき君は何て言ったの」「一番綺麗な私を」のように、残された側の未練や言葉にならない後悔へ近づく題名も並んでいます。続編として感情の輪郭が細かくなっているのが大きな魅力です。
  • 各エピソードの後ろに Another Story が置かれる構成は1作目から継続。ひとつの死別を別の視点から見直せるため、読者も自分の気持ちを一方向に固定せずに受け止めやすくなります。
  • 著者は現役看護師でもあり、命の終わりを過度にドラマ化しすぎない温度感が土台にあります。天国という設定を使いながらも、きれいごとに流れにくい点がシリーズの信頼感につながっています。

類書との比較

ペットロスや死別の実用書は、気持ちの整理や回復のステップを言葉で説明するものが多いです。それに対して本書は、解説より先に物語を置くタイプです。1作目が「大切な存在がやさしい場所にいてほしい」という願いをシリーズの土台として差し出した本だとすれば、2作目はその土台の上で、もっと具体的な後悔や会えなかった思いに触れていきます。単なる焼き直しではなく、続編ならではの深まりがある作品です。

こんな人におすすめ

  • 1作目を読んで続編を待っていた人
  • ペットや人との死別を、物語の形でやさしく受け止めたい人
  • 重すぎる本は読めないけれど、喪失の気持ちを無視したくない人
  • 夜に少しずつ読めるコミックエッセイを探している人

感想

このシリーズの良さは、哀しみを「消す」方向ではなく、「抱えたまま少し呼吸しやすくする」方向で描くところにあります。2作目は1作目のやさしさを引き継ぎながら、残された側が抱える言えなかったことや間に合わなかった気持ちへ一歩近づいていて、続編として読む意味がはっきりある一冊だと感じます。

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    佐々木 健太

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